今回は、Excel(エクセル)の「ハイパーリンク」について、設定や解除方法を確認していきます。ハイパーリンクとは、Excelのセルに入力した文字列から、Webサイトや他のファイルやシートに移動できるようにリンクを張る機能のこと。ハイパーリンクの設定を忘れて困るケースは意外と多いので、しっかりと覚えておきましょう。

本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの使い方を解説していきます。記事の制作には、執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016を使用しています

ハイパーリンク設定の基本、URLを入力する

まずは、Excelのセルに入力したURLにハイパーリンクを作成し、セルをクリックすれば該当するWebページを表示できるように設定してみます。方法はカンタンで、URLを入力したセルをダブルクリックするか、セルを選択した状態で[F2]キー+[Enter]キーを押せばOKです(図1)(図2)。

ハイパーリンクが設定されると、文字列に下線が付いて色が変わるので、セルにマウスカーソルを合わせて指の形に変わったところでクリックしてみましょう。デフォルトのWebブラウザが起動して該当するWebページが表示されるはずです。

  • (図1)URLが入力されたセルをダブルクリックします

  • (図2)入力されているURLへのハイパーリンクが作成されました

ハイパーリンクを削除する

ハイパーリンクは便利な機能ですが、誤ってクリックしてしまい勝手にWebページが開いてイライラするケースも少なくありません。ハイパーリンクが不要ならば、右クリックメニューから「ハイパーリンクの削除」を選んで解除しましょう(図3)。

  • (図3)ハイパーリンクが設定されているセルを右クリックして「ハイパーリンクの削除」を選ぶとハイパーリンクが解除されます

数式でハイパーリンクを設定

URLの書かれたセルの文字列を参照して、別のセルにハイパーリンクを作成することもできます。ハイパーリンクを設定したいセル(画面の例ではC2)を選択して、数式バーに「=HYPERLINK(」と入力。URLの入力されたセル(画面の例ではB2)をクリックして数式に反映させ、「=HYPERLINK(B2)」という数式を完成させます(図4)。[Enter]キーで確定させると、参照したURLがハイパーリンク付きで表示されます(図5)

  • (図4)C2セルを選択して、数式バーに「=HYPERLINK(B2)」と入力します

  • (図5)[Enter]キーで確定させるとB2セルのURLがハイパーリンクとして表示されます

他のファイルへのリンクを設定する

今度は、セルの文字列に他のExcelファイルへのハイパーリンクを設定してみます。セルを選択したら右クリックして「リンク」をクリック(図6)。「ハイパーリンクの挿入」画面が表示されるので、画面左で「ファイル、Webページ」を選び、画面中央でリンクさせたいファイルを選択して「OK」をクリックします(図7)。これでハイパーリンクが作成され(図8)、クリックするとリンクを設定したファイルが開きます(図9)。

  • (図6)セルを右クリックして「リンク」をクリックします

  • (図7)画面左で「ファイル、Webページ」を選び、画面中央でリンクさせたいファイルを選択して「OK」をクリックします

  • (図8)ハイパーリンクを作成したセルにマウスカーソルを合わせ、指の形に変わったらクリックします

  • (図9)リンクを設定したファイルが表示されました

テキストからWebに飛ぶハイパーリンクを作成

セルの表示文字列とハイパーリンクは別々に設定できるため、テキストを入力したセルにURLをリンクさせることも可能です。セルを右クリックして表示されたメニューから「リンク」をクリック(図10)。「ハイパーリンクの挿入」画面の左で「ファイル、Webページ」を選択し、画面下の「アドレス」欄にURLを入力して「OK」をクリックしましょう(図11)。

  • (図10)URLのハイパーリンクを設定したいセルを右クリックして「リンク」をクリックします

  • (図11)「ファイル、Webページ」を選んで「アドレス」欄にURLを入力して「OK」で設定します

別のシートにリンクさせる

「ハイパーリンクの挿入」画面の左で「このドキュメント内」を選択すると、Excelファイル内の別シートをハイパーリンクとして設定することも可能です(図12)。

  • (図12)画面左で「このドキュメント内」を選択し、中央でシートを選択して「OK」をクリックします

URLのハイパーリンクが設定されたセルの表示文字列を変更

先ほど、テキストを入力したセルにURLをリンクさせる方法を紹介しましたが、ハイパーリンクの付いたURLが入力されたセルの表示文字列だけを変えることもできます。ハイパーリンクのURLが入力されたセルを右クリックして「ハイパーリンクの編集」をクリック(図13)。「ハイパーリンクの編集」画面が表示されるので、「表示文字列」欄に任意のテキストを入力して「OK」をクリックします(図14)。URLへのハイパーリンクはそのままに、セルの表示文字列だけが変更されます(図15)

  • (図13)ハイパーリンク付きのURLが入力されたセルを右クリックして「ハイパーリンクの編集」をクリックします

  • (図14)「表示文字列」欄にテキストを入力して「OK」をクリックします

  • (図15)URLのハイパーリンクはそのまま、セルに表示される文字列だけが変更されました

ハイパーリンクをまとめて削除

シートに設定されているハイパーリンクは、まとめて削除することも可能です。ハイパーリンクの設定されたセルをドラッグして範囲選択。右クリックして「ハイパーリンクの削除」を選べばOKです(図16)。

  • (図16)複数セルを範囲選択して右クリックし、「ハイパーリンクの削除」をクリックします

ハイパーリンクが自動作成されるのを止めたい

Excelの設定によっては、セルにURLを入力すると自動的にハイパーリンクが作成されてしまうことがあります。これを止めたい場合は、Excelの「ファイル」メニューをクリックして「オプション」をクリック(図17)。「Excelのオプション」画面が表示されたら画面左で「文章校正」を選択して画面右で「オートコレクトのオプション」をクリックします(図18)。「オートコレクト」画面が表示されるので「入力オートフォーマット」タブを選択し、「インターネットとネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する」のチェックをオフにします(図19)。「OK」をクリックして設定を変更すると、セルにURLを入力しても自動でハイパーリンクは設定されなくなります。

  • (図17)「ファイル」メニューをクリックして表示された画面で「オプション」をクリックします

  • (図18)「文章校正」を選択して「オートコレクトのオプション」をクリックします

  • (図19)「入力オートフォーマット」タブの「インターネットとネットワークのアドレスをハイパーリンクに変更する」のチェックをオフにして「OK」をクリックします