連載コラム『サラリーマンが知っておきたいマネーテクニック』では、会社員が身につけておきたいマネーに関する知識やスキル・テクニック・ノウハウを、ファイナンシャルプランナーの中村宏氏が、独断も交えながらお伝えします。
お小遣い額 男性は20代:4万0,879円、30代:3万6,846円
新生銀行が毎年公表している「サラリーマンのお小遣い調査」の2016年版が先日、2016年6月29日に発表されました。この調査は20代から50代のサラリーマンのお小遣いの実情を調べたものですが、この中から20代と30代のフトコロ事情をピックアップしてみましょう。
平均的なお小遣いの水準やその使いみちなどを参考にして、自分の家計を見直すキッカケにしてみてはいかがでしょうか。
上の金額は「未婚・既婚」「子供あり・なし」「共働き・片働き」の区別なく平均した金額です。
この金額は40代・50代も含めたライフステージ別の平均お小遣い額ですので、20代、30代だけの実態を示したものではありません。しかし参考にすることはできるでしょう。
未婚の時期や、結婚して子供がおらず夫婦で共働きをしている時期は、月4万円超のお小遣いを使えていますが、子供ができたり妻が仕事を辞めて専業主婦になったりすると、お小遣いは大幅に削減せざるを得ないようです。
昼食は「持参弁当」でお小遣いを節約!
会社員の1日の平均昼食代は、以下の通りです。
出勤する日すべてで昼食にこれだけのお金をかけると、1カ月ではかなりの額になります。昼食代を節約するため、男性では昼食回数のうちの約35%、女性は約50%を持参弁当でカバーしています。
仕事後の飲み代は1回あたり約5,000円(男性)、約4,000円(女性)
仕事が終わったあとに、仲間や上司などとお酒を飲みに行くこともあると思います。そのような飲み会ではいくら程度使っているのでしょうか。また、月に何回行くのでしょうか。
男性会社員の1カ月の平均外飲み回数は20代:2.6回、30代:2.2回。女性は20代・30代共に2.1回です。したがって、1カ月間の外での飲み代は、男性の場合は約1万円、女性の場合は約8,000円ということになります。
会社員の節約術は「昼食費の削減」
お小遣いの必要不可欠な使いみちについて、男性会社員は20代、30代共にトップ3は「昼食代」、「趣味の費用」、「し好品代」、女性会社員のトップ3は「身だしなみのための費用」、「昼食代」、「ファッション費用」となっていますが、限られた額のお小遣いを有効に使うための節約方法は、男女ともに、昼食費を削減する項目がトップになっています。
以上、20代、30代の会社員のお小遣い事情をみました。限られた金額の中で苦労されている様子をかいま見ることができました。
いっぽうで、そろそろボーナスの時期です。ボーナスの使いみちは、もう決まってきますか。ボーナスの中からお小遣いとして使えそうな金額はいくらくらいでしょうか。
執筆者プロフィール : 中村宏(なかむら ひろし)
ファイナンシャルプランナー(CFP認定者)、一級ファイナンシャルプランニング技能士。ベネッセコーポレーションを経て、2003年にFPとして独立し、FPオフィス ワーク・ワークスを設立。
「お客様の『お金の心配』を自信と希望にかえる!」をモットーに、顧客の立場に立った個人相談やコンサルティングを多数行っているほか、セミナー講師、雑誌取材、執筆・寄稿などで生活のお金に関する情報や知識、ノウハウを発信。新著:『老後に破産する人、しない人』(KADOKAWA中経出版)
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