マーケットが、脇目も降らずに、一方的に突き進む時間帯があります。
それは、各マーケットセンターの現地時間午前9時頃からです。
それを、日本時間に引き直すと、東京マーケットは午前9時頃、ロンドンタイムは夏時間でやや早めの16時30分頃(やや早くて現地時間午前8時半頃)、ニューヨークタイムは夏時間で22時頃となります。
もちろん、ピッタリその時間でのスタートばかりというわけではなく、30分ぐらい前倒しで始まることもあります。
なぜ、どのマーケットセンターもオープン前後になるかと言えば、やはり、朝トレーディングに入る前に、それまでの海外市場の相場展開をニュースや指標と合わせて振り返り、そしてその日の戦略を練ることから一日が始まるためだと思います。
そして、いったん戦略が決まれば、それをすぐに実行したくなるのは、どこでも同じだということです。
そして、思いの丈(ありったけの思い)をぶつけてくるのだと見ています。
それでは、実例を見てみましょう。
これは、ある日のユーロ/ドルの15分足チャートです。
東京は一番短期勝負になることが多く、この例でも、8時45分から攻め始め、9時台攻めきれなくなると、10時で手仕舞いとなりましたが、その後、横ばいになることが多いのですが、この日は、ジリ高になっています。
ロンドンは、15時にオープンしてきて、1時間から1時間半やってみて、行けそうだとなるとそれまでの方向を続行しますし、行けそうでなければ方向転換します。
この例では、16時15分頃に方向転換し、17時45分まで買い上げて一服となりました。
ただし、一方向にしつこく延々と攻めることも多く、それが20時頃まで続く場合もあります。
ですから、ある意味、コバンザメ的にロンドン勢に追随すれば利益が期待できます。
そして、ロンドン勢は、長くても20時台には手仕舞ってきます。
その理由は、21時にニューヨークが参入してくるためで、その前に利益を確定しようとするからです。
そして、21時にニューヨークが入ってきて、1時間ほど探った末に、この例で言えば、21時45分から思いの丈をぶつけてきています。
これは、23時45分まで、ちょうど2時間続きました。
このように、一日の中には、思いの丈をぶつけてくる時間帯が、だいたい9時、16時30分、22時頃から1~2時間あることを覚えておいて下さい。
ロンドンは長丁場になることもありますが、総じて、この1~2時間になりふり構わず一方向へ猪突猛進します。
したがって、マーケットの方向感を読み、早く波に乗って早く出れば、短期間でリスク少なく利益が期待できる時間帯だと言えます。
逆に申し上げれば、やってはいけないのは、上記で各マーケットセンターがダッシュをかけてくる時間帯に、逆張りで入ることです。
暴走する牛の群れに、逆らおうとすれば、相当な痛手を被ることになります。
ですから、マーケットが、この時間帯であれば何を考え行動するのかということを読むことが大事です。
そこでわかることは、今回お話ししてきましたマーケットが熱くなる時間帯と、その反動が出る時間帯、そして様子見の時間帯に大別し、自らの処し方を決めることが大切です。
熱くなる時間帯は、逆にクールに早く入って早く出ることを考え、熱くなった相場の反動の時を、身を縮めてやり過ごし、様子見の時は逆にマーケットセンチメント(マーケット心理)を考え次の展開を考えるということが必要です。
全体的に言えることは、先へ先へと考えていくことだと思います。