北陸新幹線長野~金沢間開業にともなう在来線特急「はくたか」の廃止から1年以上。北越急行は今年4月、まつだい駅前広場に「特急はくたか記念碑」を建立した。681系を模したデザインで、見て触れて楽しめる石碑となっている。
在来線特急「はくたか」は、1997年3月のほくほく線開業に合わせ、越後湯沢駅から富山・金沢方面への特急列車としてデビュー。2015年3月の北陸新幹線長野~金沢間開業まで、18年間にわたって活躍した。ほくほく線内では、国内の在来線営業列車で最速となる時速160km運転も行われた。北越急行は「はくたか」用車両として、681系・683系を計27両所有。独自のデザインを施し、「スノーラビット」の愛称で親しまれた。
現在、「はくたか」は北陸新幹線の列車名、「スノーラビット」はほくほく線の超快速の列車名となっている。「特急はくたか記念碑」は、首都圏と北陸地方を結ぶ大動脈として活躍し、多くのファンから愛された特急「はくたか」の思い出と、同列車の時速160km運転を記録に残すため、「ほくほく線発祥の地」まつだい駅に建立されたという。
まつだい駅は道の駅「まつだいふるさと会館」を併設しており、「特急はくたか記念碑」は駅前にある「常春の丘」に建立された。北越急行が所有した681系の先頭車(非貫通タイプ・貫通タイプ)・中間車を模した御影石製の石碑3基(高さ50cm・幅50cm・長さ120cm)が並び、北越急行のロゴや「SRE」ロゴも再現されている。脇碑も御影石製で、683系の特急「はくたか」の写真と、同列車の歩みを記載した陶板が埋め込まれた。
「特急はくたか記念碑」の除幕式は4月22日に行われ、招待された地元園児たちが「はくたか」車両の石碑に座って楽しむ姿も報じられた。ゴールデンウィーク期間中も、子供たちを連れた家族が集まっていた。石碑の後方をほくほく線の列車が走る様子も見られるため、鉄道ビュースポットとしても注目を集めそうだ。