日々の取材で文字起こしする機会が多い筆者ですが、Googleのイカしたスマートフォン「Pixel 6」を手に入れ、高精度なテキスト変換で定評のあるレコーダーアプリを使うようになってから、執筆時の作業効率が上がったのを実感しています。
ただ、取材のスタイルは日によってさまざま。最近は外に出かけて取材する機会も復活しつつあり、録音時の音質がよく、かつ持ち運びやすいマイクを探していました。
Pixel 6単体でも録音時の品質はもちろん良好ですし、机上にスマホをポンと置いて定位置で録れるのであれば、わざわざ外付けマイクを追加する必要はありません。ですが歩き回るスタイルの取材時に、もしスマホを尻ポケットに入れてしまったら当然人の声を拾いづらくなりますし、そうかといって手でスマホを持ちながら手書きでメモも取る……というのはいろんな意味で無理があります。ささいな悩みですが、これを解決するためにUSB Type-C接続に対応しているピンマイクをAmazon.co.jpで買いました。
選んだのはゼンハイザー「XS LAV USB-C」。Pixel 6にUSB-Cで直結できるピンマイクの選択肢は探せばそれなりに候補が出てきますが、ブランドの信頼性と、オンラインながら一度取材してどんな製品か知っていたこともあり、ほぼ決め打ちでした。購入時の価格は6,873円。割と高価な部類ではありますが、そのぶん満足度も高めです。
XS LAV USB-Cは、無指向性のエレクトレット・コンデンサー形式マイクを直径10.5mmの小型軽量な本体に内蔵。プロの現場で培った経験を元に設計したというME 2カプセルを装備しています。電源不要なプラグインパワー方式で、細かな設定もいらず、簡単に使えるのがうれしいです。
特にPixel 6への対応をうたっている製品ではないのですが、レコーダーアプリではきちんとマイクを認識しており、まったく問題なく使えています。付属のマイククリップでシャツに留められ、取材時にブラついて邪魔になることもありません。
主にポッドキャストなどの録音やVlog撮影での利用を想定した製品というだけあって、録音時の音質はとても良好。Pixel 6の内蔵マイクよりも、Pixel 6とXS LAV USB-Cを組み合わせて文字起こしさせたほうが精度が高いように感じられます。また、きちんと音響が整ったオンライン発表会であれば、スピーカーから出力された音声をPixel 6で“空気録音”する場合も、そのまま原稿にコピー&ペーストで使えるレベルのテキストを生成できました。比較検証したわけではなく、あくまで数カ月実利用した程度の感想ですが、十分実用的といえます。
ひとつだけ気になるのはケーブルの長さ。2mもあって正直持て余しています。目立たずコンパクトに持ち運べるケーブルクリップを探していますが、なかなか「これだ!」というモノに出会えていません。
ケーブルのないドングルタイプのUSB-C直結マイクもあるにはありますが、XS LAV USB-Cよりもさらに高価なので、手を伸ばすのをためらってしまいます。とりあえず小型マイクを探す旅の終着点はXS LAV USB-Cということにして、次はチープに見えない(でも値段が張りすぎない)イイ感じのケーブルクリップを求める旅に出ようと思います。