年末年始のマーケットのスケジュールにはある一定のパターンがあります。
今回の年末年始に合わせて、以下、説明します。
尚、このカレンダーは、欧米勢の活動を見るためのものであるため、1月11日の日本の祝日は、平日となっています。
通常、クリスマスが25日で、翌26日がイギリスのボクシングデーの祝日、そして27日が欧米勢の新年度になります。
しかし、今年は、26日のボクシングデーが土曜で、27日が日曜となるため、ロンドンは28日の月曜が振替休日になります。
ニューヨークは、28日は平日ですが、ロンドンが休場のため、実質的な新年度スタートは29日の火曜になるものと見ています。
そして、この日から、欧米勢は、1月4日からの新年相場にむけて準備を始めます。
このことは、2019年年初のフラッシュクラッシュの時が良い例です。
フラッシュクラッシュとは: 突然相場が大きく動くこと
2019年の新年度のスタートは、2018年12月27日からで、この日から新年のドル売り相場が静かに仕掛けられていたことがわかります。
そして、1月3日に投機が本格化し、大急落、そして大反発のフラッシュクラッシュ相場となりました。
これを、今回の年末年始に当てはめると、12月29日から仕掛けられ、1月4日頃に投機相場が本格化する可能性が高いものと思われます。
そして、申し上げておきたいのは、1月の相場はあくまでも投機の相場ですので、たとえば、売りで仕掛ければ、必ずその手仕舞いの買い戻しは起きます。
2019年1月のような、瞬間芸で終わる可能性もありますが、一般的には、10営業日ぐらい投機相場は続き、15日頃には一服することが多いと言えます。
狙われる通貨は、過去ドル/円が多いですが、それは、欧米勢が年末に新年度を既に迎えてやる気満々なのに対して、本邦勢は新年早々で正月気分が抜けきれないところを狙われるためです。
しかし、今年の場合、ドル安相場になっていますので、ユーロ/ドル、あるいはポンド/ドルが狙われる可能性も十分あり得ることで、そのため多方面に警戒をする必要があります。
また、メンタル的に気をつけなくてはならない時期でもあります。
欧米勢の新年度であり、また欧米勢、本邦勢を問わず新年であることから、メンタル的に「(気持ちも新たに)さあやるぞ!」になりやすいということです。
確かに、一般的には、「さあやるぞ!」と気合を入れることは、良いことではありますが。トレーディングでは、避けるべきだと思います。
つまり、新年相場でさあやるぞと気合が入って、相場に飛び込むと決して良い結果を生みません。
気合が入っているのは、自分だけでなく、多くのトレーダーが同じように気合が入って、ほぼ同時に相場に入ってきますの、極めて短期間にポジションは一方向に偏り、売り過ぎあるいは買い過ぎになります。
その結果、相場は反転し、簡単に損失を出してしまうからです。
ですから、やはり、トレーディングでは、平常心を保つことが大事です。
特に、新年早々の1月4日頃は、欧米勢が、多くのマーケット参加者を誘い込むような仕掛けをしてきますので、さらにリスクは高まります。
ですから、新年早々の相場は、疑ってかかるぐらいのつもりでいることが大事です。
尚、この1月相場では、まだ相場にトレンドを作る大口投資家は動きません。
彼らは、この時期、新年度の方針を検討しています。
そして、方針が決まると、2月から動き出すのが一般的です。
ですから、1月の相場は、投機筋の相場に付き合うのもほどほどにして、2月からのトレンド相場に備えることが大事だと思います。
年初、早々が勝ちで始まるよう、慎重にスタートすることが大事だと考えます。