第30回から4回にわたって紹介してきた「Hafh」のように、手軽に多拠点での生活が始められる、定額住み放題のサービスは年々増えてきています。中でも最近気になっているのが「LivingAnywhere Commons」。月額たった2万5,000円で提携拠点が住み放題になるという、何とも画期的なサービスです。

なぜそんなに安いのか、何か訳があるのだろうか…とちょっと心配になるくらいですよね。その理由が気になった私は、早速調べてみることにしました。

「LivingAnywhere Commons」とは

"LivingAnywhere"は、場所やライフライン、仕事など、あらゆる制約にしばられることなく、好きな場所でやりたいことをしながら暮らす生き方のこと。それを共に実践する目的で作られたのが、LivingAnywhereCommonsです。

メンバーシップは個人メンバー・法人メンバー・ビジターの3種類で、その中から自分にあったものを選ぶことができます。

  • 図解提供:LivingAnywhere Commons

住居だけではなく、電気代などの光熱費、ワークスペースなどの利用料も料金の中に含まれるのだそう。本当に2万5,000円をお支払いすれば、生活ができてしまうなんて、すごいですよね。

なぜこのような価格で提供しているのかというと、"利用者全員がLivingAnywhereを実践する参加者であり、拠点の共有者である"という考えのもとに運営が行われているから、とのこと。

ユーザーとして拠点を利用するだけでなく、コミュニティを一緒に作り上げていくということも、LivingAnywhere Commonsの魅力の一つです。

  • 図解提供:LivingAnywhere Commons

2020年10月現在、拠点はこのようになっています。今後も各地で展開していく予定のようです。楽しみですね。

美馬や八ヶ岳など、気になる箇所がたくさんありましたが、今回は静岡県にある伊豆下田の拠点を訪れました。

駅徒歩6分! 伊豆下田の拠点を訪れてみた

まず訪れたのは、拠点となる宿泊棟。元は造船会社の社員寮だった建物をリノベーションして作られた施設です。

  • レジデンススペースの外観

港はもちろん、下田の中心街や、伊豆急下田駅からは徒歩6分とアクセスも良好。車がなくても、十分に楽しめます。

また、周辺に高い建物が少ないので、屋上からは海と山の絶景を望むこともできます。仕事や日々の疲れを癒やす場所として、重宝しそうですよね。

  • 屋上から見た景色

  • 海と山のコントラストが美しいです

部屋はドミトリーではなく個室のため、1人でゆっくりする時間を確保することもできます。

その日の気分によって選べる2カ所のワークスペース

伊豆下田の拠点では、その日の気分や仕事内容によって選べる、ワークスペースが2カ所あります。

一つ目は、先程ご紹介したレジデンススペースのワークスペースです。こちらはワークスペースというよりもコミュニティスペースのような感じで、他の宿泊客の方とコミュニケーションを取りながら仕事を進めるのに適した場所となっています。

  • たくさんの人が出入りしています

  • ここで、新たな仕事が生まれる可能性も…

二つ目は、レジデンススペースから徒歩3分に位置するNanZ VILLAGEという施設です。レストランやマルシェ、カフェなどが併設する共用のコミュニティスペースで、そこにLivingAnywhere Commons専用のワークスペースがあります。

  • 写真提供:LivingAnywhere Commons

  • NanZ VILLAGE内のワークスペース

  • レストランでは、600円でまかないが食べられます

NanZ VILLAGEは個室になっているため、作業に集中して取り組むことができました。

私は、他の方とコミュニケーションを取りたい時はレジデンススペース、作業に集中したい時やオンラインでの打ち合わせがある時はNanZ VILLAGEを使用していました。

用途に合わせて場所が選択できたので、仕事も捗りました。

人見知りでも大丈夫! 自然に溶け込めるコミュニティ

旅先で意外と気になるのは、他のゲストさんとのコミュニケーション。旅の良し悪しは人とのコミュニケーションで決まるとも思っているくらい、私の中では大切な項目となっています。

そんな中、宿泊者が自然とコミュニティに溶け込めるようにと手助けしてくれる方々が、伊豆下田には存在しました。それは、LivingAnywhere Commons伊豆下田のコミュニティマネージャーの佐藤伴子さんと國部華奈さんです。

  • コミュニティマネージャーの佐藤伴子さんと國部華奈さん

おすすめの観光プランの作成から、人と人とを繋ぐ役割まで、幅広いシーンで旅のサポートをしてくれます。

  • おすすめのスポット 多々戸浜海水浴場

  • 浜辺で食べたランチ

お2人のおかげで、旅をますます楽しむことができました。

  • ワーケーションのスケジュール

今回は2泊3日、上記のようなスケジュールで過ごしました。

仕事に集中して取り組まれている方々を目の当たりにし、珍しく仕事の割合が多い過ごし方となりました、やっぱり働く環境は大切ですね。

LivingAnywhere Commons伊豆下田についてご紹介しましたが、いかがでしたか。素敵な環境の中で、仕事を進めることができました。定額2.5万円とお手頃に利用できる定額住み放題のサービス、LivingAnywhere Commons。気になる方は、是非一度お問い合わせください。

南谷有美(なんや・ゆみ)

カメラマン/ライター
2018年4月に認可外保育園の園長を退いてから、各地を巡る旅人に。リモートで仕事をしながら、好きな場所で好きなことをして生活しています。