ワーケーションという言葉が浸透し始め、さまざまな自治体でワーケーション誘致の取り組みが進んでいます。

今回は青森県青森市の「リモートワーク・ワーケーション体験モニター」に参加。4泊5日という限られた期間でしたがさまざまな方のサポートを受け、充実した日々を過ごすことができました。その旅の様子をご紹介します。

手厚すぎるサポート! 青森市が推進するワーケーション体験とは

青森市の「リモートワーク・ワーケーション体験モニター」は、市が主催するお試し移住の一環で、青森市で働く・遊ぶ・暮らすことを通して、その魅力を感じてもらう取り組みです。

  • ねぶた祭り発祥の地へ

期間中の宿泊費・体験費は、無料。さらに、交通費も一部助成があります(応募者多数のため、掲載日時点では受け入れを休止中)。任意ではありますが、移住者ネットワーク団体などとのミニ交流会や、体験プログラムも利用可能です。

事前に仕事スタイルや、体験したい内容などをヒアリングされ、それを元にオリジナルの日程を組んでくださいます。大まかな内容だけが決まっていて後は"自由にどうぞ"というケースが多い中、その手厚いサポートに感動しました!

それでは実際に、私がワーケーションで訪れた場所をご紹介します。

個性豊かな宿泊施設

ワーケーション体験では2つの宿泊施設が用意されていて、そのどちらかから選択することができます。決めきれない私は2泊ずつ、両方の施設に滞在しました。

青森公立大学国際交流ハウス

こちらの施設は、青森公立大学の中にあります。元々は、国際交流・学術文化的な交流事業で大学を訪れる方のための宿泊施設として使用されていましたが、現在はさまざまな用途で使われています。

  • 青森公立大学国際交流ハウスの外観

施設内に足を踏み入れてみると、「ここは美術館?」と思ってしまうような、素敵な空間が広がっていました。

  • 洗練された空間です

チェックインをし、まずは客室へ。

  • 自然光がきれいに入ります

こちらの部屋でも私には十分でしたが、ほかにも寝室が2つ(ベッドは計4つになります)、リビング、トイレ、バスルームがありました。

  • こちらがリビング。キッチンもあります

  • 食器なども完備されています

暮らしを営むための設備が整っていました。客室のほか、2階のミーティングルームや1階のサロンなどでも仕事をすることが可能です。

  • 入ってすぐのところにある、サロン

  • 綺麗な新緑を眺めながら、仕事をすることができます

  • 二階のミーティングルーム。用途に合わせて設営が可能

  • 宿泊棟の入口。ゆったりと過ごせるロビー

  • 何と、和を感じられる空間もあります

仕事をする場所を変えることで、気分もリフレッシュ。また新たな気持ちで仕事に取り組むことができました。自然豊かな場所なので虫が気になるという方もいらっしゃるかもしれませんが、多いという印象は受けませんでした。

近くに国際芸術センター青森という施設があり、そこでは散策を楽しむことができます。

  • 現代アートが点在しています

浅虫移住体験施設「石木邸」

温泉で有名な浅虫地区に位置する施設で、県外から訪れる移住希望者が青森の暮らしを体験する場所として活用されています。

  • 石木邸の外観

古民家をリノベーションして作られた施設ですが、水回り等は改装済み。新しいものと古き良きものが交わる、不思議な空間となっていました。

  • 1階のリビング

  • コワーキングスペース。奥には、なぜか観音様が…

  • 二階の寝室。とても落ち着く空間

  • 趣のある浴槽

この施設の醍醐味といえば、なんといっても温泉!

蛇口をひねると温泉が出てくるお風呂、温泉卵が作れる場所などがあり、温泉地ならではの生活が体験できます(現地で卵の販売はありません)。

  • こちらが温泉たまご場です

  • 早速挑戦してみました

  • 良い感じにできました!

石木邸は本当に落ち着く空間で、まるでおばあちゃんの家に遊びに来たような感覚になりました。先程ご紹介した観音様以外にも、施設内にはたくさんの見所があります。「え。何これ?」と思ってしまうようなユニークな置物があったりと、見ているだけでワクワクしてしまいました。

唯一の欠点はクーラーがないということでしたが、風通しが良いので問題なく過ごすことができました。古き日の記憶に触れながら、滞在することができました。

気分を変えたいときは、コワーキングスペース

宿泊施設でも仕事をすることができますが「ちょっと気分を変えたいな」というときにはコワーキングスペースの利用もおすすめです。私が訪れた市内にある3つのコワーキングスペースを、ご紹介します。

AOMORI STARTUP CENTER

まず一つ目は、青森商工会議所会館の1階にある「AOMORI STARTUP CENTER」。

  • 白を基調とした、清潔感のある空間です

  • 様々なスペースがあります

  • ミーティングもできそう!

スペースとしての利用だけではなく、起業・創業、企業の第二創業、事業承継などの経営全般に関する相談ができる点が魅力です。青森駅の目の前なので、立地も抜群。コワーキングスペースの利用が初めてという方でも、安心して使うことができそうです。

GRAVITY CO-WORK

先程ご紹介した「AOMORI STARTUP CENTER」からすぐのところにある「GRAVITY CO-WORK」。

  • 作業のしやすい空間となっています

  • 固定席はなく、その日の気分で席を選択します

  • 窓に面した席が素敵

地元のIT/クリエイティブワーカーや移住者が集う場所となっています。会員制のコワーキングスペースなので、利用者さん同士の繫がりが濃いということも魅力。落ち着いた環境の中で、仕事に取り組むことができます。

seven C's

青森市中心部に位置する、seven C's。ワークスペースのほか、貸し会議室やキッチンスタジオも備えています。

  • おしゃれな内観が魅力

  • 固定席もあります

  • 奥には会議室も

魅力はそのおしゃれさと、最新の設備。洗練された空間の中で、仕事ができます。

今回は宿泊施設とコワーキングスペースをご紹介しましたが、それだけではありません。青森市には、まだまだたくさんの魅力があります。次回は、おすすめスポットやアクティビティ、絶品グルメなどをご紹介していきたいと思います。どうぞ、お楽しみに。

※青森県青森市の「リモートワーク・ワーケーション体験モニター」について、国による緊急事態宣言発令地域またはまん延防止等重点措置適用地域の居住者である場合は、当該発令・適用期間中は参加不可。青森市内で新型コロナウイルス感染症のクラスターが複数発生し、感染拡大傾向にある場合は、体験事業を中止または中断することがあります。

南谷有美(なんや・ゆみ)

カメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園の園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活しています。