本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの基本操作や各種機能の使い方を解説していきます。今回は、Excelの関数入門第4弾。漢字を入力したセルからふりがなを抽出する「PHONETIC関数」の使い方を紹介します。名簿などを作成する際に便利なので覚えておきましょう。

本連載は、記事執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016をもとに制作しています

PHONETIC関数を活用してふりがな入力を効率化

Excelを使ってセルに漢字を入力した際、その漢字にふりがなを振る方法は本連載の第36回で紹介しました。このときのように漢字の上にふりがなを付けるのではなく、別のセルにふりがなを入力したいというケースもあります。たとえば社員名簿では、漢字の読み(ふりがな)の入った列を作っておくことで、並べ替えなどがスムーズに行えるようになります。ふりがなの列を作って、手作業で入力してもいいのですが、Excelの「PHONETIC」関数を使えば、漢字からふりがなを抽出することができます。

  • まずはふりがなを入力したい列を用意し、セルをクリックして選択状態にします

  • 数式バーに「=PHONETIC(参照するセルのアドレス)」と入力します。画面の例では「=PHONETIC(B3)」で「B3」セルを指定し、「山田小次郎」の漢字からふりがなを抽出しています

  • 抽出されたふりがなが選択したセルに表示されました

  • セルの右下にあるフィルハンドルを下にドラッグして他の行に数式をコピーしましょう

PHONETIC関数で抽出されるふりがなは、漢字を入力した際のかな文字が反映されます。このため、たとえば「桜田」を「さくら」で変換、「でん」で変換して入力した場合は、「さくらでん」が抽出されてしまいます。正しいふりがなになっていない場合は、漢字のセルを選択して「ホーム」タブのリボンにある「ふりがなの表示/非表示」アイコン右の「▼」をクリックし、「ふりがなの編集」を選んで修正します。

  • 抽出されたふりがなが正しくない場合は、参照している漢字のセルを選択して「ホーム」タブのリボンにある「ふりがなの表示/非表示」アイコン右の「▼」から「ふりがなの編集」を選択します

  • 間違っているふりがな部分を選択して正しいふりがなに修正します

  • 他のファイルから漢字のテキストをコピーして貼り付けたセルには、そもそもふりがな情報が存在していません(漢字がそのまま抽出されます)。この場合も漢字のセルを選択して「ふりがなの編集」を選び、ふりがなを入力しましょう