完全に新しく生まれ変わった、定番の宛名印刷ソフト
【2008年1月号掲載】
スペック
[発売元] アジェンダ [価格] 通常版:8,190円、アップグレード版:5,040円、ダウンロード版:3,780円 [OS] Mac OS X 10.4以上(10.4.4以上を推奨) [HD] 標準インストール時、約1,600MB以上 [備考] PowerPC G3 450MHz以上(PowerPC G4 500MHz以上を推奨)、Intelプロセッサにネイティブ対応。 ※初期のPowerBook G3、およびCPUアップグレードカードには対応しない [掲載号] 「Mac Fan」2008年1月号
OVERVIEW
毎年、この製品を見かけると年末が近づいたと意識するようになる。それが、今回レビューする「宛名職人」だ。ついに15回目のバージョンアップとなる本作は、プログラムを全面的に書き直し、ユーザインターフェイスをMacライクにするなど大きく生まれ変わっている。インテルMacユーザが待ち望んでいた、ユニバーサルバイナリ対応も果たした。
(1) Mac OS Xライクになった住所録 |
新バージョンになっても、独自の住所録で宛名情報を管理し、宛名面と裏面をデザインして印刷するという流れに大きな変わりはない。誕生日や血液型などの個人情報、さらには6年分の年賀状や暑中見舞いの履歴を記録するなど内容豊富な住所録も健在だ。年賀状だけでなく寒中見舞いやクリスマスカードなどのジャンルが揃ったデザインや、干支や題字、背景などのイラスト、日本語や人名外字、欧文を含む68書体のフォントなど、豊富なコンテンツも収録している。ユニコードをサポートしたことにより、ヒラギノフォントの異体字も利用可能になった。
FOCUS ON
実際に使用してみると、トップメニューやメニューバーの構成が大きく変わっているのに気づく。従来のユーザは戸惑うかもしれないが、操作ガイドが完備されているので問題はないだろう。住所録を見ただけでも、サイドバーのグループ表示や、ツールバーのアクションメニュー、検索ボックスなど、Mac OS Xお馴染みのユーザインターフェイスになっているのがわかる。住所録のカード表示でも、タブを使って目的の項目にアクセスしやすいように工夫したり、アドレスブックとのシンクロ機能もより使いやすくなった。
宛名面や裏面を作成するデザイン編集でもMac OS Xらしい改良が施されている。例えば、ファイルのドラッグ&ドロップで画像が配置できるようになっていたり、テキストスタイルの変更はOS標準のフォントパネルを利用できる。Mac OS Xの操作に慣れたユーザなら、こうした変化に好印象を持つはずだ。
(4) デザインが新しくなった裏面の作成画面 |
残念ながら、評価したのがベータ版だったため、すべての機能を確認することはできなかった。しかし、癖のある独自のインターフェイスを廃止したことで、より直感的に操作できるようになった点は、すぐに感じることができた。これから、この新しいユーザインターフェイスをどう定着させていくのかに期待したい。
(5) アドレスブックとのシンクロ機能をサポート |
AFTER REVIEW
単なるユニバーサルバイナリ対応だけでなく、ユーザインターフェイスを一新する作り直しには正直驚いた。Mac OS Xライクになり、使いやすさは大幅に向上している。また、住所録とアドレスブックのシンクロは、個人的にも待ち望んでいた機能だった。究極はプラグインなどの追加で、アドレスブックを直接宛名職人の住所録として使用できるようになることだが、今回のシンクロ機能も大いに評価できる。
※本記事はベータ版を元に作成されており、製品版とは異なる可能性があります。