低価格と使いやすさが魅力となっている、エプソンダイレクトのミニノート「Endeavor Na01 mini」。第1回で明らかになった「ネットやメールの使いやすさ」をさらに活かすべく、第2回となる今回のレビューでは、外出先に持ち出した際の使い心地について検証した。
試用機の主な仕様 [CPU] Intel Atom N270(1.6GHz) [メモリ] 1GB [HDD] 160GB [グラフィックス] Intel GMA 950(チップセット内蔵) [ディスプレイ] 10.2型ワイド(WSVGA/1,024×600) [サイズ/重量] 約W266×D184.7×H39mm/約1.28kg [OS] Windows XP Home Edition SP3 [直販価格] 43,800円(基本構成価格)
「Endeavor Na01 mini」を外に持ち出そう!
小さくて軽量なミニノートは、持ち歩いてこそ本領を発揮する。ということで、今回は屋外での使い心地などについて検証してみた。「Endeavor Na01 mini」のサイズは約W266×D184.7×H39mmで、平均的なミニノートと同程度のボリュームだ。高さが約39mmとやや厚みがあるものの、余計な"デッパリ"のないコンパクトなデザインなので、カバンの中にすんなり納まるのがうれしい。
重量は約1.28kgとあって、持ち歩いても特にストレスを感じることはなかった。同梱のACアダプタは約210gと非常に軽く、一緒に持ち歩いても約1.49kg程度。今回は撮影用のデジタル一眼レフと合わせて持ち歩いたのだが、カメラの重量を足しても2.5kg程度である。これなら、取材先に持っていくのにも苦労はない。
とりあえず、近所の喫茶店にて公衆無線LANサービスに接続。「Endeavor Na01 mini」はIEEE802.11b/gの2種類にしか対応していないが、そもそも主要な公衆無線LANサービス自体が11nに対応しておらず、11aも未対応の場合もあるので、これで十分だろう。接続も特に難しくはなく、アクセスポイントに接続後、サービス会社のサイトやプロバイダなどの認証手続きを行なうだけで、簡単にネットアクセスが可能となる。
ボディがコンパクトなので、喫茶店の小さなテーブルでもまったくジャマにならない。それでいて液晶ディスプレイやキーボードが大きくて使いやすいため、外出先でのネット閲覧は非常に快適だ。Gmailにアクセスしてメールをひと通りチェックするのも、快適な操作性によってほんの数分で終了。手持ち無沙汰になってしまったので、普段はほとんど見ないマジメな技術系サイトを見るなどして、「喫茶店でPCを操るカッコいい自分」を十分に堪能できた。
「ネットワーク切り替えツール」
PCを持ち歩く際にわずらわしいのが、ネットワーク環境の切り替えだ。自宅や会社、公衆無線LANなど、環境が変わるたびに暗号化キーの入力といった接続作業を行なうのは面倒である。そんな時便利なのが、「Endeavor Na01 mini」にプリインストールされている「ネットワーク切り替えツール」。あらかじめプロファイルを設定しておけば、場所が変わってもボタン操作だけでネットワーク環境を切り替えられる。複数の公衆無線サービスを利用している人にも便利なツールだ。
ノングレアのメリット
屋外で使用する際、意外に気になるのが液晶ディスプレイの見やすさだ。機種によっては光の反射や液晶の性能によって、まったく見えなくなる場合がある。「Endeavor Na01 mini」は光沢のないノングレア加工を採用しているため、光の写り込みや照り返しによる見づらさは、ほとんど感じられなかった。試しに直射日光の下で見ても、ハッキリと内容を確認できる。場所を選ばずに利用できるのはうれしい。
バッテリの駆動時間
次に、バッテリの駆動時間についても調べてみた。「Endeavor Na01 mini」のバッテリ駆動時間は、カタログ値で約3.2時間。特別長いというわけではないが、出先でのメールチェックなら問題のないレベルだ。実際の駆動時間を検証するため、すべての省電力設定をオフにし、液晶ディスプレイの輝度を最大に設定。その状態で、FFベンチのLowモードをひたすらループさせてマシンに負荷を与えたところ、2時間4分という結果となった。やや不安のある結果ではあるが、動画サイトの閲覧などCPUに高い負荷のかかる処理を行なわないのであれば、2時間ちょっとで切れるという心配はない。それでも不安な場合は、購入時にオプションで選択できる追加バッテリパック(6,300円)、またオススメパックのひとつである「携帯パック」(7,980円)を選んでおくのも手だろう。「携帯パック」は、標準バッテリと、Bluetoothレーザーマウス&USBアダプタがセットとなったオプションだ。
「まとめ」
携帯性を最重要視した一般的なミニノートやUMPCは、正直なところ使いやすいとはいえない。操作性やOSの快適さを犠牲にして軽量化を図っているため、やむを得ないところだろう。用途を限定すれば、それはそれで使い道がある。しかし、外出先でもネットをフル活用しつつ、長文をガシガシ入力するのであれば、やはり液晶ディスプレイの見やすさ、キーボードの使いやすさなどは重要だ。その点で「Endeavor Na01 mini」は、この上ない選択肢となりうる。出先でも快適な操作性を失いたくないなら、断然オススメのマシンだ。
■仕様 | |
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Endeavor Na01 mini | |
Atom N270(1.6GHz) | |
Mobile Intel 945GSE Express+ICH7M | |
1GB | |
160GB | |
なし | |
Intel GMA 950(チップセット内蔵) | |
10.2型ワイド(WSVGA/1,024×600) | |
内蔵ステレオスピーカー、Intel High Definition Audio | |
IEEE802.11b/g対応無線LAN、10/100BASE-TX対応有線LAN | |
ミニD-Sub15ピン×1、USB 2.0×3、ヘッドホン出力(ステレオミニジャック)×1、マイク入力(ミニジャック)×1 | |
3 in 1メモリカードスロット×1 | |
約W266×D184.7×H39mm/約1.28kg | |
約3.2時間 | |
Windows XP Home Edition SP3 | |
Norton Internet Security 2009 OEM版他 | |
ACアダプタ、マニュアル、リカバリCD、ドライバCD他 | |
43,800円(基本構成価格) |
高橋量(デジタル・コンテンツ・パブリッシング)