連載コラム『芸能界と投資と私』では、芸能活動をしながら、フィスコのリサーチレポーターとして株式やFXの現場の取材レポートも行なっている三井智映子さんが、これまでの人生を振り返りながら、どうして経済や投資に興味を持つようになったかなどについて執筆します。
受験勉強を経て大学デビュー、芸能界もデビュー
皆さんこんにちは、フィスコリサーチレポーターの三井智映子です。今日はよくご質問も頂く、芸能界のお話をしていこうかと思います。よろしくお願いします。
さて、受験勉強を経て大学デビュー(笑)、芸能界もデビューしちゃったわけですが。きっかけはラフォーレ近くでスカウトされたことです。正直に言うと初めはバイト気分で、好奇心で始めた芸能のお仕事でしたが、有難いことにお仕事も次々に決まりました。先生の言うことを聞いていた高校生がマネージャーさんの言うことを聞くタレントになった感じです。いじめられっ子気質は健在でしたが、こんな自分が誰かに好かれるなんて…と考えながらも、誰かに認められたい、必要とされたい! という気持ちが人一倍強かったところが良かったのでしょうか、すぐにお仕事も続々と決まりました。とても幸運でしたし、もちろん周りの方のご助力もありました。そしてそれがわからないくらい子供でした(挫折の話はまた次回に)。
NHKのイタリア語会話でデビューしたのですが、生徒役ということもありcobaさん、ジローラモさん、ダリオさんや、スタッフの皆さんとのお仕事に幸せを噛みしめた芸能界1年生。ちょっとテングでした。イッパシの芸能人気分でした。2年目にバラエティーのレギュラーを頂きました。また他局で司会のレギュラーのお仕事も頂きました。そこで思い知るんです。自分の甘さに。
バイト気分や好奇心は吹き飛ぶ - 何を求められているか分からない状態に
バイト気分や好奇心なんて吹き飛びました。自分を出してナンボなバラエティーに対しては実は苦手意識がありました。自分がありのままで好かれるわけはないから、「人に必要とされるにはどうしたらいいだろう」、「どうすれば期待に応えられるだろう」、と日々考えていました。一生懸命番組に取り組んでいましたが、何を求められているかまで考えが至らなかったんです。
「もっと自分を出せ!」と怒られて、アドバイスを必死で聞いていたら「その真面目さがダメなんだ!」と怒られたり。当時は意味がわからなくて。自分がだめなんだ、至らないんだ、ということしかわからなくて悩んだ日もありました。
ですが、アナウンス指導を受けたり、日々自分なりにですが真摯にお仕事に取り組んでいく中で、伝えることの楽しさ、番組やCMなどを作ることに携われる嬉しさや充実感で、苦手意識は薄れていきました。成人式当日に生放送していたのは良い思い出です。成人式には出られなくても、こうして伝えるお仕事をさせてもらえていることが自分にとっての成人式だと思いました。生意気な20歳ですよね。
「真面目でつまらないけど、押しが強くて一生懸命さは伝わる」とポジティブに
バラエティー番組って良くも悪くも素が出てしまいがちな気がします。今はリサーチレポーターとしてまたメディアに出して頂く機会もありますが、「真面目でつまらないけど、押しが強くて一生懸命さは伝わる」と自分の個性をポジティブにとらえられるようになりました。私がそう考えられるようになったのは、ファンのみなさんをはじめ、応援してくださる方がいるからです。本当に本当に感謝しています。もちろんディスられることはありますし、気になっちゃうんですけど、そこまで凹まなくなりました。あっ、たまにざっくりした性格が垣間見えるのは気をつけなければいけないなーと自分で思います(笑)。早口も気をつけなければ!
お芝居のお仕事ははじめから大好きでした。デビューしてすぐに750ライダーの委員長役に抜擢して頂きましたが、「自分じゃない自分」ということがものすごく自由で、しっくり来たんです。技術が足りないなりに夢中でお芝居しました。それからは数々のCMなどにも出させて頂く機会にも恵まれました。もっともっとお芝居がしたいと事務所の方に主張しましたが、自分への需要と自分がやりたいことは違ったようで、なかなか願いは叶いませんでした。しょんぼり。そこで大学で友人達とミュージカルのサークルを立ち上げました。
ミュージカルのサークルで芝居にのめり込む - 経験と友人はかけがえのないもの
サークルでお芝居にのめり込んだことは、確かに芸能人としてはプロ意識が足りなかったし、回り道だったと思います。しかし、サークルをやったことで得た経験と友人はかけがえのないものとなりました。限られたお金の中でいかに良い舞台を作るか。衣装は何着縫ったかわかりません。お金をかけられない分手間をかけていました。髪飾りやメイクも安くできるよう工夫したり。また大学のサークルですので、メンバー数十人の合宿や旅行のプランニングを1人でやることも多かったです。
舞台を作る上でも見よう見まねで予算を組んで計上して決算して…そういうことも、もしかしたら今お仕事の役に立っているのかもしれません。人の笑顔が好きで喜んで欲しいという気持ちは今も変わりませんが、「そのために限られた時間やお金でどうすればいいのか?」ということを突き詰めて考えていた時期でした。ちなみに今はテレビの時代劇や舞台など大きなお芝居のお仕事も増えて、その度にたくさん学ばせて頂いています。役者としては未熟そのものですが、学べる幸せと焦りの中、頑張っています。
執筆者プロフィール : フィスコ リサーチレポーター 三井 智映子
共立女子中学校・高校を経て、早稲田大学政治経済学部へ。2001年から芸能活動を開始し、現在テレビ、CM、舞台などに出演。また、いち消費者とアナリストの中間的な存在であるフィスコのリサーチレポーターとしても、株式やFXの現場を取材レポートしています。