羽田空港にはゴールドカードなど対象のクレジットカードと搭乗券を提示すると、無料で利用できるラウンジが国内線・国際線合わせて全部で10カ所あるが、このうち国内線第1旅客ターミナルの「エアポートラウンジ南」が「POWER LOUNGE SOUTH」として、第2旅客ターミナルの「エアポートラウンジ北ピア」が「POWER LOUNGE NORTH」としてリニューアルオープン。4月27日より営業を開始した。これに先駆け行なわれた内覧会に出席してきたので、ラウンジ内の様子をお届けしたい。
■1人席を増やし、全席に電源を完備
新しいラウンジは、これまでと比べて開放的で広々とした空間になったことが印象的。SOUTHは149席から133席に座席数が減らされているが、ボックス席を減らして1人席を増やしたため、相席を嫌って使われない席が発生しないように配慮されている。一方のNORTHのほうは、これまでの4階から3階に移設され、スペースは約2倍に。座席数も66席から140席と大幅に増加した。なお、どちらも全席にコンセントとUSB充電タップが設置されている。
サービス内容は基本的にSOUTHもNORTHも共通。一般的なカードラウンジと同様にソフトドリンク、新聞・雑誌、Wi-Fi、喫煙コーナーなどが用意されているほか、ラウンジ内の各所に設置されたショーケースでは、経済産業省の「The Wonder 500」に選定された日本の優れた地方産品を展示。希望に応じて取り寄せが可能なものもあるそうだ。
■ドリンクカウンターを設置
ドリンクは基本的にセルフサービスだが、自販機のボタンを押すような形式ではなく、スタッフのいるカウンターに用意。種類もコーヒー、オレンジジュース、水といった定番ものだけでなく、青汁、黒酢ジュース、トマトジュース、牛乳も提供。朝の時間帯はクロワッサンも用意されている(なくなり次第終了)。
このほかに、有料で羽田空港限定ビール「羽田スカイエール」(670円)を飲むこともでき、8~10時と15~17時の時間帯は、専用マシンで淹れたコーヒーと軽食のセット(500円)を注文することもできる。
■手土産を事前注文してラウンジで受け取り
そして利用客へのアンケートから生まれた「S-MART PICKUP」もスタートした。これは贈答品や土産品などを事前にインターネットで注文して、ラウンジで受け取ることができるサービスで、手土産を抱えて空港へ移動したり、空港で慌てて探したりする必要がなくなるというもの。予約は出発前日の14時までで、商品受け取り時にクレジットカードでの支払いとなる。
各ラウンジの営業時間は、JALグループなどが発着する第1旅客ターミナルの「POWER LOUNGE SOUTH」が6時から21時まで、ANAグループなどが発着する第2旅客ターミナルの「POWER LOUNGE NORTH」は6時から21時半まで。対象カードを保有していない場合や、無料対象外の同伴者が利用する場合は、大人1,080円、小人(4~12歳)は540円、3歳以下は無料となる。
年内には同じく保安検査場通過後のエリアにある第1旅客ターミナル「エアポートラウンジ北」、第2旅客ターミナル「エアポートラウンジ南」も、「POWER LOUNGE」にリニューアル予定とのこと。保安検査場通過前の一般エリアにあるラウンジは、早くても2018年度のリニューアルになるそうだ。
カードラウンジは保安検査場通過前のエリアに設置されていることも多いが、今回紹介した「POWER LOUNGE」はいずれも保安検査場通過後のエリアにあるため、出発直前までゆっくりくつろげて実用的。このGWに羽田から国内線を利用する予定のある人は、ぜひ訪れてみてほしい。なお、空港ラウンジサービスを付帯したカードであれば、たいていは無料で利用可能だが、すべてのゴールドカードが対象というわけではないので、カード会社のホームページなどで事前に確認してから利用しよう。
(※クレジットカードの用語などは以下を参照)
『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』
※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
<著者プロフィール>
タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。