『最高の離婚』が回を追う毎に評判となり、ついに終わりましたね。独身の人たちは気楽に見ていたかもしれないけれど、既婚者には「夫婦では見られない」「あ、うちもあるあると、ドキッとする会話が多い」とリアルに迫るものがあったようです。
マイナビでも読者に「夫婦が終わったと思う理由」を男女それぞれにアンケートをとってみました。男女ともに「終わっている」と感じている夫婦は10%。妻の理由は「まったく会話がない」「関心がない」「ドキドキしない」などです。男性が波風たたない夫婦関係だと思っているときに水面下では「すっかり愛想がつきている」という恐ろしい結果になりました。
一方、男性は「喧嘩が絶えない」など、表面化しているときに「終わっている」と感じる。つまり、妻から突然離婚を切り出されて「えーっ!!!」となる男性が多いのも、無理はないわけです。
そして「エッチしなくなった」というセックスレスの問題も男女ともにあります。「DRESS」を新創刊した山本由樹編集長は「美魔女ブーム」の仕掛人ですが、美魔女ブームの背景には「セックスレス問題」があったと著書「欲望のマーケティング」で明かしていました。
アメリカで「101夜続けて…」にトライした夫婦
実はアメリカでも「セックスレス」は大問題。日本とは違い、セックスレスは夫婦の存続に関わる一大事だからです。
そんなアメリカで「夫婦で101夜続けてエッチをする」ことにトライした夫婦がいます。だいぶ前に出た『101回目の夜』という本です。
子どものいる中年の共働きの夫婦が、ある日決意するのです。「101夜エッチをするっていうのはどうだろうか?」
二人とも中年にさしかかり、日々の忙しさでエッチには若い頃のような情熱も盛り上がりもない。だからこそ、トライする価値がある。
まず5日間試してみます。すると、それだけで今までのマンネリな生活に大きな変化が訪れるのです。
まず時間の使い方。夜は二人の時間を持ち、エッチをするという予定から逆算して、ダラダラしないで効率的に時間をやりくりするようになる。それから、寝室をたくさんのキャンドルで飾り、夫は長年愛用のスウェットパンツをやめ、妻はセクシーなナイトウェアを着る。大人のおもちゃや今まではチャレンジしてこなかったことも、「これを取り入れてみよう」と夫婦で会議する。こうした努力を大真面目にするわけです。
そして、友人や両親(子どもを預かってもらうなど協力が必要)に、このチャレンジを打ち明ける。すると、さすがのアメリカン人でも(日本人よりはずっとエッチ回数が多い国民ですが)「それはすごいチャレンジだ!」と驚き、かつみんなが応援してくれる。
こうして、周囲の期待や応援の効果もあり、二人のチャレンジは進み、そして101夜のあとは…それは読んでのお楽しみなのですが、とにかく前人未到の冒険を成し遂げた人が違う地平にたつように、夫婦も今までとは違う世界を見るのです。
たった5日でいいから、チャレンジしてみては?
夫婦関係を維持するには努力が大切。エッチをするなら、きちんとムードを作るところから…と学ぶところはたくさんあります。
夫婦が「つまらないなあ」と思っている皆様、たった5日でいいですから、チャレンジしてみたらどうでしょうか?
彼らも最初の5日間を過ごすのがひとつのターニングポイントでした。5日間をやり抜くだけで、二人の関係も変わるのです。
仲良しの夫婦とラインなどで秘密グループを作って応援してもらったらどうでしょうか?
世界一エッチをしない日本人がチャレンジするなら、101夜ではなくまず5夜で十分。夫婦が終わったなんて思う前に、試す価値はあると思いますよ。
著者プロフィール : 白河桃子(しらかわとうこ)
少子化ジャーナリスト、作家。一般社団法人「オサン・デ・ファム」アンバサダーとして、「女の子を幸せにする心とカラダの授業」プロデュース、「全国結婚支援セミナー」主宰。大妻女子大学就業力GP「ライフコース講座」講師および企画。山田昌弘中央大学教授とともに、2008年度流行語大賞にノミネートされた「婚活(結婚活動)」を提唱し、共著『婚活時代』(ディスカバー21)がある。近著は、国立成育医療センター母性医療診療部不妊治療科医長、齊藤英和先生との共著で『妊活バイブル』(講談社)、『女子と就活 20代からの就・妊・婚講座』(中公新書ラクレ)。