JALマイレージバンクの会員にとって嬉しいニュースが入った。今年3月末から日本~ハワイ線でコードシェア便(共同運航便)を開始させていたが、10月1日からマイレージ提携を開始する。具体的には、ハワイアン航空を利用した際にJALマイレージバンクにマイル積算ができるほか、貯まったマイルについてもハワイアン航空運航便への特典交換が可能になるのだ。

  • JALマイレージバンクが、ハワイアン航空とのマイル積算・特典利用に対応

ハワイアン航空の日本~ハワイ線については、ビジネスクラスについては区間マイルの125%積算(一部100%積算)、エコノミークラスについては運賃によって30~100%までとなる。航空会社のホームページ上で購入する航空券の多くは50%もしくは70%積算となる。予約した際の運賃クラスで積算比率が決まるので、航空券に書いてあるアルファベット1文字を確認してみよう。エコノミークラスの積算比率は以下の通りとなる。

■ハワイアン航空運航の日本~ハワイ線のエコノミークラス積算率

予約クラスY:100% 予約クラスW、X、Qクラス:70% 予約クラスV、B、S、N、M、I、H、G:50% 予約クラスK、L:30%

東京(羽田・成田)~ホノルル線の場合は、100%積算だと往復7662マイル、70%積算だと往復5362マイル、50%積算だと往復3830マイル、30%積算だと往復2298マイルとなる。ビジネスクラスは25%積算で往復9576マイルとなる。

  • ハワイアン航空ビジネスクラス

これまでは、大韓航空など限られたマイレージプログラムなど積算できなかったハワイアン航空便がJALマイレージバンクで積算できるのは大きい。10月1日以降にハワイアン航空を利用する際にはJALマイレージバンクへの積算を忘れないようにしたいところだ。

また、貯まったマイルを使ってハワイアン航空の便に特典交換も可能となる。具体的な必要マイル数については、東京(羽田・成田)、大阪、名古屋からホノルルへ向かう場合はエコノミークラスで往復4万マイル(11月20日以降は4万7000マイル)、ビジネスクラスで往復6万5000マイル(11月20日以降は8万5000マイル)となる。札幌からであればさらに少なく、エコノミークラスで往復3万9000マイル(11月20日以降は4万5000マイル)、ビジネスクラスで往復6万3000マイル(11月20日以降は往復8万マイル)となる。

JAL便のハワイ行き特典航空券との大きな違いは、ハワイアン航空は羽田からホノルルとコナ(ハワイ島)への直行便を運航していることから、羽田から利用できる。加えて、特典航空券の場合はホノルルやコナへの直行便に加えて、ハワイ島内路線も同じマイル数で組み込めることから、マウイ島やカウアイ島、さらにオアフ島とハワイ島の両方に行けるというメリットがある。

加えて、ホノルル乗り換えでタヒチのパペーテまで行くことも可能で、その場合もエコノミークラスで往復5万5000マイル、ビジネスクラスで往復8万5000マイル(11月20日以降は11万マイル)での特典交換できる。タヒチとハワイを両方楽しむのもいいだろう。

現在、JALとハワイアン航空の日本~ハワイ線のネットワークについては、JALが成田~ホノルル、成田~コナ、大阪~ホノルル、名古屋~ホノルルの4路線、ハワイアン航空が羽田~ホノルル、羽田~コナ、成田~ホノルル、大阪~ホノルル、札幌~ホノルルの各路線を運航している。

筆者プロフィール: 鳥海高太朗

1978年千葉県生まれ。帝京大学経済学部地域経済学科非常勤講師。また航空・旅行アナリストとして、航空会社のマーケティング戦略を主研究に、自らも国内外を様々な航空会社を利用しながら体験談を中心に各種雑誌・経済誌などで執筆しているほか、テレビ・ラジオなどにも出演するなどメディアを中心に情報発信をしている。著書に「天草エアラインの奇跡」(集英社)、「エアラインの攻防」(宝島社新書)などがある。