最近は数多くのプリペイドカードが発行されているが、そのなかでもおトク度と利便性の高さで注目を集めているのが「JCBプレモカード」。主にギフトカードとして販売されていることもあり、2013年のサービス開始当初は贈答用としての性格が強かったが、個人情報の登録が不要で、チャージして繰り返し使うことができることから、近年では個人利用も増加。利用可能店も全国30万店以上に広がり、ローソンやファミリーマート、TSUTAYA、大手の百貨店、家電量販店、飲食チェーンなどに加え、Amazon、LINE STORE、Joshin WEBといったネットショップでの支払いにも対応し、実用性の高いプリペイドカードとなった。

なお、「JCB」という名称がついてはいるが、ロゴに「PREMO」のマークが入っており、JCBのクレジットカードとは利用できる場所が異なるので注意が必要だ。

おトクなキャンペーンを頻繁に開催

チャージの際に入金額の0.5%がボーナスとして加算されることが特徴で、1万円をチャージした場合、カードの残高は1万50円となる。これだけでは平凡な還元率だが、おトク度が高いと言われている理由はキャンペーン。たとえば現在は、チャージに対するボーナス率が5%アップするキャンペーンを10月末日まで実施中。1万円をチャージした場合、1万550円が加算され、還元率は5.5%にもなる。なお、5%アップ分のボーナスはカード1枚につき1,000円が上限で、2017年11月15日に加算される。

すでに終了したキャンペーンでも、こうした高還元なものが目立ち、今年8月にはローソン、ファミリーマート、Amazonで各2,000円以上利用した人に、1社につき最高15%還元となる300円のバリューをプレゼント。7月には、ホームページからJCBのクレジットカードまたはデビットカードで「JCBプレモカード」を購入した人に、利用可能額の10%(最大3,000円)がキャッシュバックされた。

チャージ方法が豊富

チャージ方法はWEB上でのクレジットカード払い、主要コンビニ店頭での入金、銀行振込から選択可能。クレジットカード払いはJCBブランドのみ対応で、デビットカードも利用できる。コンビニはセブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートなど7社に対応しており、事前にWEBで申し込みをして、各コンビニ所定の手続きを行なってチャージする。なお、ローソンでは事前申し込みをせず、レジで直接カードを渡してチャージすることも可能(手数料100円+税だが2018年3月までは無料)。銀行振込はPay-easyを使ってATMまたはネットバンキングで支払う。

コンビニチャージの申し込み画面。どのコンビニでチャージするか、事前に選ぶ必要がある

1枚のカードには5万円分まで残高を保持でき、チャージは1回あたり2万9,000円が上限。ローソンで直接カードを渡す場合は1,000円以上1円単位でチャージでき、クレジットカードチャージは1,000円以上1,000円単位、WEBコンビニチャージ・銀行口座チャージ(Pay-easy)は5,000円以上1,000円単位となる。有効期限は発行日または最後のチャージ・使用から5年(一部無期限のカードもあり)。利用していれば実質無期限有効だ。ただし、紛失や盗難に対する補償はないので、必要以上のチャージには気をつけたほうがいいだろう。

カードの入手方法

カードの入手方法は、全国のローソン、ファミリーマートなどの取り扱い店舗、JCBのホームページからのネット注文、JCBプレモデスクでの電話注文での購入となる。ネット注文は発送手数料380円(2018年3月まで無料)、電話注文は同640円が必要で、ギフト包装(一部有料)も用意されている。

左からコンビニ用パッケージ、無料封筒、カードケース(100円)

購入場所によって500~2万円の間で最大6種類の額面があり、販売価格はいずれも額面+300円。チャージ時に0.5%のボーナスが上乗せされるので、6万円のチャージで300円分は回収できる計算だ。前述の5%アップのキャンペーン期間中なら、6,000円のチャージでボーナスは330円となる。ギフト用でなければ、できるだけ額面の小さいカードを買って、チャージのボーナスを得たほうがいいだろう。なお、販売価格が300円値引きされるキャンペーンも不定期で行なわれている。

カードの基本デザインはブラックグリッドとカラフルグリッドの2種類。このほかにベガルタ仙台、スパリゾートハワイアンズ、バローグループと提携したバージョンもあり、提携先の取り扱い店舗で購入することができる。

左から「ベガルタ仙台JCBプレモカード」、「スパリゾートハワイアンズJCBプレモカード」、バローグループと提携した「Lu Vitカード」

カードを手に入れたら、すぐに利用可能で、残高や利用履歴はWEBまたはスマートフォンアプリ「JCBプレモウォレット」から確認できる。チャージの手続きもアプリ上でWEBと同様の操作が可能だ。

「JCBプレモウォレット」のスクリーンショット。利用履歴は即時に反映される

発行元のジェーシービーによると、今後はクーポン機能や残高合算機能なども追加予定で、認知度向上のために随時キャンペーンを展開していくとのこと。新しい支払い方法の選択肢として、上手に活用しよう。

※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
<著者プロフィール>

タナカヒロシ(ライター・編集者)

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。