南海電鉄・泉北高速鉄道が昨年12月に実施したダイヤ改正で新たに登場した特急「泉北ライナー」。南海高野線・泉北線経由で難波~和泉中央間を結ぶこの列車に、普段は特急「サザン」として南海線を走る12000系も使用されている。
高野線・南海線ともに営業運転を行う車両は、一般車両では1000系・2000系などの例があるものの、特急車両で両路線を走るのは珍しい。「泉北ライナー」の運行が発表された際、使用車両は高野線特急「りんかん」の車両(11000系)とされたが、今年に入ってから12000系も使用されるようになった。南海電鉄サイト内「特急列車のご案内」に追加された「泉北ライナー」の項目でも、11000系・12000系の座席図が案内されている。
特急「泉北ライナー」は平日と土休日で運行時刻が異なる。平日は朝夕を中心に上り(和泉中央発難波行)7本・下り(難波発和泉中央行)6本を運行。土休日は朝夕の他に日中の列車も設定され、上り8本・下り8本となる。停車駅は難波駅、新今宮駅、天下茶屋駅、泉ケ丘駅、栂・美木多駅、光明池駅、和泉中央駅。堺東駅や中百舌鳥駅など、高野線の駅はすべて通過する。特急料金は全区間同額で大人510円・小児260円。
12000系は2011年9月、南海線の特急「サザン」(難波~和歌山市・和歌山港間)でデビューした。「サザン・プレミアム」の愛称を持ち、「ひとクラス上の設備・利用価値を提供する車両」だという。車体は軽量ステンレス構造で、車内の各座席にコンセントを設置したほか、プラズマクラスターイオン発生器も搭載した。「サザン」は一般車両も連結した8両編成で、12000系は現在、おもに8000系を連結して運行されている。