前回、陸マイラーの町田さんからおサイフケータイを活用したマイル獲得術についてイチからレクチャーしてもらった私。その際「チャージ限度額の50,000円を超えた部分を現金や、通常のEdyカードで支払ってもマイルは貯まらない」と聞き、ふと素朴な疑問が浮かんだ。「じゃあ、50,000円を超えた買い物はどうするんですか?」。すると、町田さんは目を輝かせて言った。「そのような場合は、カードの複数使いが有効ですよ。その必殺技をお教えしましょう」。

町田さんはそう言って、私を喫茶店へと連れて行った。そこで待っていたのは同じ陸マイラーの田中さん。田中さんは陸マイラー歴8年のベテランである。「カードの複数使いについて矢島さんに教えてあげてください」と町田さんに言われた田中さんは早速、サイフの中からカード2枚と携帯電話を取り出した。

「これは……」

田中さんが持っていたカードは、「ANAマイレージクラブEdyカード」と第1回の連載で説明したEdy機能が搭載されたクレジットカード、これに第2回の連載で紹介したおサイフケータイを加えた計3枚分だ。「おサイフケータイであれば、その場でチャージできるので、複数回に分けてEdyで支払うこともできますが、高額な場合はチャージに時間がかかります。Edy機能が搭載されたカードを複数枚持っていった方が便利でしょう」(田中さん)。

カードに入金する際、必要となるのが「FeliCaポート/パソリ」(以下、パソリ)だ。パソリはUSBでパソコンに簡単に接続できる非接触ICカードのリーダー/ライターで、家電販売店や一部のコンビニエンスストア、ソニースタイル、Amazon.co.jp、ヨドバシ・ドット・コムなどで販売されている。そこで、簡単にインストール方法を説明しよう。

まず、パソリを利用するには同梱されている「FeliCaポートソフトウェア」をダウンロードし、ソフトウェアのセットアップを行う。インストールの手順(Windows XPの場合)は次のとおり。

インストーラを起動するとこのような画面が表示される。内容を確認して[ソフトウェアインストール]をクリック

[Felicaポートソフトウェア]をクリック

「はじめに」の画面で内容を確認後[次へ]をクリック

使用許諾契約の画面となるので同意して[はい]

Felica Secure Clientのインストール先を設定する。インストールフォルダを変更したい場合は、[参照]ボタンでインストール先のフォルダを選択。インストール先に問題がなければ[次へ]

インストール先を確認し、問題なければ[次へ]

インストール完了を通知する画面。この後、コンピューターのUSB端子にFelicaポート/パソリを接続することで利用が可能になる

なお、Windows Vistaの場合は、ドライバにCD-ROMをセットすると、自動再生の画面が表示さるので、[menu.exeの実行]をクリックし、[ユーザーアカウント制御]の画面が表示されたら[続行]を押す。後は、Windows XPの場合と同様だ。続いて、「FeliCaポートソフトウェア」を起動する。

起動すると自己診断の画面が表示されるので、指示に従い[次へ]をクリック

自己診断結果が正常に動作した場合は、上記画面が表示される

続いて[ソフトウェアインストール]画面に戻り、「EdyViewer」をダウンロードする。ダウンロード方法は以下のとおり。

「EdyViewer」のインストーラーが起動すると、上記の画面が表示されるので[次へ]

使用許諾規約に同意し[はい]

インストール先を選択する場面。インストール先に問題がなければ[次へ]

以上でセットアッププログラムは完了

そしてEdyチャージ。Edyチャージの方法は以下の通り。

パソリをPCにセットし、「EdyViewer」のトップ画面から[Edyチャージ]を選択

「EdyViewer」が正常にインストールされていると、上記のようなEdyカードセット待ち受け画面になるので、パソリにEdyカードをセット

サービス登録時に設定したパスワードを入力し、実行

チャージ金額を入力し、[円][次へ]をクリック

チャージ内容を確認して[OK]

利用控えの保存も可能。この画面で[保存]をクリック

町田さん曰く「EdyViewerではクレジットカードからEdyへの入金(チャージ)が24時間可能です。また残高照会やEdyギフトの受け取りも自宅のパソコンで済ませてしまうことができますので是非、手に入れてほしいですね」とのことだ。そこで早速、EdyViewerを使って入金を行う。Edyのチャージ上限額は50,000円、よって1枚のEdyカード残高は最高50,000円となる。田中さんはカード2枚と携帯電話を用意したので、計15万円分がチャージされた。

準備は整った。すると、田中さんは私を連れ、近くのコンビニエンスストアへと向かった。田中さん曰く「生命保険の一括支払いなどをEdyで支払うのです」とのこと。なるほど、生命保険の一括払い(年間)だったのか。

ただし、生命保険や税金を支払う場合、Edy支払い分のマイルは貯まらないため、ANA VISAカードなどの一部クレジットカードからチャージをした場合、チャージ分のマイル(1万円=100マイル)が付与される。そのため、15万円なら1,500マイルが付く換算だ。もちろん、先述のEdyカードやおサイフケータイを使ってヨドバシカメラなどでテレビやPCなど15万円分の家電を買えば、チャージ分のマイルに加えてEdy支払い分のマイル(1万円=50マイル)もためることができ、その場合は15万円で2,250マイルをためることができる(※)。

感動する私に田中さんはこう切り出した。「最低限支払わなければならないものをEdyで支払い、さらにマイルもついてくるなんてお得じゃないですか。さて、今度はより実践的なマイル獲得術について説明しましょう。キーワードは"ため忘れ"と"計画"です」。

※本連載は事実に基づいていますが、一部フィクションが含まれております。また、クレジットカードによっては、Edyをチャージした際にポイントが付与されないものもありますので、事前にご確認ください。

イラスト : でこくーる