オフィスには実に多様な社員がいる。仕事ができる社員におしゃべり好きな社員、自己中の社員や自分の世界に閉じこもっている社員まで……。職場とは、「さまざまな特徴を持った人が集まる場所」とも言えるだろう。
そこでこのほど、マイナビニュース会員500名にオフィスにいるさまざまなタイプの社員に関するアンケート調査を実施。アンケート結果のコメントとともに特徴的な社員の実態に迫っていく。
初回にご紹介するのは、バリバリと仕事をこなし、同期の中でも真っ先に出世していくような「エリート社員」。実際のところ、どんな人物がエリート社員だと思われているのだろうか。
皆が感じるエリート社員とは
アンケートでは、エリート社員と感じるような社員に関し、以下のようなコメントが寄せられていた。
・「非常に収入がよく親が議員。子どもが医学部を受けると必ず受かってしまいます」(女性/30歳/群馬県/教育)
・「自分の部署には、会社の重要な施策を担うプロジェクトが多数あるが、そのプロジェクトのうち、3個のプロジェクトを並行してマネジメントするプロジェクトマネジャーがいて、それらのプロジェクトのすべてを滞りなく完遂させている」(男性/47歳/東京都/流通・チェーンストア)
・「『心』『技』『体』を兼ねて、バイタリティーに満ちあふれている。『心』は感謝の気持ち、隔てることなく柔和な姿勢。『技』は豊富な情報とそれを活用した仕事への転化。『体』は体力MAX」(男性/42歳/新潟県/食品)
・「営業主体の会社なので、普通は営業に配属されると『使えない』と判断されない限り配置換えはほぼ無いが、社長命令なのかその社員だけ2、3年おきに色々な部署に転属し、最近は新規事業や重要案件に必ず彼の名前がある」(男性/55歳/山口県/不動産)
・「個人としてのパフォーマンスも優秀だが、人心掌握術に長けており、部下のモチベーションを上げることができているから」(女性/57歳/静岡県/繊維・アパレル)
・「顧客や取引先の信頼が厚く、毎日何度もご指名で電話がかかってきます。営業成績はいつもトップです。とても面倒見がよく気立てのいい性格で、部下や同僚から慕われていて本当にすごいなと思います」(女性/52歳/福岡県/サービス)
・「仕事のできる幅が広く、すべての仕事をそつなくこなすことができるのですべての社員に頼られています。できることより苦手なことが多い自分としては、羨ましい限りです」(男性/51歳/富山県/その他)
・「常に他人より早く来て業務を行い、自分の担当だけではなく他人の業務にも気を配り適切な助言をしている」(男性/57歳/福島県/医療・福祉・介護サービス)
・「『24時間仕事をしているのではないか?』と思う程の現場の業務量を、部長の役職としての業務に加えてこなしているから」(男性/46歳/長野県/システムインテグレータ)
・「バリバリこなすと言うよりは、自身の方向ややり方をしっかりと定め、的確に仕事を行って最終的にはしっかりと結果が出ている。考えがしっかりとしていてすばらしい」(男性/46歳/長崎県/総合商社)
・「まず高学歴で英語がペラペラというスペックで入社してきた。うちの会社ではこれだけですごいこと。新人のころから売り上げノルマをクリアーしている」(男性/49歳/大阪府/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連)
卓越した能力+すばらしい人間性=エリート社員
アンケート結果に登場したエリート社員は、仕事ができるだけでなく、そもそも家柄がよかったり、学歴がすばらしかったり、語学などのスキルがあったりと、誰もがスゴイと認めざるを得ないものを持っていることがほとんどだった。
そして、その能力を駆使して仕事をスムーズに進め、いくつかの仕事を同時進行させたり、営業成績がダントツで良かったりと、仕事の評価も高かった。こなす仕事量も人より多いとなると、やっかみからちょっぴり鼻につく部分や、アラを探してしまう気持ちが芽生える社員が周囲にいてもおかしくない。
ところが、アンケート結果では「人心掌握術に長けている」「人の業務にも気を配り適切な助言」など、その人間性を評価する声も少なくなかった。人格面のすばらしさを兼ね備えてこその「エリート社員」と考えている人が多いということだろう。逆に言えば、一緒に働く人の信頼を得られていない人は、エリート社員とは呼べないのではないだろうか。
家柄や学歴を今から変えることは難しいが、人格や仕事の進め方は自分の参考にできることもあるはず。もし、エリート社員が身近にいるならば、そのテクニックを見習ってみてはいかがだろうか。
漫画: 山本ゆうか
フリーランスのイラストレーター・漫画家として活動するワーキングマザー。
ウェブを中心に雑誌、書籍、広告の仕事で活躍している。情報処理学会会誌『IT日和』、チエネッタ『お隣さんの○○事情』イラスト担当中。