クレジットカードの利用代金は、毎月特定の日に締められ、特定の日に支払いを行なうが、この締め日と支払い日はカード会社によって異なり、必ずしも毎月1日から末日で集計されているわけではない。

カードによっては月間利用額や年間利用額に応じてボーナスポイントが発生したり、年会費が優遇されたりする場合もあるため、しっかり把握しておくことが大切。預金に余裕がない人は、給料日との兼ね合いも考慮する必要があるだろう。

実はここ数カ月の間に、セゾンカードやUCカードを発行するクレディセゾンと、ダイナースクラブカードやSuMi TRUST CLUBカードを発行する三井住友トラストクラブで新システムへの移行があり、支払いサイクルが変更になった。この機会に主要なカード会社の締め日と支払い日、そして年間利用額の集計開始日(他企業と提携したカードは異なる場合あり)をまとめたので、カード選びの参考にしてほしい。

特に年間利用額に応じてポイントや年会費の優遇がある場合、入会タイミングによっては設定条件をクリアすることが難しくなる。集計における年度末が近いときは、新しい年度に変わってから申し込んだほうが得策だ。入会月やカード有効期限月が基準となっている場合は、いつ入会しても条件は変わらないが、1月や4月から集計が始まるカードも多いため、いまはカードを作りやすい時期。できれば春の新生活向けキャンペーンが行なわれているカードを選ぶといいだろう。

  • ※2018年4月時点、提携カードは異なる場合あり
    ※締め日および年間利用額集計開始日はカードの利用日基準で表記、支払い日の「当月」「翌月」「翌々月」は締め日を基準として表記
    ※三井住友カード、エポスカード、トヨタファイナンスは申込時に選択可(引き落としに利用する金融機関によっては選択不可)
    ※セディナCFカード/セディナクオークカードの締め日・支払い日はカードの種類による

各カード会社ともに、支払い方法が口座引き落としで、支払い日が金融機関の休業日となる場合は、翌営業日の引き落としとなる。また、キャッシングに関しては、カード会社によってはショッピング利用分とは締め日が異なる場合もある。年間利用額の集計も、同一カードでも対象となる項目によって異なる期間を設けている場合があるので、申し込み前に公式サイトや入会デスクで確認してほしい。

支払い額の確定は、締め日から数日後。万が一、支払い日に口座残高が足りなかった場合は、遅延損害金が発生したり、信用情報機関に延滞履歴が残ったり、カードが利用停止になったりすることもある。最近はほとんどのカード会社が、1回払いで買物をしても、後からリボ払いに変更できるサービスを提供しているので、必要に応じて活用するといいだろう。

なお、締め日までに利用していても、加盟店からカード会社への売上データ到着が遅れた場合、支払いは次回に持ち越されることもある。利用額が足りず、締め日ギリギリに慌てて使ったとしても、確実にスケジュール通り反映されるとは限らないので、目標額は余裕を持ってクリアしておきたいところ。Web明細なら売上データが到着すると即時に反映されるので、定期的に確認しながら利用することをオススメする。1年間を無駄にしないためにも、計画的な利用を心がけよう。

(※クレジットカードの用語などは以下を参照)

『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』

※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。ポイント価値は編集部にて算出。利用方法によって上下する場合があります。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。