当時働いていた会社の合併が現実となり大企業へと進化する中、私の転職活動も1年が経とうとしていた。やはり、東京のOLが沖縄という未知の土地で、思うような職に就くのは難しいのかな……と諦めかけていたそのとき、株式会社レキサスのサイトを見つけた。結果から先にお話しすると、私は現在この会社で働いている。当時、サイト内の情報を読み進めていくにつれ、何か自分の深いところから静かな情熱がフツフツと湧きあがってきたのを今でもよく覚えている。早速、翌日には履歴書と職務経歴書を送付した。
この会社に応募した理由は大きくわけて3つあった。まず、会社設立後のこの10年、本拠地を沖縄におきながらマーケットは県外とし、自社オリジナルのサービスを提供し続けてきた。そしてこれからの10年でそのマーケットは海外に展開、沖縄を世界に発信して外貨を稼ぐという目標があったこと。2つ目に、サイトや従業員が日々発信するブログ、そして個別のやりとりを通して、企業風土が温かく感じられたこと。3つ目に、現在の会社の課題や沖縄の課題として、人材力の向上が掲げられていたことだ。特にこの3つ目を知ったとき、ここであれば私のキャリアも活き、会社も私も互いに成長できるかもしれないと思った。
沖縄での面談、東京での社長面談
書類送付後、返事はすぐにあり、次に沖縄に行くタイミングで本社に出向き面談をした。貴重な機会なので面談のための資料も準備し、現上司や役員と1時間以上本音で話をした。そういえば、久しぶりに筆記試験も受けた。面談後、社長から「東京出張のタイミングで面談をしないか」とすぐに次の案内をもらった。なんと、初対面の社長とは恵比寿にある韓国料理屋でマッコリを飲みながら、というカジュアルなもの。
そこでは、レキサスという会社について、沖縄について、人材育成について、時間も忘れついつい語ってしまった。家に向かう電車の中で、初対面、しかも社長との席にもかかわらず飲み過ぎてしまった自分に反省もしたが、飾ることなく話ができたので満足度は高かった。
そして、最終面談は再び沖縄。現場で活躍するリーダーたち数名と面談をし、懇親会を経て、夏真っ盛りの中無事に内定となった。沖縄での就職を検討し始めて1年数カ月。慎重に考えた就職も決まり、いよいよ移住計画が始動し始めた。