こんにちは。一日3時間をニコニコ動画に費やすダメ社会人、山田井ユウキです。

今日もさっそく最近流行の動画や埋もれている良動画を独断と偏見で皆さんに紹介していこうと思います。選ぶ基準はただ一つ、僕の趣味です!

今回ご紹介する動画のテーマは「和」ということで、まずは「書道」関連の動画を取り上げようと思うのですけど、書道と聞いてこう思われる方がいるかもしれませんね。

「ただのスライドショーを見て、それって楽しいの?」

……確かに書道作品のスライドショーや、もしくは"ただ文字を書くだけの動画"であれば、見ていても退屈かもしれません。

しかし、ニコニコ動画における「書道」は、ちょっと違います。


ご覧いただければすぐおわかりいただけると思いますが、ただ字を披露するのではなく、"歌詞を書いて曲と合わせる"のがニコニコ書道動画なのです。

上記の動画はミュージシャン「ACIDMAN」の楽曲「飛光」の歌詞をすべて書道で書き下ろした作品。さらに歌詞の流れや歌のイメージを、字体を自由自在に変えることで表現するという凝った仕上がりになっています。

日本語の持つ表現力の豊かさを改めて実感できる、素晴らしい動画ですね。

かなりの技術力が要求されるからか、「書道」動画を投稿しているうp主(動画投稿者)はそう多くはないのですが、他にもこんな動画があります。


ニコニコ動画で大人気のジャンル「アイドルマスター」と書道がまさかのコラボ! 高槻やよいのキャラクターソングである「キラメキラリ」の歌詞を、小筆や朱墨まで使い分けて書き上げたテクニックはお見事。


こちらはやはりニコニコの人気ジャンル「東方」とのコラボ動画。黒バックに白字で表現されており、これまでとはちょっと違った雰囲気が楽しめます。アジアンテイストな「東方」と書道は相性抜群ですね。


ちなみに字を綺麗に書くための講義動画も投稿されています。僕も書道は習っていたのですが、硬筆は不得意なので、これを見て少しでも上達しなければ……。大人になって痛感しますが、字の綺麗さってけっこう大事ですよね。学生の皆さんは今のうちからちゃんと練習しておきましょう。

さて、書道動画を紹介したところで、次はもうひとつの「和」の文化、「折り紙」をご紹介しましょう。

……え、鶴を折る動画かって? いやいや、違います。それももちろん立派な折り紙ですが、ニコニコ動画に投稿されている作品は、そんな生やさしいものではありません。


1枚の紙から本を折る過程を撮影した折り紙講座動画。元はYouTubeに投稿されていたもので、完成品を見るといきなりくじけそうになりますが、丁寧に手順を解説してくれているので、動画を見ながら折ってみると意外と簡単にできるかも? ……僕は無理でしたけど。実際にちゃんとノートと同じように開いたり文字を書いたりできるので、プレゼントとしても良さそうですね。


大人気の恋愛ゲーム「ラブプラス」のヒロインである凛子を折り紙で作ってしまおうという、無茶としか思えない挑戦動画。途中までは完全に"単なる折れた紙"だったのに、いつの間にか魂を吹き込まれたかのように形が完成していく過程は圧巻です。……もちろん僕には折れません。


今度はアニメから。エヴァ初号機とかどう考えても折り紙で作れる代物ではないと思うのですけど、あえてそこに挑戦したうp主はまさに「指先の魔術師」。色の見せ方まできっちり計算されているこだわりっぷりがニクい。


先ほどと同じ作者による新作、「ガオガイガー」。折っているところを見せられても何がどうなっているのかさっぱりわからないのは相変わらず。……というかもう途中に出てくる展開図の時点で構造がまったく理解できないのですけどね。


まるで芸術品のような折り紙作品ばかり紹介してもどうかなと思うので、ちょっと実用的な動画も取り上げます。これは飲み会などで使えそうな、箸袋で箸置きを折る手順を解説した動画。年末年始のこの時期には重宝しそうですね。さっと折れるようにしておくとかっこいいかも?


最後は、折り紙界では有名らしい(?)作品。なんと薔薇の花を本物そっくりに折るというもので、"頑張れば折れるかも"……くらいの絶妙な難易度がミソ。この手の作品は教本もたくさん出ていますが、こうやって実際に動画で指の動きを見るのが一番勉強になりそうですね。ニコニコ動画にぴったりのジャンルと言えそうです。

――以上、「和」の伝統文化を伝える動画を発掘してみました。

書道にしろ折り紙にしろ、ネットの、それも動画サイトを使って文化が受け継がれていくというのは、非常に面白い傾向なのではないかと思います。

何かしら嗜んでいるという方は、ぜひ動画を撮って投稿してみてはいかがでしょうか。

勝手エヴァンジェリスト・山田井ユウキ

1980年生まれ。レビューサイト「カフェオレ・ライター」で、映画、漫画、ゲームなどを独自視点からレビューする他、「builder by ZDNet Japan」「ハリウッドチャンネル」など各種媒体で記事を連載中。どんなに忙しくても一日数時間ニコニコ動画に費やすという、社会人としてあるまじき生活を謳歌中。好きな動画ジャンルはゲーム実況、ボカロ、他エンタメ系全般。

(タイトルイラスト:3P3P) ※本コラムで紹介している動画は、作者やサイトなどの都合により削除されることもあります。あらかじめご了承ください。