夏休みに向け、そろそろ旅行の予定を立て始める人も多くなるこの時期。今回は海外旅行で役立つカードを紹介しよう。
旅費を節約したい人にオススメ「Skywalker Card」
まず旅費を節約したい人にオススメしたいのが「Skywalker Card」。大手旅行会社H.I.S.と提携したカードで、年会費は初年度無料。2年目以降は1080円だが、前年に10万円以上利用していれば無料になる。通常は月の合計利用額1000円ごとに1ポイント(ポイントの正式名称はスマイル)が貯まり、年間利用額に応じて次年度の還元率がアップ。年50万円以上利用なら1.5倍、100万円以上利用なら1.7倍、200万円以上なら2倍になる。
さらに、国内のH.I.S.各店舗でパッケージツアーや航空券、ホテル、旅行用品を購入した際は、ポイントが5倍! たとえば20万円のパッケージツアーを購入した場合なら1000ポイントが貯まり、ポイントをH.I.S.商品券に交換すると5000円相当、還元率は2.5%になる。もし前年に200万円以上利用していたなら、2倍分も加わって1200ポイント(=6000円相当)。還元率は3%に達する。
ポイントはこのほかにも、Tポイント、楽天スーパーポイント、Amazonギフト券などにも交換可。ANAのマイルには200ポイント=600マイル、JALのマイルには200ポイント=500マイルで移行できる(いずれも一度オリコポイントへの交換が必要)。
対応端末設置店では、カードをかざすだけで決済が終わる「MasterCard PayPass」または「Visa payWave」も利用できる(選択した国際ブランドにより異なる)。たとえばアメリカなら、マクドナルド、スターバックス、セブン-イレブンなどはPayPassで支払い可。カードを相手に手渡す必要がないので、セキュリティ面でも安心だ。また、成田空港の免税店では買物が5%オフ(一部対象外あり)、最高2000万円補償の海外旅行傷害保険を自動付帯(国内は最高1000万円を利用付帯)といった特典もある。
現在、「Skywalker Card」はサマーキャンペーンを実施中。8月31日までに同カードでH.I.S.旅行代金を1万円以上支払うと、抽選で100名に1万円相当のH.I.S.商品券をプレゼント(要事前エントリー)。加えて、9月30日までに海外で1万円以上のカードショッピングまたはキャッシングをすると、抽選で各200名、合計400名に5000オリコポイント(=5000円相当)をプレゼント。既に同カードを持っている人も、これから申し込みを検討している人も、頭に入れておこう。
H.I.S.以外の旅行会社でも、JTBなら「JTB旅カード」、近畿日本ツーリストなら「近畿日本ツーリストカード」や「KNT Card」などが発行されている。それ以外にも指定の旅行会社でツアー代金が割引になるサービスを提供しているカードも多いので、カード会社のホームページをチェックしてみるといいだろう。
旅先に到着してから圧倒的な強さを発揮する「ライフカード Stella」
続いて、旅先に到着してから圧倒的な強さを発揮するのが「ライフカード Stella」。年会費は1350円(初年度無料)で、女性向けの特典が多いカードだが、男性でも申し込みできる。このカードの最大の特長は、海外で買物をした金額に対して、後日3%のキャッシュバックを受けられること。キャッシュバックを受けるには事前エントリーが必要で、年2万4000円(80万円利用相当)が上限。さらにポイントも貯まる。
ポイント制度も充実しており、通常時は1決済100円につき0.1ポイントだが、入会初年度はポイント1.5倍、年50万円利用で300ポイントのボーナス、そして誕生月の利用はポイント5倍! さらに、年間50万円利用すると、次年度のポイント付与率は1.5倍、150万円利用なら2倍。ポイントは年会費の充当に使えば1ポイント=7.94円、Vプリカへの交換なら1ポイント=5.08~6.76円(交換するポイント数によって価値が異なる)、Amazonギフト券なら1ポイント=5~6.67円。ANAのマイルには1ポイント=3マイルで移行でき、ほかにも多数の交換先が用意されている。
たとえば海外で20万円の買物をした場合、6000円のキャッシュバックに加え、通常時で200ポイントが貯まることになり、1ポイント=6.76円で計算すると1352円相当。1ポイント=5円だったとしても1000円相当。キャッシュバック分と合わせた還元率は、前者が3.68%、後者でも3.50%だ。前年に150万円以上利用していたなら、1ポイント=6.76円の計算だと6000円+2704円=8704円で4.35%還元。誕生月なら6000円+6760円=1万2760円で、6.38%還元!(誕生月のポイント5倍時は、他の倍増分との重複適用なし)
ひとつだけ気をつけておきたいのは、国際ブランドがJCBであること。大手カード会社のディスカバーと提携して730万店以上で使えるアメリカや、日本人観光客が多い地域への旅行なら、あまり心配はいらないが、旅先によっては店がVisaかMasterCardにしか対応していない場合もあるので、念のため予備のカードも用意しておくと安心だろう。
なお、海外旅行傷害保険は自動付帯で、最高2000万円を補償。国内は利用付帯で最高1000万円補償、最高200万円補償のシートベルト保険もついている。いまなら6月30日までの申し込みで、最大1400ポイントのプレゼントがもらえる入会キャンペーンも実施中だ。
このほかにも、マイルが貯まる航空会社系のカードをはじめ、空港ラウンジが無料で使えるカード、旅行傷害保険が充実したカード、提携施設で優待を受けられるカードなど、海外旅行で役立つカードにはさまざまな種類がある。こうしたカードも、またの機会に紹介したい。
カード公式サイトは以下の通り。
(※クレジットカードの用語などは以下を参照)
『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』
※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
<著者プロフィール>
タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。2015年3月発売の『最強クレジットカードガイド2015~本当にトクするカードの選び方・使い方~=写真=』(角川マガジンズ)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。