2021年5月11日より、Apple PayでVisaの決済機能が利用可能になった。これに伴いキャンペーンを開始しているカード会社もあるので、詳しく紹介したい。
VisaのApple Payには9社のクレジットカードが対応
Apple Payにクレジットカードを登録すると、iPhoneなど対応端末を使って、以下の3種類の決済が利用できるようになる。
(1)iDまたはQUICPayによる決済
(2)国際ブランドによるタッチ決済(コンタクトレス決済)
(3)対応サイトでのオンライン決済
(1)は登録するカードの発行会社によって、iDになるかQUICPayになるかが決まる。(2)はVisaの場合は「Visaのタッチ決済」が利用可能になる。(3)はWalletアプリに発行したSuicaやPASMOへのチャージも含む。
これまでVisaのクレジットカードはApple Payに登録しても、iDまたはQUICPayによる決済しか利用できなかったが、5月11日からは3種類すべての決済が利用できるようになった。ただし、まだすべてのVisaカードが対応しているわけではなく、5月27日現在では以下のカード会社が発行するVisaクレジットカードのみが利用可能だ。
アプラス、SMBCファイナンスサービス、NTTドコモ、エムアイカード、クレディセゾン、ジャックス、三井住友カード、横浜銀行、楽天カード
すでにApple Payに対応Visaカードを登録している場合は、追加設定など不要で順次利用可能となり、その際はWalletアプリの券面画像にVisaのロゴが表示される。すぐに利用開始したい場合は、一度Walletアプリから削除して、再登録すれば利用可能になる。
なお、現在Apple Payに対応しているVisaカードは、クレジットカードとプリペイドカードのみ。デビットカードは未対応で、クレジットとプリペイドも券種によっては未対応の場合があるので、詳しくは発行会社に確認してほしい。
三井住友カードは「Visaのタッチ決済」で15%還元
VisaのApple Pay対応に伴い、一部の対応カード会社ではキャンペーンも開始している。三井住友カードでは2021年6月30日まで、対象カードを登録したApple Payで、「Visaのタッチ決済」を使って支払うと、利用額の15%を還元。カード1枚につき期間中1,000円分が上限となり、6,667円利用で上限に達する計算だ。
対象カードは同社が発行するVisaブランドの「スタンダードカード」、「ANAカード」、「Visa LINE Payクレジットカード」。「スタンダードカード」は「三井住友カード」、「SMBC CARD」、「One's CARD」などが該当し、いずれも複数の種類が発行されているので、詳しくはキャンペーンサイトを確認してほしい。「ANAカード」も複数の種類が発行されており、種類によってはVisaブランドに非対応のカードもある。
カードによって還元方法は異なり、「スタンダードカード」と「ANAカード」は、Vポイントとして付与。「Visa LINE Payクレジットカード」は、請求金額に充当される。
キャンペーンでの還元は、通常利用に対するポイント付与とは別になる。たとえば「Visa LINE Payクレジットカード」であれば、通常は利用額に対して2%のLINEポイントが貯まるが、これとは別に本キャンペーン分として最大で1,000円分の還元が得られる。「三井住友カード(NL)」であれば、セブン−イレブン、ファミリーマート、ローソン、マクドナルドでタッチ決済を使って支払うと、200円利用につき5%のVポイントが貯まるため、キャンペーン分と合わせて20%還元も可能だ。
なお、支払いの際に「Apple Payで」と伝えると、iDでの支払いになりキャンペーン対象外となってしまうので、「クレジットカードで」や「Visaのタッチ決済で」と伝えたほうが確実。店によっては「NFCペイで」と伝えたほうがいい場合もある。
セルフレジを利用する際も、「Apple Pay」ではなく「クレジットカード」を選択して支払おう。また、前述した(3)のオンライン決済もキャンペーン対象外なので、間違えないように気をつけてほしい。
SMBCファイナンスサービスは新規設定で2,000円分還元、設定済みでもポイント2倍
SMBCファイナンスサービス(旧セディナ)は2021年9月30日までの期間中に、同社が発行するクレジットカードをApple Payに新規設定し、エントリーのうえ設定翌々月までに1万円以上利用すると、もれなく2,000円分のVポイントギフトがプレゼントされる。
こちらはVisa以外のクレジットカードも対象。決済方法に関しても前述の(1)〜(3)すべてが対象で、同社発行カードを複数枚保有している場合は、それぞれのカードがキャンペーン対象になる。
Vポイントギフトは「Vポイントアプリ」にチャージすると、インターネット上のVisa加盟店で利用できるほか、Apple PayやGoogle Payに設定するとVisaのタッチ決済も利用可能。Apple Payの場合はiDとしても利用できる。
既にApple Payに設定済みの場合でも、ポイントプログラムが「わくわくポイント」または「ワンダフルプレゼント21」のクレジットカードは、Apple Payを2,000円以上した月はポイントが2倍になるキャンペーンも行なわれる。こちらも2021年9月30日までの利用が対象。毎月10万円利用分までが上限となる。
以上、今回は2社のキャンペーンを紹介したが、今後キャンペーンを始めるカード会社が増える可能性もあり、まだVisaのApple Payに未対応のカード会社でも、近いうちに対応が始まると予想される。上記の2社以外のカードを利用している人も、しばらくはキャンペーン情報を見逃さないように注視しておこう。