オリコの人気クレジットカード「Orico Card THE POINT」シリーズに、2020年4月より、新たに「Orico Card THE GOLD PRIME」が加わった。この機会に年会費無料から2万円超まで幅広く揃える同シリーズのラインアップを紹介する。
基本は100円利用で1ポイント
現在、「Orico Card THE POINT」シリーズのクレジットカードは5種類ある。いずれも毎月の利用合計額に応じてオリコポイントが貯まり、通常は100円につき1ポイント。特定の利用に対してはポイントの特別加算を受けられることが特長で、その内容はカードによって異なる。
オリコポイントは1ポイント=1円相当で、Amazonギフト券などのオンラインギフト券、Tポイントや楽天ポイントなどの各種ポイントに交換可能。ANAやJALのマイルにも交換でき、ポイントの有効期限は1年(正確には加算月を含む12か月後の月末)だ。
また、カードにiDとQUICPayの機能を搭載していることも共通している。iDとQUICPayはおサイフケータイで利用することもでき、QUICPayはApple Payでも利用可能。後述するが、カードによっては電子マネーを使った支払いで特別加算を受けられる。
5種類のカードの特長は?
ここからは各カードについて紹介する。
■Orico Card THE POINT
スタンダードな「Orico Card THE POINT」は年会費無料。オリコモールを経由したネット通販に対して、特別加算として還元率が0.5%上乗せされることが特長だ。
オリコモールはオリコが発行する対象のカードを使って、掲載されているショップを利用すると、ショップごとに設定された還元率でオリコポイントが貯まるサイトのこと。たとえば0.5%還元に設定されているAmazon.co.jpで買物をすると、経由に対して0.5%、通常のクレジット利用分に対して1%、特別加算として0.5%のポイントが貯まり、合計で2%還元になる。
なお、掲載ショップは400以上あるが、楽天市場など一部ショップは特別加算の対象外。また、消費税や送料などは、経由分や特別加算分の対象外となる。
もうひとつの特長が、入会から6カ月間(正確にはカード送付時の台紙の会員登録欄に記載している入会月を含めて7カ月間)はポイントが2倍 (加算分は5,000オリコポイントが上限) になること。つまり、入会6カ月の間に、オリコモールを経由してAmazon.co.jpを利用した場合は、合計で3%のポイントが貯まる。
■Orico Card THE POINT UPty
「Orico Card THE POINT UPty」はリボ払い専用カード。最低返済額以上であれば、毎月の返済額を自由に設定でき、初回返済日まではリボ払い手数料は無料で利用できる(ショッピング利用のみ)。
年会費は無料。「Orico Card THE POINT」と同様に、オリコモールの特別加算や入会6カ月ポイント2倍の特典があることに加え、「Mastercard Taste of Premium」のサービスが利用可能。旅行関連を中心とした優待を受けられる。
■ Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD
「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」は年会費1,986円。入会6カ月間のポイント2倍は変わらないが、オリコモールでの特別加算が1%にアップする。加えて、iDおよびQUICPayの利用分に対しても0.5%の特別加算があり、1.5%還元になる。
つまり、年間約40万円をオリコモール経由の買物、iDおよびQUICPayを使った買物に利用すれば、年会費無料の「Orico Card THE POINT」よりもお得。また、ショッピングリボ払い利用時にも0.5%の特別加算がある。
付帯サービスとしては「Mastercard Taste of Premium」(JCBブランドは利用不可)に加え、全国の宿泊・レジャー・グルメ施設などで優待が受けられる会員制サービスの「Orico Club Off」も利用可能。
旅行傷害保険も付帯しており、海外は最高2,000万円を補償。国内は所定の旅行代金を事前にカードで支払えば、最高1,000万円の補償を受けられる。また、年間最高100万円まで補償されるショッピング保険も付帯している。
■ Orico Card THE GOLD PRIME
「Orico Card THE GOLD PRIME」は年会費1万1,000円で、Web申し込みは初年度無料。オリコモール利用時は1%、iDおよびQUICPay利用時は0.5%、ショッピングリボ払い利用時は0.5%の特別加算がある。カードにはMastercardコンタクトレスの機能も搭載されており、3つの非接触決済が利用可能となっている。
充実した付帯サービスが特長で、前述の「Mastercard Taste of Premium」と「Orico Club Off」に加え、日本を含む世界100カ国100万カ所以上で使えるWi-Fiサービス「Boingo(ボインゴ)」、24時間365日対応の健康相談ダイヤル「オリコマイドクター24H」も利用できる。
ゴールドカードの定番であるラウンジサービスは、国内主要空港およびハワイ・ホノルル、韓国・仁川の空港ラウンジだけでなく、ホノルルおよびシンガポールの市街にあるラウンジも利用可能。7割以上の空港ラウンジは同伴者が1名まで無料で、シティラウンジは同伴者4名まで無料となる。
旅行傷害保険は海外最高5,000万円を補償。国内は所定の旅行代金を事前にカードで支払えば、最高5,000万円の補償を受けられる。どちらも対象となる家族も最高1,000万円の補償が受けられる家族特約付き。さらに海外航空機遅延保険も付帯しており、乗継・出航遅延や欠航、手荷物遅延や手荷物紛失に対して、最高3万円を補償。また、年間最高300万円まで補償されるショッピング保険も付帯している。
■Orico Card THE PLATINUM
「Orico Card THE PLATINUM」は年会費2万370円。オリコモール利用時は1%、iDおよびQUICPay利用時は0.5%、ショッピングリボ払い利用時は0.5%の特別加算に加え、海外利用時にも0.5%が特別加算される。また、誕生月の利用に対しても1%の特別加算が受けられる。
付帯サービスも紹介しきれないほどあり、Wi-Fiサービス「Boingo(ボインゴ)」や「オリコマイドクター24H」が利用できることはもちろん、「Mastercard Taste of Premium」や「Orico Club Off VIP」は前述したものよりもグレードアップしたサービスが利用可能。そしてプラチナカードの定番である24時間365日対応のコンシェルジュサービスも利用できる。
空港ラウンジは国内主要空港およびホノルル、仁川だけでなく、世界1,000カ所以上の空港ラウンジを年6回まで利用できる「ラウンジ・キー」のサービスも付いている。もちろんホノルルとシンガポールのシティラウンジも利用可能だ。さらに海外旅行時に自宅と空港(羽田・成田・中部・関西)間の手荷物宅配が往復各2個まで無料になるサービスもある。
旅行傷害保険は所定の旅行代金を事前にカードで支払えば、海外・国内ともに最高1億円を補償。海外は事前のカード払いがなくても最高5,000万円が補償される。どちらも対象となる家族も最高2,000万円の補償が受けられる家族特約付き。航空機遅延保険は海外も国内も対象で、手荷物紛失では最高10万円が補償される。
ショッピング保険は年間最高300万円まで補償。さらに偶然の事故で他人にケガを負わせたり、他人の財物を壊したりした場合に、最高100万円まで補償を受けられる個人賠償責任保険も付帯している。
以上、5種類のカードの主な機能をまとめると、下表のようになる。
ライフスタイルに合わせて最適なカードを選んでほしいが、最初は年会費無料の「Orico Card THE POINT」から始めて、使い勝手を確認してからステップアップさせていってもいいだろう。
■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。