大阪に出張に来たら、取引先と北新地でのむこともしばしば。2軒目も3軒目も終わってラーメンでしめ、と行きたいところだが、せっかくならうどんでしめてはいかがだろうか? 北新地にある「讃岐うどん 八屋」では、しめに最適なうどんがある。
北新地といえば、高級クラブなどが軒を連ねる大阪屈指の大人の社交場。その北新地のメイン通りに当たる「新地本通」から1本北側にある「永楽町通」のビルの奥に「八屋」はある。
店内はカウンター6席だけと、こじんまりとしているが、飲んだ帰りの客はもちろん仕事帰りのホステスたちがしめの1杯を求めて夜な夜な集まってくる。その客のほとんどが注文するのが花巻うどんとカレーうどんの2択。どちらも、カツオをはじめ4種の削り節からとったダシに平打ちの太麺を合わせている。
磯の香りがふわりと漂う、極上の花巻うどん
まずは、花巻うどん(1杯税込1300円)を実食。出て来た瞬間「???」と、なにがなにかわからくなるほどびっくり! 丼の上に巨大なノリがど~ん! 驚きで固まっていると、スタッフから「ノリを沈めてワサビをとかしてください」とのこと。なるほど、お箸でノリをおし入れ、ワサビをダシに入れてとくと完成。
魚介の風味が香るダシに海苔が持つ磯の風味、ワサビの辛さがアクセントとなり、なんともいえない奥深い味わいに。これはオーナーの母親の出身地である鳥取県のお雑煮からヒントを得たそう。鳥取県のお雑煮は吸い物に岩のりを入れているそうで、その味をうどんで表現したかったそうだ。岩手に花巻そばはあるが、花巻うどんはここだけかもしれない。
マイルドながら後からスパイスが広がるカレーうどん
お次は2大名物の一つ、カレーうどん(1杯税込1500円)。こちらもネギでうどんが見えないほど半端なく盛り付けられていて、インパクトは大。もちろん味のインパクトも大。4種の削り節でとったダシに、独自にブレンドしたカレー粉を加えたもので、最初は魚介のダシの風味とともにマイルドなカレーの味が広がるが、後からスパイスの刺激がじわりとやってくる癖になる味。オーナーが毎日カレーを食べるほどのカレー好きで、オリジナリティのあるカレーうどんを作りたかったと完成した一杯。
太めの平麺とカレーダシが絶妙に絡むうえ、シャキシャキのネギもいい食感のアクセントになり箸が止まらなくなりそう。夜中ということを忘れて、思わずご飯を頼んでしまいそうな勢いだ。
おでんに炭火焼き、一品ものも充実
うどんはもちろんおいしいが、もう少し飲みたいという人のために一品ものも充実。冷製トマトおでん(1杯税込500円)や、たまねぎまるごと(1杯税込580円)など、うどん店だけにダシが格別のおでんや、素材の味を生かした炭焼きが人気だ。
北新地内ならうどんはもちろん、一品ものまで出前もOK。常連ともなれば、バーやスナックで出前を頼んで、その場でしめて帰るのも日常茶飯事で、夜中にはひっきりなしに出前の電話が鳴るほど。店の女の子の分も気前よく注文してあげれば、株も一気に急上昇すること間違いなし。店に行くもよし、出前もよし、北新地のしめには、ぜひ「八屋」へそうぞ。
●information
「讃岐うどん 八屋」
大阪府大阪市北区曽根崎新地1-6-23 杉の家ビル1F
18:00~翌3:00
日曜祝日休
※北新地エリアでの出前サービスもあり。詳細はHPをご確認ください