共働き家庭で頭を悩ませることの1つが、「小1の壁」とも言われている、放課後の子どもの居場所。現在では共働き家庭の増加を受けて、自治体が運営する公立の学童保育だけではなく、さまざまな趣向を凝らした民間の学童保育が増えています。便利そうだけど、実際はどうなの? と気になるご家庭も多いのではないでしょうか。我が家では、公立の学童保育だけではなく、民間の学童保育も利用しています。

小1の壁? 「習い事をしたい!」

我が家が民間の学童保育を利用したきっかけは、子どもの「スイミングに通いたい」の一言でした。興味があることはやらせてあげたいけれども、スイミングクラブのレッスンは、平日の夕方。共働きで親が送迎をすることはできないため、通わせるには1人で行って帰ってきてもらう必要があります。

しかしながら、小学1年生を暗い時間に1人で帰宅させて、家で留守番してもらうのも心配……。そこで、スポーツクラブが運営している送迎付きの学童保育を利用することにしたのです。

  • 共働きでも平日に習い事をさせたい! 民間の学童保育って実際はどうなの?

    子どもの意思も尊重したいけど、1人で通わせるのは心配……

公立の学童保育と民間の学童保育の違いは?

公立の学童保育でも地域によって内容はさまざまですが、我が家が利用したものを例に比較してみました。

  • 共働きでも平日に習い事をさせたい! 民間の学童保育って実際はどうなの?

    公立と民間の学童保育の違い

比較してみると、どちらにもメリット・デメリットがあります。

公立の学童保育は、民間に比べると安い利用料で子どもを預かってくれますが、預かり時間が短いため、帰宅時間に間に合わないご家庭もあるでしょう。また、さまざまなイベントや習い事が行われることもありますが、そのレベルは民間企業が運営している事業と比較すると、見劣りする面があります。

一方、民間の学童保育は公立の学童保育と比べて利用料は高くなります。しかしながら、夕飯を食べさせてくれたり、送迎してくれたりと、サービスは充実しています。一見高く見えますが、仮にベビーシッターさんにお願いする場合には、1時間2,000円程度となるため、民間の学童保育にお願いするのとコストは大きく変わりません。

我が家が併用したわけは

我が家では、週3回公立の学童保育、週2回民間の学童保育を利用しています。併用にした理由は、習い事をしたいという願いを叶えることと、残業などで帰宅が遅くなった時に長時間預かってもらえる場所を確保するためでした。

実際にやってみると、子どもはそれぞれの学童保育でやりたいことをやれて、成長する喜びを学びました。また、親としては働く時間や土日の休み時間を減らすことなく、子どもに成長機会を与えることができ、親子とも満足する結果になりました。

少し前までは、働く先輩ママから「子どもに我慢させて申し訳ないと思う」という言葉を耳にすることがありました。しかし今は、働きながらでも、子どもにやりたいことをさせてあげられる環境が整ってきています。子育てを理由に、働くことを制限しなくても大丈夫。胸を張って、堂々と働きながら、子育てしていきませんか。

筆者プロフィール: 山田琴江

高校3年の時に父親を癌でなくし、お金について考え、進学先や将来の方向性を決める。奨学金をもらいながら大学に進学し、大学主催の資格取得講座のみで大学在籍中に公認会計士試験に合格。親の経済力を理由に夢を諦める子どもたちを少なくしたいという想いで、ファイナンシャルプランナーとしての活動を行っている。その人の価値観に沿ったマネープランの作成、アドバイス、伴走を得意とする。
自身のホームページ 「FPみらいえ」
公認会計士、AFP、ライフオーガナイザー、マイライフエフピー認定ライター

イラスト=オオノマサフミ