今回は、PowerPoint(パワーポイント)のアニメーション機能を使って、プレゼンテーションを効果的に見せる基本的な方法を確認していきます。簡単な設定で、注目してもらいたい箇所を目立たせることができるので、いろいろと試してみましょう。
本連載では、「よく使うけど忘れやすいMicrosoft Officeの操作」をキーワードに、Officeアプリケーションの使い方を解説していきます。記事の制作には、執筆時点で最新の状態にアップデートしたMicrosoft Office 2016を使用しています
パワポのアニメーション機能を使いこなす
PowerPointでは、スライド上に配置したテキストや画像などのオブジェクトにアニメーションを設定できます。さまざまな効果を持つアニメーションが用意されているので、注目してもらいたい部分に適用させてみましょう。今回は基本的なアニメーションの設定方法をいくつか紹介していきます。
テキストをフェードインさせる
まずは、スライド上のテキストにアニメーション効果を加えてみます。テキストボックスをクリックして選択状態にし、「アニメーション」タブをクリックしてリボンの表示を切り替えます(図1)。続いて「アニメーションスタイル」アイコンをクリックして、プルダウンメニューの「開始」欄にある「フェード」アイコンをクリックします(図2)。
アニメーションが設定されると、テキストボックスの左上に数字のアイコンが表示されます。リボンの左端にある「プレビュー」アイコンをクリックして、動きを確認しましょう(図3)。静止画面ではわかりづらいかもしれませんが、フェードイン効果によって、テキストが浮かび上がってくるようなイメージで表示されます(図4)。テキスト部分に注目してもらいたい場合に効果を発揮します。
アニメーションの時間を設定
また、アニメーションを設定したオブジェクト(テキスト)をクリックして選択すると、「アニメーション」リボンの「タイミング」欄でアニメーションの開始タイミングや継続時間、実行までの遅延時間などを細かく設定することもできます(図5)。
画像オブジェクトに動きをつける
続いて、スライドに配置した画像をアーチ状に動かすという、まさにアニメーションといえる効果を試してみましょう。画像のオブジェクトを選択して「アニメーション」タブをクリックしたら(図6)、「アニメーションの追加」アイから「アニメーションの軌跡」欄にある「アーチ」アイコンを選びます(図7)。
調整用のインジケータをドラッグしてアーチ形状を設定します(図8)(図9)。設定が完了すると、図の左上に数字のアイコンが表示されるので、「プレビュー」アイコンから確認してみましょう(図10)。スライド上の画像がアーチを描いて移動していくアニメーションが実行されるはずです(図11)。
テキストを1行ずつスクロールさせて表示
最後に、長いテキストを1段落(行)ずつ表示させるアニメーション効果を紹介します。まずは、複数の段落(行)で構成されたテキストボックスを選択し、「アニメーション」タブを開きます(図12)。リボンの「アニメーションスタイル」アイコンをクリックして、「開始」欄にある「スライドイン」を選びます(図13)。
続いて「効果のオプション」アイコンをクリックして、プルダウンメニューの下にある「段落別」を選択します(図14)。これで設定は完了です。「プレビュー」アイコンをクリックして確認してみましょう。テキストボックス内のテキストが1行ずつ、スクロールしながら表示されていくはずです(図15)。
ここまで紹介してきたPowerPointのアニメーション設定はほんの一例です。さまざまなアニメーションを活用することでプレゼンのインパクトを強めることができるでしょう。ただし、アニメーションを多用しすぎると、逆に伝わりにくくなるケースもあるので、全体のバランスを考えて、ここぞという効果的な場面で使うのがオススメです。