iPhoto '08に追加された.Mac連携機能「ウェブギャラリー」、おもしろいですねえ。少々重いものの、マウスオーバーでアルバム内をプレビューできるなど、操作性はiPhoto本体並みです。ただ、毎年1万円近い"御布施"には、抵抗を感じる人も多いでしょうね……料金を下げれば、利用者もグッと増えると思うのですが。
さて、今回はMacBookの冷却について。8月に入ってからというもの、最近メインの原稿書きマシンとなっているMacBookが熱くてたまらず、今更ながら熱対策を考え始めた。新しく冷却グッズを買うのも手だが、やはり一工夫せねば……ということで、モノだけに頼らない解決法を探ってみたい。
こんな冷却グッズを使っています
筆者は、MacBook用に3つの熱対策グッズを使い分けている。1つはMicro Solutionの「ICE MATRIX #01」で、MacBookをデスクから少し離すためのもの。アクリル製の部品を三角形に組み立てただけの単純なつくりだが、箸箱程度の大きさに折り畳めて携帯性はバツグン。だが積極的に冷やすことはしないので、大きな効果は期待できない。
もう1つは、エレコムから販売中の冷却シート「ゲルクール」。敷くだけでOKのこの製品は、使い始め当初はなかなかの冷え具合だが、20分を超えたあたりからゲルが温まってしまい、冷却効果が低下する。2~3枚を交換しながら使えばいいのかもしれないが、スマートとは言い難い。
冷却台も利用している。MacBook(白)とのカラーリングを考え、シグマA・P・Oシステム販売の「LTC3F」というファン3基を内蔵するタイプを選んだが、こちらも劇的な効果は期待できない(上記2製品よりは効果大だが)。電源はUSBポートから調達できるので取り回しはラクなものの、MacBook専用に設計されてはいないため、特に熱を帯びやすいMagSafeコネクタ下とMacBookロゴ下に風が当たらないという弱点も。
その点、アルミボディのMacBook Proは冷やしやすい。スチール製のデスクなど熱伝導効率の高い素材に置けば、熱くなっても5分ほどアイドリングさせておくと、パームレスト部分を含め全体がクールダウンされる。ポリカーボネイト素材のMacBookはそうもいかない。殊更熱い今年の夏、MacBookの熱対策見直しは急務なのだ。
ファンの最低回転数を上げて冷やす
熱の状態を正確に把握するには、CPU温度を測定するソフトウェアが必要だ。MacBookを含むIntel Macの場合、メニューエクストラに常駐するタイプのフリーウェア「smcFanControl」が定番だろう。なお、同様の機能を持つツールには、「Fan Control」というシステム環境設定用ペインもあるが、現行バージョンはCore 2 Duoを搭載した最新機種に対応していない。
「smcFanControl」を起動すると、メニューエクストラにCPUの温度とファンの回転数が表示される |
スライダーを右へ動かせば、ファンの回転数を上げることができる |
このsmcFanControl、ファンの最低回転数を変更する機能を持つ。デフォルトではもっとも低い1500rpmに設定されているので、これを底上げしてCPU温度を下げるという寸法。3,500回転を超えるあたりから急に騒々しくなってくるため、2,500~3,000回転あたりに設定しておけばいいだろう。それなりに電力を消費するので内蔵バッテリ使用時には憚られるが、かなりの効果を期待できる。
フリーウェアの「iCyclone」を選択する手もある。smcFanControlと同様に回転数を手動で決定するManualモードもあるが、CPUの最低 / 最高温度(目標値)を指定してファンの回転数を自動調整するAutomaticモードのほうが運用はラク。メニューエクストラに常駐させることもできるので、好みで使い分けるといいだろう。
目標温度を決めてファンの回転数を自動調整するAutomaticモードを備えた「iCyclone」 |
メニューエクストラに常駐させることもできる |
不要なプロセスを停止する
オーソドックスな方法だが、不要なプロセスを停止してCPU負荷を軽減、発生する熱量を減らす"節電作戦"も効果がある。CPU負荷が高いからといって、アプリケーションの利用を躊躇しては本末転倒だが、この夏くらいは押し入れにしまい込んでもOK、という機能の1つや2つはあるはず。筆者は、これをDashboardと見定め、次のコマンドを実行して機能を停止させた。
$ defaults write com.apple.dashboard mcx-disabled -boolean YES
コマンド実行後、再ログインすると設定が反映される。もう一度Dashboardを有効にする場合は、上記の「YES」を「NO」に変えコマンドを実行すること。
実際のところ、Dashboardを止めたからといってCPUの負荷が一気に下がることはないが、このように地道な積み重ねが必要なことも確か。手始めに、システム環境設定の「アカウント」ペインで不要なログイン項目を削除してみては?