クレジットカードは常に持ち歩き、長く使うことが前提のため、券面は無難なデザインが好まれる傾向にある。そのため幅広いユーザーをターゲットにしたカードほど地味なデザインになりがちで、特に近年は黒をベースとしたカードが急激に増えている。
そうしたなかで見逃せないのが、期間限定で発行される特別デザインのカード。ちょうど現在、鉄道系の人気カード2種類で、これに当たるものが発行されているので紹介したい。
To Me CARD Prime (地下鉄開通90周年限定カード)
最初は東京メトロのクレジットカード「To Me CARD Prime」。東洋初の地下鉄として営業を開始した1927年12月30日から90周年を記念して、昨年12月より「To Me CARD Prime地下鉄開通90周年限定カード」が期間限定で発行されている。
券面はJCB、Visa、Mastercardの国際ブランド別に3種類あり、いずれも日本初の地下鉄車両1001号車をデザインに使用。それぞれPASMO一体型のカードか、クレジット機能のみのカードかを選択できる。
JCBブランドはジェーシービーから、VisaとMastercardブランドは三菱UFJニコスから発行されており、年会費はいずれも2,160円。初年度は無料で、年間50万円以上ショッピング利用すると次年度も無料となる。家族カードの年会費やポイントプログラム、付帯保険などは、発行会社により内容が異なるので気をつけよう。
限定カードの申し込み受付は2018年11月30日まで。なお、2018年3月31日までに新規で申し込み、4月30日までに発行されると、もれなく800メトロポイントと限定カードのレプリカカードをプレゼント。利用条件を満たせば、さらに1,200メトロポイント、1001号車デザインのオリジナルモバイルバッテリーのプレゼントもある。
京王パスポートPASMOカード VISA 5000系デザイン
続いては京王グループの「京王パスポートカード」。こちらは2018年2月22日に京王ライナーが運行開始することを記念して、2018年1月24日より限定1万枚で「京王パスポートPASMOカード VISA 5000系デザイン」が発行されている。名称からもわかるとおり、京王ライナーとして運行する新型車両5000系をデザインに使用。PASMO一体型のクレジットカードとなっている。
年会費は258円で、初年度は無料。年に1回以上PASMOのオートチャージを利用すると、次年度も無料となる。「京王パスポートカード」自体は複数のカード会社から発行されているが、限定カードは三井住友カードが発行するVisaブランドのカードのみ申し込み可能だ。
既に「京王パスポートPASMOカード VISA」を保有している場合は、新規入会も切り替えも不可。PASMO一体型ではない「京王パスポートVISAカード」、「京王パスポートJCBカード」、「京王パスポートDCカード」を保有している場合は、重複しての入会(2枚持ち)も可能。限定枚数に達した場合は、通常デザインの「京王パスポートPASMOカード VISA」が発行される。
なお、2018年2月28日までに申し込み、カードが発行されると、もれなく2,000円相当、条件を満たせば最大で5,000円相当のポイントをプレゼント。このほかにも、5000系貸切スペシャルトレインへの招待、京王れーるランド入場券が抽選で当たるキャンペーンも開催されている。
「To Me CARD Prime地下鉄開通90周年限定カード」、「京王パスポートPASMOカード VISA 5000系デザイン」、どちらのカードも更新や再発行時は、在庫がなくなり次第、通常デザインのカードとなる。こうした特別デザインのカードが発行されることは非常に稀なので、鉄道ファンならずとも、この機会にぜひ申し込みを検討してほしい。
(※クレジットカードの用語などは以下を参照)
『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』
■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。