1カ月ほど前にAmazon.co.jp(以下、アマゾン)で強いカードについてまとめたが、6月に入って大きな動きが2つあったので、前回の記事と併せて読んでほしい。
ポイントモール「ハピタス」が、6月30日でキャンペーン終了
まずひとつめは、期間限定キャンペーンとして、昨年11月からアマゾンで買物した金額の1%をポイント還元していたポイントモール「ハピタス」が、6月30日でキャンペーン終了を発表したこと。7月以降もランク制度の判定対象にはなるが、ポイントは貯まらなくなる。これにより、アマゾン利用がポイント対象となる非カード会社運営のポイントモールは、JALマイルが貯まる「JMBモール」だけになる (「服&ファッション小物」のカテゴリーは「Tモール」もポイント対象)。
6月1日より「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」の募集がスタート
そしてふたつめは、6月1日より「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」の募集がスタートしたこと。これは前回の記事でも紹介した「Orico Card THE POINT」(年会費無料)の上位カードで、年会費は1950円だが、サービス内容は大きくパワーアップ。「オリコモール」を経由してのアマゾン利用は最低でも2.5%還元で、全カードを見渡しても最高クラスの還元率となる。
詳しく説明すると、「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」は、通常1決済100円利用につき1オリコポイント(=1円相当)が貯まる仕組みだが、オリコモールを経由して買物をした場合は、通常の経由分のポイントに加えて、同カード限定の特典としてさらに1%のポイントが特別加算される。アマゾンは経由分のポイントが通常0.5%還元に設定されているため、クレジット利用に対する1%、オリコモール利用に対する特別加算の1%を足して、合計2.5%還元になる計算だ。また、入会から6カ月間は、クレジット利用に対するポイントが2倍(加算上限5000ポイント)になる特典もあるため、通常利用時でも2%還元。アマゾン利用時は最高3.5%還元となる。
なお、他のネット通販サイトにおいても、オリコモールを経由して、「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」で支払いをすれば、楽天市場やYahoo!ショッピングは2.5%還元、LOHACOは3%還元と、いずれも高い還元率で利用できる。街ナカでも、同カードに搭載された (または紐付けた)iD、QUICPayでの支払いに対しては、0.5%のポイントが加算され、1.5%還元になる特典もある。これはiD、QUICPayを紐付けられるカードのなかでは最高クラスの還元率で、同じくアマゾン利用に強い「Reader’s Card」にはない長所だ。
年会費無料の「Orico Card THE POINT」との比較であれば、還元率が0.5%上回るオリコモール経由の買物、iD、QUICPayを使った買物が年間約39万円あれば、1950円の年会費分の差は埋められる。たとえばアマゾンや楽天市場など、オリコモール掲載のショップで月に2万円、大手コンビニやマクドナルドなどiDが使える店で月に1万5000円使っていれば、年間で42万円。日常的に利用するなら、確実に「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」を選んだほうがいいだろう。そのうえ、同カードは旅行傷害保険やショッピングガード(買物保険)も付帯している点でも安心感が高い。
「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」は、9月30日までのカード発行で、もれなく1000ポイント。カード発行後の利用で最大6000ポイント(要エントリー)、家族カード入会で500ポイント、キャッシング枠の設定で500ポイント、「マイ月リボ」の申し込みで500ポイントがもらえるウェルカムキャンペーンを実施中。これまでハピタスを経由していた人や、夏のボーナスを使ってアマゾンで買物を考えている人は、この機会にカードの見直しを行なうといいだろう。前回の記事も踏まえて最適な1枚を選んでほしい。
カード公式サイトは以下の通り。
Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD
(※クレジットカードの用語などは以下を参照)
『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』
※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
<著者プロフィール>
タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。2015年3月発売の『最強クレジットカードガイド2015~本当にトクするカードの選び方・使い方~=写真=』(角川マガジンズ)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。