前回に続き、創業44年の原一探偵事務所の探偵に聞いた"職場不倫の実情"について記事をお届けしよう。今回は、依頼を受けて探偵が実際に調査を行った「不倫してしまった女たち」のエピソードを紹介していきたい。

  • 職場不倫の実態を、本物の探偵に直撃

「同期の彼と……」営業職Bさんの不倫

夫:A(20代後半)/営業職 ←依頼者
妻:B(20代後半)/Aと職場の同僚
子ども:1人
不倫相手(男性):C(20代後半)/独身(バツイチ)。AとBと職場の同僚

夫A、妻B、同僚男性Cの三人は、同じ職場で働く同期入社の仲良し3人組。しかし、Aは近頃のBの行動がおかしいことに不信感を抱いていた。その理由は、会社から帰宅しても、子どものご飯の準備だけ済ませると「友達と飲みに行ってくる」と言って外出していくことが増えたからだ。自宅で頻繁に携帯でメールをしている姿も見かける。

意を決して、Bの携帯を見てみると同僚のCとメールをしていた。ところが、内容はやましいものではなく、ごくありふれたやり取り。しかし、なぜCと頻繁にメールのやりとりをする必要があるのか不審に思ったAは、会社でBとCの様子を注意深く窺っていた。すると、時おり二人がアイコンコンタクトをしているのがわかった。

不信感を募らせたAが探偵事務所に調査を依頼したところ、やはり二人は不倫関係であることが発覚。飲みに行くと言って外出し、Cの自宅に行ったり、Cとともにホテルに行っていることがわかったのだ。結果的にAとBは離婚、さらにBとCは会社を退社することとなった。

〇探偵
「友人や同僚など、もともと恋愛感情はなかったものの、相談などがきっかけで打ち解け合い、不倫へと発展してしまうケースも珍しくありません。しかし、職場内での不倫が発覚してしまった場合、他部署への移動やクビを宣告されてしまうことも多いですね。そうならなくても、働きづらくて退職してしまう人がほとんどです」

「職場の上司と……」会社員Eさんの不倫

夫:D(30代後半)/技術職 ←依頼者
妻:E(30代前半)/Aと職場の同僚
子ども:2人
不倫相手(男性):F(30代後半)/Eの職場の上司

夫Dと妻Eは、部署が違うものの同じ会社で勤務している。Dは、半年前からEが上司のFと不倫をしているのではないかと疑っていた。半年前から月に数回、夜に外出するようになったからだ。Fと職場以外で連絡を取り合っているのも知っていた。

もし不倫が事実ならば、離婚のうえ相手に賠償請求をしたい。しかし、同じ職場とあって軽はずみな行動はできなかった。そのため、Dは探偵事務所に調査を依頼。2週間の調査の末に、EとFがホテルに行った証拠を押さえることができた。しかし、半年間も続いている不倫関係の証拠にはならない。

その証拠となったのは、Dが半年間、Eが夜に外出した日を記録しておいたメモと、Eが毎日マメにつけていた日記だった。Dのメモと、Eの日記に記されていた謎のマークの日付が一致したのだ。

この証拠をもとにDはFに損害賠償請求を行い、またFの妻もEに損害賠償を請求。結果的にDとEは離婚、2人の子どもの親権もDのものとなり、Eは家庭と職の両方を失うこととなった。

〇探偵
「こちらのケースは、旦那様の緻密な準備によるものが大きいです。不倫の発覚もそうですが、離婚後に奥様がいなくなった後もきちんと子どもを保育園に送り迎えできるように事前に手配を進めておくなど、前後ともにしっかりと準備をされていました。このように男性が依頼者の場合は、不倫が発覚した場合は離婚に至ってしまうケースが多い傾向です

ふたつのケースを見てもわかる通り、男性に比べて、女性の方が不倫を誤魔化すのが巧く、またそれゆえに大胆な行動に出る人が多いそうだ。しかし、不倫が発覚してしまった場合、家庭も仕事もお金もすべてを失ってしまうことになるので、理性をもった行動を心がけたい。次回は、「不倫に気づいたきっかけ」をテーマに記事をお届けしたい。

原一探偵事務所

創業44年の探偵事務所。埼玉県・川越の本社のほか、全国主要都市に18拠点を構える。創業以来、"証拠のとれる調査会社"をモットーにし、長いキャリアを持つ調査員が大勢所属していることに加え、常に独自の調査方法の研究・開発を行い、同時にハイテク機器の導入や応用開発にも積極的に取り組むことで、満足度の高い調査を実現している。