オフィスには実に多様な社員がいる。仕事ができる社員におしゃべり好きな社員、自己中の社員や自分の世界に閉じこもっている社員まで……。職場とは、「さまざまな特徴を持った人が集まる場所」とも言えるだろう。
そこでこのほど、マイナビニュース会員500名にオフィスにいるさまざまなタイプの社員に関するアンケート調査を実施。アンケート結果のコメントとともに特徴的な社員の実態に迫っていく。
今回紹介するのは、周囲とコミュニケーションがうまく取れなかったり、会話がかみあわなかったりすることが多い「コミュ力最低社員」だ。
皆が感じるコミュ力最低社員とは
アンケートでは、コミュ力最低社員と感じるような社員に関し、以下のようなコメントが寄せられていた。
・「中途入社3年目の管理職は、自分にしかわからないジョークを飛ばし、聞いている人間を不愉快にさせる。また、話が常に上から目線で、話をしているとどんどん腹が立ってくる」(男性/47歳/東京都/流通・チェーンストア)
・「自分のことばっかりしゃべって、人の話はすべて聞き流す。ほんとに自分のことしか考えていないような人です」(男性/46歳/大阪府/医療・福祉・介護サービス)
・「新入社員のくせに、偉そうな態度で先輩としゃべり、いっちょ前な意見を言ってくる。やったこともないよくわからない仕事にも、いちいちしゃしゃり出てきて意見だけはしっかり言う」(女性/38歳/埼玉県/不動産)
・「間違った自己主張を繰り返しており、周りの正論を聞こうともしない」(男性/46歳/茨城県/官公庁)
・「いつもマイペースでまったく協調性の無い若手社員がいます。あいさつもほとんどせず、電話にもあまり出てくれません。学歴は高いので、プライドが高く雑用はあまりしたくないのかもしれませんが、仕事を頼んでも反応が薄くて不安になります」(女性/52歳/福岡県/サービス)
・「仕事の合間に少しの冗談を言っても、すぐにけんか腰で話しかけてくるため、とても気を遣います」(男性/51歳/富山県/その他)
・「電話や直接話すことが嫌なのか、些細なことや電話ですぐにすむ要件もすべてメールで送ってくる」(女性/40歳/千葉県/教育)
・「『言葉を知らないのではないか』と思うくらい話ができない社員がいる。報告・連絡・相談といった新入社員レベルのことすらできない」(男性/46歳/東京都/その他電気・電子関連)
・「とにかく人の失敗をグチグチ責めるので、すべての社員が避けている」(女性/52歳/大阪府/ホテル・旅館)
・「組織的に行う仕事なのに個人の意見・想いを押し通し、流れを止めながら仕事を進めるので誰もが合わない」(男性/57歳/栃木県/鉱業・金属製品・鉄鋼)
会話のキャッチボールができないコミュ力最低社員
コミュ力最低社員の最大の特徴は「会話が成立しないこと」にあると言えるだろう。そして、「コミュ力最低社員」は「非接触型」と「接触型」に分類できる。
前者は他人とあまり関わらないようにしているが、当人の状況を把握できず、「ビジネスにおけるホウレンソウ」の欠如から周囲が思わぬ事態に巻き込まれてしまう可能性がある。
後者は「自分のことばかりしゃべる」「自分の意見だけを押し通そうとする」など、周囲の状況などお構いなし。常に自分中心で物事を考えるため、メールで案件を一方的に投げてきたり、他人の話を常に聞き流したりするなど、会話のキャッチボールをする気などサラサラないようにみえる。
こういったケースによって仕事が止まってしまったり、余計な仕事が増えてしまったりすることも少なくない。コミュ力最低社員によって、さまざまなストレスが生み出されてしまうのは考えものだ。
コミュ力最低社員に対しては、対話で何かを決めようとしてもうまくいかない可能性が高い。こちらも最初から結論ありきで、相手に指示するだけのつもりで仕事を進めた方が精神衛生上はよいのかもしれない。ただし、きちんとコミュニケーションが取れる相手にもこのような振る舞いをすると、自分が周囲から「コミュ力最低!」と思われてしまうので、ご用心を。
漫画: 山本ゆうか
フリーランスのイラストレーター・漫画家として活動するワーキングマザー。
ウェブを中心に雑誌、書籍、広告の仕事で活躍している。情報処理学会会誌『IT日和』、チエネッタ『お隣さんの○○事情』イラスト担当中。