2020年4月1日より、PayPayの利用特典が「PayPay STEP」にリニューアルされた。新しくなった利用特典は、前月の決済回数と利用金額に応じて、還元率が1.5%までアップする仕組みだが、支払い方法によっては対象外となるものもある。詳しく解説していこう。
PayPay残高またはヤフーカードでの支払いが還元対象
PayPayは事前にチャージした残高、または紐付けたクレジットカードで支払いができるスマートフォンを使った決済サービス。PayPayを使って支払いをすると、利用特典としてPayPay残高が加算される。ただし、クレジットカードを使う場合は、ヤフーカード(Yahoo! JAPANカード)以外は利用特典の対象外となる。
チャージは登録した銀行口座(60以上の金融機関が対応)やセブン銀行ATMに加え、ヤフオク!・PayPayフリマの売上金、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い、ヤフーカードからも行うことが可能。残高が設定金額を下回ると自動でチャージしてくれるオートチャージにも対応している。
前月に50回以上、合計10万円以上利用なら1.5%還元
新しくなった利用特典では、基本付与分として利用金額の0.5%のPayPay残高が還元される。前月の決済回数が50回以上の場合は+0.5%、前月の利用合計金額が10万円以上なら+0.5%となり、どちらの条件も満たした場合は合計で1.5%還元。なお、Yahoo!ショッピングなどYahoo! JAPANの対象サービスでは基本付与分が1%となり、前月の決済回数と利用金額の条件を満たせば合計で2%還元となる。
●PayPay利用特典の還元率
利用特典は1回100円以上の支払いのみが対象。端数は切り捨てとなるので、0.5%の基本付与分のみの還元となる場合は、1回200円以上の支払いでなければ利用特典は発生しない。また、1回の支払いにつき7,500円、1カ月合計で1万5,000円までが利用特典の付与上限となる。還元率1.5%であれば、1回50万円、1カ月100万円の利用で上限に達する計算だ。
以前は実店舗での支払い、特定のネットサービスでの支払い、請求書払いの3つで、それぞれ利用特典の還元率および上限が異なっていたが、新しくなった利用特典ではすべて同一の扱いで、上限も3つ合計での計算となる。なお、決済回数と利用金額は、PayPay残高またはヤフーカードを使った支払いのみがカウント対象。こちらは1回100円未満の支払いでもカウントされる。
PayPay残高は4種類
利用特典で付与されるPayPay残高は、PayPayボーナスとなる。PayPay残高はPayPayマネー、PayPayマネーライト、PayPayボーナス、PayPayボーナスライトの4種類があり、それぞれ利用できる範囲が異なっている。
●PayPay残高の種類
上表のように利用範囲や有効期限が異なるため、特にキャンペーンを利用する際は、どの種類のPayPay残高が還元されるのか、確認しておいたほうがいいだろう。
なお、キャッシュレス・消費者還元事業の対象店で利用した場合は、利用特典とは別に、最大で5%のポイント還元も受けられる。こちらはヤフーカード以外のクレジットカードで支払った場合も還元対象となり、1回および1カ月につき2万5,000円が還元上限。PayPayボーナスでの付与となる。
このほかにもPayPayでは随時キャンペーンが行われているので、こまめに情報をチェックしておくことをおすすめする。特に毎月内容を変えて開催されている「いつもどこかでワクワクペイペイ」は、月ごとに対象となる店は異なるが、過去には40%還元で利用できた月もあるなど、還元率が大幅にアップすることも少なくない。利用特典で1.5%還元の条件を達成することが難しい人も、こうしたキャンペーンを活用すれば高い還元率で利用できるだろう。
■ 筆者プロフィール: タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。3月8日発売の『最強クレジットカードガイド2017 本当にトクするカードの選び方・使い方=写真=』(角川SSCムック)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。