独立起業から悠々自適なリタイア生活まで、さまざまな夢を叶えてくれる1億円ですが、あなたは自分が実際に"1億円を作れる"と考えたことはありますか?

現在日本で1億円以上の資産を持つ人はおよそ302万人、決して少ない数字ではありません。日本最大級のお金の学校「ファイナンシャルアカデミー」が、普通のサラリーマンでもできる「月5万円で1億円を作る方法」についてお伝えします。

  • 1億円を目指すための計画はどう作る? ※画像はイメージ

本連載もついに最終回。連載の総まとめとして、1億円を目指すための資産形成法「PECDメソッド」を、お教えしたいと思います。1億円という金額を2,3年で作るのはさすがに難しいですが、この通りに実践すれば、遅くとも20年、最短10年で、1億円に到達することが可能です。

PECDメソッドとは

PECDメソッドとは、ファイナンシャルアカデミーオリジナルの資産形成メソッド。創立以来18年間の歴史の中で蓄積した数多くの成功事例から、成功者の傾向を分析し、誰でも実践できるように体系化したものです。

目標達成までの期間を「1.Plan/計画期」、「2.Experience/経験期」、「3.Concentration/集中期」、「4.Diversification/分散期」の4つに分け、それぞれの時期に適した方法で、資産運用に取り組みます。

1億円に到達できるかどうかは、この4つの違いを正しく認識できるか、またこの順番通りに着実に実践できるかどうかにかかっています。

ステップ1「計画期」

最初のステップである「計画期」では、資産を増やす上での計画を立てます。

スクールではツールを使って各自が細かく計画を立てるのですが、この記事では何を考えるべきかについて共有したいと思います。

計画期に行うことはズバリ、「現状把握」、「目標設定」、「目標到達に必要なスピード把握」の3つ。自分の現在地を知り、目的地を知り、どのようなペースで走れば良いのかを、考えましょう。

現状把握

まず「現状把握」では、「年間貯蓄額」と「純資産額」(資産額から借金を引いた差額)をおさえましょう。

意外かもしれませんが「年収額」はここでは重要ではありません。いくら年収が高くても、生活コストが高い人であれば貯蓄できる金額は自ずと少なくなるからです。

1億円作りの資金となる「年間貯蓄額」、資産運用をする上で元手となる「純資産額」、この2つの額をおさえることが重要なのです。

目標設定

次に目標設定ですが、ここでは今確認した「純資産額」について、「いつまでに」「いくらにしたいのか」決めます。

この連載をお読みの方であれば、「いくらに」の部分は1億円に設定しても良いと思いますが、「いつまでに」については、人それぞれかと思います。決められなければ、一般的な定年退職の基準である65歳に設定するのも良いでしょう。

目標到達に必要なスピード把握

そして最後に、その目標に到達するには、どの程度の「利回り」を目指す必要があるか、把握します。

例えば、20年後に1億円を作りたい人で考えてみましょう。年間貯蓄額が100万円、現在の純資産が500万円だったとします。そうすると貯蓄だけで、20年間で2,000万円、純資産とあわせると2,500万円を作ることができます。

でも、1億円到達には、7,500万円足りないことになります。この不足分を資産運用で補うわけですが、純資産の500万円を、20年間、15%の利回りで運用できれば、1億円に到達できる計算になります。ちなみに、金融商品によって、期待できる利回りはある程度決まっています。自分が必要な利回りが実現できうる商品を選ぶことも大切です。

ステップ2「経験期」

「計画期」で準備ができたら、次の「経験期」へと移行しましょう。「経験期」では、さまざまな資産運用を経験し、自分の得意分野を見つけます。

とはいえ、いきなり本格的に資産運用を行うのは非常に危険です。この時期、意識すべきなのは、"知識を身につけた上で、少額から自分のお金をリスクにさらしながら実際に投資をする"こと。知識をもとに実践をしてみると、自分にとっての向き不向きが明確になります。

経済的な知識を身につけるためにも、できれば半年ほどかけて、学んでは試すという作業を繰り返してみることをお勧めします。

ステップ3「集中期」

そしていよいよ、3つ目のステップ「集中期」に入ります。「集中期」では、2つ目の「経験期」で見つけた自分の得意分野に対して、集中投資をすることで資産を一気に増やしましょう。

集中させていくものは主に2つ、「資金」と「知識」です。

私たちの学校ファイナンシャルアカデミーでは、集中期にいる受講生が多いです。基本的な知識は身につけた上で、例えば株式投資であればファンダメンタルズ分析やテクニカル分析といった特定の手法を深掘りしたり、不動産投資であれば法人化戦略を立てたり、中上級の知識を身につけながら、積極的に資産運用をしています。

「経験期」を経ているからこそ、迷いなく集中投資ができる、というわけです。

ステップ4「分散期」

この「集中期」で大きく資産を増やせたら、はじめて「分散期」に入ります。大きく増やした資産を守る時期です。

こちらはみなさんが何歳まで働くのか、何億まで資産を増やしていきたいのかによって方法を変えていくのですが、多くの方にとってはかなり先のステップになると思います。

ここで改めて認識しておいてほしいことは、分散投資はあくまで「資産を守る方法」である、ということ。資産を「増やしたい」人は、増やすための資産運用を行う必要があることをぜひ覚えておいてください。

どんな人にでも、1億円に到達するための道すじは存在する

いかがでしたでしょうか。なんとなく遠い夢のように思える1億円ですが、実現するための方法を知って、目の前にある時間とお金をうまく使っていけば、決して不可能な金額ではないことがおわかりいただけたと思います。

必ずどんな人にでも、今の場所から夢の金額に到達するための道すじが存在します。今回の記事がみなさんにとって、投資や自分の将来と向き合うきっかけになればうれしいです。

ファイナンシャルアカデミー

お金の教養を身につけるための「総合マネースクール」。2002年の創立以来、東京校・大阪校・ニューヨーク校・オンライン校を通じて18年間で延べ57万人が、貯蓄や家計管理といった生活に身近なお金から、資産運用、キャリア形成、人生と社会を豊かにするお金の使い方までを学んでいる。現在、株式投資スクールや不動産投資スクールなど各スクールとあわせて、無料で学べる「ゴイチ(月5万円で資産1億円を作るセミナー)」「サンサン(月3万円で3,000万円を作るセミナー)」等、様々なセミナーも提供している。