連載コラム『芸能界と投資と私』では、芸能活動をしながら、フィスコのリサーチレポーターとして株式やFXの現場の取材レポートも行なっている三井智映子さんが、これまでの人生を振り返りながら、どうして経済や投資に興味を持つようになったかなどについて執筆します。


こんにちは。フィスコリサーチレポーターの三井智映子です。連載2回目です。前回に引き続き読書の話から。お付き合い頂けると嬉しいです。

Twitterを見てくださっている方はご存知かと思いますが、いまだに活字中毒な私。そんなに本好きというとさぞや博識なのでは? と思われがちですが、興味のあることにのめり込んでしまうタイプだったので、読んでいたジャンルはわりと偏っていたと思います。SFや心理学、歴史、もちろんティーンズな恋愛ものもたくさん読んでいました。今はTwitterでも明白ですが、ミステリが圧倒的に多いです。

仕事柄経済の本も読みます。今は好きな本を買うことができますが、子供の頃はもちろんお小遣い制でした。初めて小学生の時にもらったお小遣いは月300円。普通の本は図書館で借りるとしても読みたいマンガはそうはいきません。「りぼん」や「なかよし」を読みながら、どの漫画が一番長く楽しめるのかと、ある意味で費用対効果的なことを考えてコミックスを購入していたことを覚えています。

「効用がなければ安くても買っちゃだめ」

小学校の途中から東京に転校し、中学生の頃は原宿で遊んだり服を買ったりしていましたが、いかに効率良くお金を遣うか、そこでも考えていました。というか、学生はみんな限られたお金で遊んでいますよね。それと同じです。そして今は一人暮らしで家計簿をつけながら同じようなことを考えています。分母の額は大きくなっていますが、やっていることはあまり変わらないかもしれません。小学生の時からやっていた費用対効果、つまりコストパフォーマンスを考えて買い物をする、ということをいまだにやっています。

例えば洋服を買う時はこの服を買う満足度や、何回くらい着るか、着回しはきくのか、クリーニングが必要なのかなど、払う金額に見合うのかということを考えます。たとえ300円のTシャツでも、着るのにテンションが上がりそうになければ買いません。無駄をしちゃいけないということではなくで、無意識な無駄は省こうということなんです。安いからとか、なんとなくでは買わないようにしています。効用がなければ安くても買っちゃだめ。

ストレス解消としてショッピングをするときは、ストレスを解消するという効果に見合うようにします。あまり遣うとあとで逆にストレスになったりしませんか? カラオケとか遊ぶのと一緒で、買うことを楽しんでいると思えれば後悔やストレスは減る気がします。

迷ったらやめる。で、一晩迷ったらよっぽど欲しいのだから(大概は一晩たったらまぁいっか、となるのですが)次のタイミングで行ってみて、あれば縁があったね、と買ったりします。

費用対効果で判断するので"買い物が早い"

おかげで私はかなり買い物が早いです。買い物に時間をかけてしまうことに悩みを持つ友人に「なんでそんなに買い物が早いの?」と聞かれて、費用対効果で判断していると説明したところ、その後買い物が早くなったそうです。買い物自体を楽しむ時はゆっくり楽しむのも勿論オッケーですが、優柔不断がお悩みの方は一度お試しあれ。

株式についてはそれこそ、銘柄を見ながら割安かとか、成長性があるか、という目で見ますが、合理的に考えることは普段の生活にも役立つこともあるなぁと思っています。ちなみに子供の頃からお小遣いやお年玉など、少額でも自分で自由になるお金を日本人の子供は持っていますよね。そしてその中で欲しいものをいかに買うか、例えば「お小遣いを貯めてこの時期にこれを買おう」など、限りあるお金をいかに遣うかということを考えますよね。遠足のおやつを300円で買うとか、クリスマスのプレゼント交換を1000円以内で買うなど、日本の子供達は自分でいかにお金をうまく遣うかを子供のうちから考える機会を持っているわけです。

これは世界的に見ても意外と珍しいことです。と考えると、日本人は実は自分の資産運用において、より良いポートフォリオを構築する訓練を子供の頃から自然にやっているのかもしれませんよ。「日本人は投資下手」という方もいらっしゃいますが、投資への苦手意識があるだけかもしれません。

執筆者プロフィール : フィスコ リサーチレポーター 三井 智映子

共立女子中学校・高校を経て、早稲田大学政治経済学部へ。2001年から芸能活動を開始し、現在テレビ、CM、舞台などに出演。また、いち消費者とアナリストの中間的な存在であるフィスコのリサーチレポーターとしても、株式やFXの現場を取材レポートしています。