セルの文字列を縦書きに設定
Excel(エクセル)では、セルに入力したテキストを縦書きで表示することも可能です。今回は、書式設定から縦書きに変更する基本的な手順から、クイックアクセスツールバーに縦書き専用ボタンを作る応用編まで、3通りの方法を紹介します。縦書きと横書きのセルを混在させたいという場合に便利なテクニックなので、覚えておいて損はないでしょう。
本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの使い方を解説していきます。記事の制作には、執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016を使用しています
縦書きの基本は「セルの書式設定」から
Excelには、セルに入力したテキストを縦書き表示にする方法が複数用意されています。もっとも基本となるのは、「セルの書式設定」画面で設定する方法です。
- 「ホーム」タブのリボンにある「書式」をクリック
- 「セルの書式設定」ウィンドウが開く
- 「配置」タブで縦書きを指定する
セル内の文字列を「セルの書式設定」画面から縦書きに変更する手順を紹介していきましょう。まず、縦書きに変更したいセルを選択し、「ホーム」タブのリボンにある「書式」アイコンから「セルの書式設定」を選択します(図1)。「セルの書式設定」画面が表示されたら「配置」タブに移動し、「方向」欄にある縦書きの「文字列」部分をクリックして、「OK」ボタンで確定させます(図2)。これで選択していたセルが縦書き表示に変更されます(図3)。
「方向」アイコンから数クリックで縦書きに
もっとシンプルな手順で縦書きに変更することも可能です。「ホーム」タブのリボンにある「方向」アイコンを利用する方法をみていきましょう。
- 「ホーム」タブのリボンにある「方向」をクリック
- 表示されたメニューから「縦書き」を選ぶ
手順はわずか数クリックです。縦書きにしたいセルを選択して、「ホーム」タブ リボンの「配置」欄にある「方向」アイコンをクリックし、メニューから「縦書き」を選択すればOK(図4)(図5)。「セルの書式設定」画面で操作する方法よりも簡単ですね。
ワンクリックで縦書きを可能にする
実は、もっと簡単な操作で縦書きと横書きを切り替えるとっておきの方法があります。それは、「クイックアクセスツールバー」を利用する方法です。
ExcelなどMicrosoft Officeのアプリには、各機能にすばやくアクセスするための「クイックアクセスツールバー」が用意されています。画面上部のクイックアクセスツールバーに「縦書き」アイコンを作成しておけば、このアイコンを1回クリックするだけで、セルの文字列を縦書きに変更できるようになります。
- 「クイックアクセスツールバー」の設定メニューを開く
- 「その他のコマンド」を選択
- 「Excelのオプション」画面が開く
- 「コマンドの選択」欄から [ホーム]タブを選ぶ
- リストにある「縦書き」を画面右の一覧に追加する
- 「クイックアクセスツールバー」に「縦書き」アイコンが表示される
- 「縦書き」アイコンをクリックすると、縦書き/横書きが切り替わる
以下の手順で設定します。はじめに、画面上部にあるクイックアクセスツールバーのメニューアイコンをクリックして、メニューから「その他のコマンド」を選択します(図6)。「Excelのオプション」画面が表示されたら、「コマンドの選択」欄右の「▼」アイコンをクリックして、[ホーム]タブを選択します(図7)。[ホーム]タブのリストから、「縦書き」を選択して、中央の「追加」ボタンを押すと(図8)、画面右の一覧に「縦書き」項目が移動するので、「OK」ボタンをクリックして確定させます(図9)。
画面上部の「クイックアクセスツールバー」に「縦書き」アイコンが追加されました。セルを選択して、このアイコンをクリックするだけで文字列が縦書きに変更されます(図10)(図11)。
また、縦書きに設定したセルを選択した状態でクイックアクセスツールバーの「縦書き」アイコンをクリックすると、横書き表示に戻ります(図12)。このように、「縦書き」アイコンを追加しておけば、縦書き/横書きの切り替えが簡単になって便利です。ぜひ、クイックアクセスツールバーに縦書きアイコンを追加しておきましょう。
文字列を斜めに配置する
最後にオマケとして、セルに入力した数値などを斜めに表示する方法を試してみましょう。手順は、「ホーム」タブの「方向」アイコンのメニューから「左回りに回転」を選択すればOK(図13)(図14)。特定のセルを目立たせたい場合などに使うと便利です。