Excelの「条件付き書式」は、特定の条件を満たしたセルの背景色や文字色を変えられる便利な機能です。今回は、条件付き書式の基本的な使い方から、設定したルールを変更する方法、文字列を条件として指定する方法などを紹介します。

※2019/03/07 内容更新

本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの使い方を解説していきます。記事の制作には、執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016を使用しています

設定の基本は「範囲」「条件」「書式」を指定

まずは、[ホーム]タブのリボンにある「条件付き書式」アイコンから、シンプルな条件付き書式を設定する方法を確認してきましょう。条件付き書式の基本的な設定方法は次の通りです。

  • 対象とするセルの「範囲」を選択する
  • 「条件」を決める(指定した値よりも大きい、指定した文字列を含むなど)
  • 条件に合致したセルの「書式」を指定する(着色するなど)

ここでは例として、選択した範囲にあるセルの値が「300」より小さい場合に、文字色と背景色を指定した色に変更するという条件付き書式を作成してみます。

  • まずは、条件付き書式を設定したいセル範囲(画面の例ではB2~G7)をドラッグして選択します

  • [ホーム]タブのリボンから「条件付き書式」をクリックし、「セルの強調表示ルール」→「指定の値より小さい」を選択します

  • 「指定の値より小さい」画面が表示されるので、左の入力欄に数値(画面の例では300)を入力、右の入力欄で文字や背景の色を指定して「OK」をクリックします

  • 指定した数値より小さい値の入ったセルが設定した色に変更されました

  • 複数の条件付き書式を設定することもできます

条件付き書式のルールを変更する

条件付き書式のルールを確認したり、編集したい場合は、[ホーム] タブの「条件付き書式」→「ルールの管理」から行います。ここでは、「300より小さい値」で設定した条件付き書式を、「300以下の値」の条件付き書式に変更する方法を紹介していきます。

  • [ホーム]タブのリボンから「条件付き書式」→「ルールの管理」を選択します

  • 「条件付き書式ルールの管理」画面が表示されるので、上部の「書式ルールの表示」欄で「このワークシート」を選択します

  • シート内で設定されている条件付き書式が一覧表示されます。編集したい条件付き書式をクリックして選択状態にし、「ルールの編集」をクリックします

  • 「書式ルールの編集」画面が表示されるので「ルールの内容を編集してください」欄の「次の値より小さい」を「次の値以下」に変更して「OK」をクリックします

  • 「条件付き書式ルールの管理」画面に戻るので、もう一度「OK」をクリックします

  • 条件が変更されたため、前までは条件付き書式が適用されていなかった「300」の値が入ったセルにも色が付きました

文字列も条件として設定可能

「条件付き書式ルールの管理」画面では、条件付き書式のルールを確認・編集できるだけでなく、新しいルールを作成することもできます。ここでは、特定の文字列「山崎」の入ったセルの背景に色を付けるという条件付き書式を作成してみます。

  • 条件付き書式を作成したいシートを表示させ、[ホーム]タブの「条件付き書式」から「ルールの管理」を選択します

  • 「条件付き書式ルールの管理」画面が表示されたら「書式ルールの表示」欄で「このワークシート」を選択し、「新規ルール」ボタンをクリックします

  • 「新しい書式ルール」画面が表示されたら「ルールの種類を選択してください」欄で「指定の値を含むセルだけを書式設定」を選択。「ルールの内容を編集してください」欄で「特定の文字列」「次の値を含む」「(文字列)」(画面の例では「山崎」)を指定し、画面下の「書式」ボタンをクリックします

  • 「セルの書式設定」画面が表示されるので[塗りつぶし]タブの「背景色」欄で色を選択。「サンプル」欄に指定した色が表示されているのを確認して「OK」をクリックします

  • 「新しい書式ルール」画面に戻るので「OK」をクリックすると、「条件付き書式ルールの管理」画面に作成したルールが表示されます。「適用先」欄の入力ボックスを選択して、シート画面で適用するセル範囲を指定し「OK」をクリックします

  • 条件付き書式が適用され、条件に適合するセルに色が付きました