それでは「G-ROBOTS(GR-001)」の組み立ての続きだ。過去2回の連載で足までしかできていないのもどうかと思うので、今回はさっさと進めていきたい。

初トラブル!

下から上にビルドアップするというGR-001の法則に従い、次は股関節の取り付けになる。股関節サーボホルダーにサーボモーターをセットして、カバーをはめ込むだけの簡単な作業であるが、ここで初めてトラブルが発生。というほど大げさなことでもないのだが、カバーが完全に閉まらず、しかも外すこともできない状態になってしまった。

股関節サーボホルダーにサーボモーターを入れて、カバーをはめる。要領は1回目に紹介した足首サーボホルダーと全く同じだ

もう片方も作ろうとしたが、なぜかこんな状態に。サーボが奥まで入りきらないのか、いくらやってもフタが閉まらず

GR-001のフレームははめ込み式なので、ひたすら組み込んでいくには便利なのだが、やり直したいようなときには、通常のネジ式に比べると難しい点もある。この場合も、一旦カバーを外してからやり直そうかとも思ったのだが、ツメがもう入っていて大変そうだったので、そのままフルパワーで押し込んだらなんとかなってしまった。

筆者は力ずくで解決(?)してしまったが、GR-001のオフィシャルブログにはこのような場合の対処法も紹介されている。それによると、カバーのツメがひっかかる穴の部分をカッターで少しずつ広げることで、はまり具合を調整できるということだ。もし同様のトラブルが起こったときは参考にしてほしい。

股関節サーボホルダーができたら、あとはこれまでと同様、脚に取り付ける。

股関節サーボホルダーを取り付けた脚

この段階でパーツの使用状況はこんな感じ

まずは下半身が完成

次に腰を作る。ウエスト用のパーツがあるので、ここに指定されたサーボを3つ組み込む。これは、両脚のヨー軸と、腰のピッチ軸となるもの。GR-001は脚にヨー軸があるおかげで、ガニ股や内股にすることができる。自由度の少ないロボットでは省略されることも多いが、より自然な、人間らしい動きには重要な部分である。

ウエストパーツにサーボを3つセット。腰のサーボで上体を前に屈めるのもGR-001の特徴の1つだ

それからメインハブを右側に取り付ける。この基板上にはメインの電源スイッチも付いている

電源ケーブルを通してから

腹部カバーを取り付ける

ここで腹部カバーの取り付けにネジを使用する。GR-001はネジの使用本数が少ないことは前に述べたが、じつは種類も3種類しかないので、必要なネジを見つけるのも簡単だ(というか、そのうち2種類はサーボ用で、これは最初からサーボに仮止めされている。カバー等で使用するのは1種類のみ)。細かいことだが、こういった点も初心者に優しい設計と言える。

GR-001で使用するネジ3種類。左から、バインドネジ M2x6mm、T.P.バインドネジ M2x6mm、T.P.バインドネジ M2x8mm

次に股関節パーツを取り付ける。

ウエストに大きなPOMワッシャを置いて

その上に股関節パーツを乗せてネジ止め

両脚と腰の接続は、これまでと同様のやり方でオーケー。特に問題となるところはないだろう。繋がったら、あとはまたマニュアルに従ってケーブルを配線すれば、下半身は完成だ。

とりあえず下半身が完成したので、下半身だけで粋がってみる

今週末はKONDO CUP

GR-001からはちょっと話題が逸れるが、ここで週末のイベント情報をお知らせしたい。日曜日の26日、秋葉原のROBOSPOTにて、第6回目となる「KONDO CUP」が開催される。KONDO CUPは2足歩行ロボットによるサッカー大会で、KHRシリーズによる「KHRクラス」と、オリジナル機が主体の「オープンクラス」の2種類がある。観戦は無料。

前回(第5回)のKONDO CUPでの試合。同じKHRシリーズがベースとはいえ、ユニークな外装の機体も多い

一方こちらはオープンクラス。ボールはKHRクラスよりも重くなっているのだが、それでも軽々と蹴る

筆者はロボットライターチーム「RFCバンブーブリッジ」で第1回より参加していたが、KHRクラスで5連覇を達成したので、今回からは初めてオープンクラスに出場する。サーボモーターを4つほど換装したとはいえ、基本はKHR-2HVなので厳しい戦いが予想されるが、とりあえず目指すは優勝カップのみ! ということで続きはまた次回。

イトーレイネツからは、KHR-2HVの脚ロールをKRS-2350HVに換装するためのボディフレームも販売中。いずれ換装手順についてもここで掲載したい