高画質化した「ロケフリ」で
どこでもMacでTV鑑賞【2007年12月号掲載】
スペック
[発売元] ソニー [価格] オープンプライス [実売価格] 3万円前後
[インターフェイス] アンテナ端子、ビデオ入力端子、S映像入力端子、ビデオ出力端子、Sビデオ出力、 10BASE-T/100BASE-TXイーサネット、IEEE802.11b/g、AVマウス出力 [サイズ/重量] W8.5×H19.7×D12.8mm(最大突起部含まず)/約0.51kg [掲載号] 「Mac Fan」2007年12月号
OVERVIEW
「ロケフリ」の通称でも知られる「LocationFree(ロケーションフリー)」は、映像をネットワークを介して配信するための機器。TVアンテナやDVDレコーダなどをつないだベースステーションから、別の場所にあるパソコンや専用モニタに映像を送信できる。
第2世代となるベースステーション「LF-PK20」は、H.264形式でのエンコードをサポートした最新モデル。標準ではMacに対応していないが、加賀電子からMac用のソフトウェア「TLF-MAC2」が登場した。
(2) Macライクなインターフェイス |
TVアンテナなどに接続したLF-PK20とMacの接続は、無線LAN、もしくは有線LAN(イーサネット接続)で行う。ローカルエリアネットワーク(LAN)内で使用する分にはセットアップはほぼ自動化されているため、マニュアルどおりに接続すればネットワーク初心者でも問題はないだろう。
FOCUS ON
画質は使用する条件によって大きく変わる。しかし、新たにH.264形式でのエンコードに対応したことで、低ビットレートでも高画質な映像が配信できるようになっている。
H.264形式でエンコードした動画を通常のウインドウ(320x240ピクセル)で見る限りにおいては美しく鮮明だ。特に1,000Kbps以上のビットレートが確保されている場合、Macにチューナが内蔵されているかと勘違いするほどだ。しかし、640x480ピクセルやフルスクリーン再生に切り替えるとモザイク感のあるざらついたものとなる。これは、有線LANを使って最大の3,000Kbpsまで上げても変わらなかった。
LF-PK20を有線LANでつながず、ワイヤレス接続した場合、条件にもよるがビットレートは有線LANと比べて500~1,000Kbps低下した。通常のウインドウで見る場合、ニュースなどの動きが少ない映像で500Kbps、スポーツ中継など動きの激しいものでは1,000Kbps程度あれば満足して使えるだろう。
(5) より見やすい画質に調整可能 |
(6) 自分でレートも設定可能 |
Macに対応したLF-PK20のような製品はほかにはない。ネットワーク配信するため、映画や番組を真剣に鑑賞するには画質やコマ落ちの意味で厳しい場合もあるが、パソコン画面上で動画を「ながら見」するような用途にはもってこいといえる。
AFTER REVIEW
H.264形式は低ビットレートでの高画質が特徴で、実際に1,000kbps前後での画質は非常に高い。地上波TVチューナのほか、ビデオ入力が2系統あるが、これらのチャンネルや入力切換もストレスなく反応した。外出先からのアクセスにはPCだけでなく、PSPからも可能だ。今後、iPodタッチにも是非対応してほしいところ。手持ちのテレビをロケーションフリーのクライアントに変える外付けボックス「LF-BOX1」を使えばさらに便利に活用できそうだ。