利用金額に応じてポイントが貯まることは、クレジットカードの大きな魅力だが、ポイント交換の手続きが面倒と感じている人も多いだろう。今回はそんな人にピッタリな、自動でキャッシュバックを受けられるカードを紹介する。
「P-oneカード」
自動キャッシュバックの代表格として長年人気を誇るカードが、年会費無料の「P-oneカード<Standard>」。毎月の請求時に、利用代金から1%が自動で割引される仕組み(1会計ごとの計算)となっている。「P-oneモール」を経由してのインターネットショッピングや各種キャンペーンでは別途「ポケット・ポイント」が貯まり、交換手続きは必要となるが、楽天銀行、ジャパンネット銀行、カード代金引き落とし口座のいずれかにキャッシュバックすることもできる。また、Tポイントやドコモポイント、JALマイル、ファミリーマートお買い物券などに交換することも可能だ。
このほかにも1%オフのカードとして、年会費3240円の「P-oneカード<G>」、年会費1万800円の「P-oneカード<Premium Gold>」、リボ払い向けで年会費無料の「P-one Wiz」が発行されており、カードによっては旅行傷害保険、ショッピング保険、空港ラウンジなどのサービスを付帯。また、この3枚はいずれも1%オフとは別に、1000円利用ごとに1ポイント(=3~5円相当)も貯まり、「P-oneカード<Premium Gold>」は年間50万円利用時に1000ポイント、「P-one Wiz」は入会から6カ月間はポイント3倍の特典もある。
なお、「P-oneカード」は4種類いずれも、電子マネーのチャージ、金券類の購入、各種保険料(国民健康保険は除く)、ETCカードの利用分など、一部の支払いは1%オフの対象外。これらの支払いで少しでも還元を得たいなら、別のカードと併用するといいだろう。
「VIASOカード」
年に1回、自動でキャッシュバックされる方式となっているのは「VIASOカード」(年会費無料)。1決済100円につき0.5ポイントが貯まり、1ポイント=1円としてカード代金引き落とし口座に振り込まれる。獲得ポイントが年間1000ポイント未満の場合は、キャッシュバックされずに失効となるが、単純計算で年間20万円(毎月1万7000円弱)利用すればクリアできる金額なので、日常的に使っていれば特に心配はいらないだろう。
還元率に関しても通常時は0.5%と一般的だが、指定の携帯電話およびプロバイダの利用代金、ETCカード(発行手数料1080円)の利用代金はポイント2倍。また、同カード専用のポイントモール「VIASO eショップ」を経由してインターネットショッピングをすると、ショップごとに設定された倍率でボーナスポイントが貯まるが、他のポイントモールと比べて全体的に高い倍率が設定されていることも大きな特徴となっている。インターネットで買物をする機会が多い人には、特にオススメしたい1枚だ。
そして、デザインのラインナップが豊富な点も魅力のひとつ。現在までに、浦和レッズ、くまもん、ふなっしーなどのコラボカードが発行されている。
「SURUGA Visaクレジットカード」
スルガ銀行が発行する「SURUGA Visaクレジットカード」も、年に1回自動でキャッシュバックされる方式。申し込みにはスルガ銀行の普通預金口座が必要で、年会費1080円の一般カードなら年間利用金額の0.7%、年会費5400円のゴールドカードなら年間利用額の1.2%が同口座に振り込まれる。特にキャッシュバック対象外となる支払い項目もなく、非常にシンプルな仕組みで使いやすいカードと言えるだろう。
一般カードは最高3000万円補償の国内旅行傷害保険(事前に旅行代金のカード決済が必要)、年間30万円までの買物保険を付帯しているが、ゴールドカードは海外最高5000万円、国内最高3000万円の旅行傷害保険を自動付帯し、買物保険も年間500万円まで補償。年間約87万円利用すれば、年会費を差し引いてもゴールドカードのほうが還元額が高くなるので、こうした点も考慮してカード選びをするといい。
ついついポイント交換の手続きを忘れて有効期限が切れてしまったり、ポイントの使い道がなくムダな物を買ったりするなら、どんなに還元率の高いカードでも意味がない。また、自動キャッシュバックならポイントのことを考えなくて済むため、時間の節約にもなる。ここで紹介した3枚以外にも、対象の通信料金に対して自動キャッシュバックする「NTTグループカード」、ガソリンスタンドと高速道路の利用料金に対して自動キャッシュバックする「JCBドライバーズプラスカード」など、特定のケースで力を発揮するカードもある。自分のスタイルに合った1枚を選んで、快適なカードライフを送ろう。
公式サイトは以下の通り。
(※クレジットカードの用語などは以下を参照)
『シーンで選ぶクレジットカード活用術 (1) 最低限知っておいてほしい基礎知識』
※本記事で紹介したサービス内容は、消費税率8%を前提とした更新日時点の情報です。また、各サービスには一部対象外となるケースがあります。ご利用の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。
<著者プロフィール>
タナカヒロシ(ライター・編集者)
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、過去に勤めていた会社の都合でクレジットカード本を作ったことをきっかけに、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなる。以降、定期的にクレジットカードのムック本を編集・執筆。2015年3月発売の『最強クレジットカードガイド2015~本当にトクするカードの選び方・使い方~=写真=』(角川マガジンズ)では、編集統括および記事の大部分を執筆している。