前回のAirbnbでの旅の途中で見つけた、素敵な宿。写真を見た瞬間「ここ行きたい!」と思い、すぐに予約をしてしまったという場所です。今までの旅の大半は一人でしたが、感動を共有してみたいと思い、今回は友人とともに訪れることにしました。その宿があるのは、沖縄県南城市。5年ほど前に久高島を訪れて以来の訪問となりました。

  • 空港で合流し、早速宿へ向かいました

バナナ畑の庭と森に囲まれた「芭蕉の家」

レンタカーを走らせていくと、車一台がやっと通れるような細い道が……そして、急斜面、急降下(笑)。「この先に本当に宿があるのだろうか」と不安になりながら進んでいくと、目印となるバナナ畑が現れました。

  • 車を停め、早速畑の中に

  • バナナを発見!

  • さらに進んでいくと、宿に辿りつきました

元々は全面バナナ畑だったのだそう! その姿を一部残した状態で、宿を建てられました(ちなみにバナナは芭蕉とも呼ばれているそうで、このバナナ畑が宿の名前の由来となっています)。

宿の中に足を踏み入れると、「ここはカフェ?」と思ってしまうような、おしゃれな空間が広がっていました。

  • ダイニングキッチン

  • 寝室

スーパーホスト(Airbnbで全ホストに模範を示す経験豊富なホストに与えられる称号のことです)である藤本美帆さんの夫、藤本健さんが設計されたのだそうです。現在は木工作家としてご活躍をされている健さんですが、元々は家具職人。自身で作られたものやインドネシアに特注したものなど、家具一つ一つにもこだわりが感じられました。

ふと食器棚を見てみると、そこに入っていたのは素敵なうつわ。一般の量販店では扱っていないような、工芸品が備えられていました。

  • こちらは、藤本健さんの作品

  • 地元の作家さんの作品。様々な形のうつわがあります

うつわ好きの私は、眺めているだけでワクワクしてしまいました。食器が充実しているだけではなく、キッチン周りの設備も整っていたので自炊をすることも可能です。

  • 友人が作ってくれました!

  • いただきます

素敵なうつわでいただく食事は、いつも以上においしく感じました。丁寧な暮らしって、きっとこういうこと。日常生活を大切にしながら、滞在をすることができました。

お気に入りのワークスペースを紹介

ワーケーション初体験と話していた友人でしたが、なぜか私よりも様になっていました(笑)。

せっかくなので、彼女の仕事風景とともにワークスペースをご紹介します。

まずは、ダイニングスペース。おしゃれなだけではなく、机と椅子の高さがちょうど良い! デスクワークは長時間同じ姿勢になることが多いので、体に負荷がかからないということも重要なポイントです。

  • 集中して仕事に取り組むことができます

大きな窓を開けると、そこにはテラスが。ここでは、豊かな自然に囲まれながら仕事をすることができます。

  • まさにワーケーション!

そして何と、寝室でも仕事をすることができます。

  • 木のぬくもりを感じるロッキングチェアで

どこを切り取っても絵になる空間で、カメラマンの血が騒ぎました(笑)。素敵な環境下で、ワーケーションをすることができました。

自然を感じる旅

宿から少し離れると、また違った風景を楽しむことができます。

  • 透明感のある海

  • ガジュマル。生命力を感じます

車で10分ほどのところには、海を一望できるカフェも。

  • とても気持ちの良い場所でした

今回の旅では観光地は訪れませんでしたが、身近にあった自然のおかげで、存分にバケーション気分を楽しむことができました。自然の力はすごいですね。改めて、その大切さを感じました。

ワーケーションをしてみた感想

滞在した芭蕉の家は本当におしゃれ……うつわなど細部にもこだわりが感じられ、暮らしの営みを楽しむ旅となりました。今回はAirbnbを利用しましたが、ホストの美帆さんの絶妙な距離感も素敵で、初めての土地でしたが安心して滞在することができました。

2人での滞在も新鮮でしたし、一棟貸しの宿では人数が増えても追加料金なしで宿泊することができ(リスティングによって異なります)、楽しみを共有できるだけでなくお財布にも優しくなります。誰かと一緒にワーケーションする際にも活用しやすいサービスだと感じました。

自然に囲まれた場所なので、敷地内にはヤモリやセミなどの生き物も生息しています。私たちは平気でしたが、虫が苦手な人には不向きな場所かもしれません。夜にはきれいな虫の声が、朝には小鳥の囀りが響き渡ります。自然の豊かさを感じながらワーケーションを楽しみたいという方におすすめしたい場所です。

南谷有美(なんや・ゆみ)

カメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園の園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活しています。