今回は、Excel(エクセル)に用意されている膨大な関数の中でも、特に利用頻度が高い「IF関数」の基本的な使い方を確認していきます。IF関数は数式内で条件を設定して、セルに対する処理を分けることができるなど、関数の基本ともいえる機能です。
本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの使い方を解説していきます。記事の制作には、執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016を使用しています
IF関数を使って条件を設定する
IF関数は、さまざまな使い方が可能な関数ですが、まずは基本的な使い方を確認していきます。今回の例では、売上目標を「200,000」に設定して、それ以上の売上(数値)ならば「目標達成!」、目標に届かなかったら「達成せず……」という文字列を表示させる、という数式をIF関数を使って作成していきます。
等号(=)や不等号(>, <, >=, <=)で数値条件を指定
具体的な手順は次の通りです。
- 「数式バー」に「IF(」と入力
- 参照するセルをクリックしてアドレスを式に追加
- 条件を数値と等号・不等号で指定する
- 条件に対して行う動作を決める (文字列を表示するなら「"」で囲む)
まずは、数式を設定したいセルを選択し、シート上部の「数式バー」をクリック(図1)。「=IF(」と入力してから、参照したいセルをクリックして、セルのアドレスを数式に挿入します。今回は「B2」を選択したので「=IF(B2」となりました(図2)。
続いて、「参照セルの値が200000以上ならば」という条件を入力します。「=IF(B2>=200000,」としたら(図3)、条件に合う数値の場合「ノルマ達成!」、合わない数値の場合に「達成せず……」というテキストを表示させるように数式を入力。「=IF(B2>=200000,"ノルマ達成!","達成せず……")」という数式を完成させたら、[Enter]キーを押して適用します(図4)。設定した条件に合わせて処理が実行されます(図5)。
IF関数で指定した条件に応じて自動処理
数式を作成したセルの右下にあるフィルハンドルを下にドラッグし、オートフィル機能で数式をコピーします(図6)。IF関数で設定した条件によって、セルに対する処理が変わっているのがわかります(図7)。
このように、IF関数で条件を設定しておけば、これまで手動で入力してきた内容を自動的に適用できるなど、入力の効率化が実現できます。応用範囲は広いので、まずは基本を覚えていろいろと試してみてください。