“月額0円”廃止で揺れる楽天モバイルのいちユーザーな筆者ですが、スリムで持ちやすいRakuten Handを読書端末として愛用中。ただこのスマホ、画面がやや青みがかっており、暗い場所で使うときは明るすぎて目が辛くなるのが難点です。“Rakuten Handで快適な読書ライフ”を目指して、色々試してみました。
Rakuten Handは、筆者にとって2台目の楽天モバイルオリジナルスマホ。今もおサイフケータイとして活用しているRakuten miniが1台目で、これには楽天モバイルのeSIMを登録してあります。諸々の事情で主要4キャリアの通信回線を維持しておきたいので他サービスへの転出は考えておらず、Rakuten Handは「miniのバッテリーが持たなくなってきたらHandに後を継がせようかな」という感じで、今のところ予備機みたいな扱いです。
そのまま遊ばせておいてももったいないので、Rakuten HandはWi-Fi接続のみで外には持ち出さず、もっぱら就寝前の読書(電子書籍)を楽しむためのデバイスにしています。Kindle以外の電子書籍アプリも使いたいので、KindleタブレットではなくAndroid端末であることが必須条件。そこで、遊んでいるRakuten Handに白羽の矢を立てました。
少し前に手に入れたmotorola edge 20は、画面描写をはじめあらゆる点で性能が高く、それでいて軽量で使い勝手も良いので、本当はこっちを読書端末にしたいんです。しかし片手持ちで読書するには、edge 20の6.7型有機ELは大きすぎるんですよね。
5.1型有機ELを備えたRakuten Handは、コンパクトでスリムなところが素晴らしい。ただ、先に書いたとおり、Rakuten Handを暗い場所で使うと「画面がちょっと青っぽい」、「最低輝度にしてもまだ明るい」という2つの不満が出てきます。電気を消して寝る前のひとときを静かに読書して過ごしたいのに、かえって目が冴えてしまう。これはけっこう致命的です。本を読みながら寝落ちできれば言うことないのに。
「じゃあ暗いところでスマホ使うな」、「紙の本を買え」というごもっともな意見が飛んでくるのは百も承知ですが、読書みたいに長時間じゃなくても、SNSや動画、ニュースなんかを枕元でちょっとだけ読む、なんて使い方をしてる人も少なくないと思います。
今回はこの問題解決のために、Rakuten Handで試したことを3つほど紹介します。Androidスマホであれば基本的に誰でも応用できる話ですので、参考にしていただければと思います。
純正のブルーライトカットガラスフィルムを貼る
眼精疲労やドライアイを引き起こす原因のひとつと言われている“ブルーライト”を軽減するためのガラスフィルム。Rakuten Hand専用の純正アクセサリーとして、楽天モバイルや楽天市場のWebサイトで販売されています。製品名に「Rakuten Hand / Rakuten Hand 5G 全面ガラスフィルム ブルーライトカット ブラック」とある通り、ほぼサイズが同じRakuten Hand 5Gでも使えます。スマホアクセサリーでおなじみのラスタバナナが取り扱う製品なので、安心感は高め。
直販2,780円となかなか値が張るガラスフィルムですが、両端がカーブしたベゼルも含めて全画面を保護してくれるので、うっかり画面にキズを入れてしまう心配がなくなります。貼り付けのミスを少なくしてくれる、専用の貼り付けガイド(プラ製のフレーム)が同梱されているのもGood。
画面の青っぽさを抑えるアイテムではありませんが、ガラスフィルムなしの状態と比べると、心持ち青みが抑えられたような気がします。確認のためにRakuten Handの画面設定とカメラの撮影設定をそろえて撮ってみました。フィルムありの方が、ほんのり見やすくなったんじゃないかな? と感じていますが、どうでしょうか。
参考までに、手持ちのmotorola edge 20、Pixel 6、Rakuten Hand(フィルムあり)を並べて画面輝度を最低値まで下げ、部屋を寝るときと同じ暗さにして写真を撮ってみました。edge 20とPixel 6の黄色っぽさが気になる向きもあるかもですが、実機で見る限りはそんなに気にはならず、この中ではむしろRakuten Handの青っぽさが目立ちます。
なお余談ですが、edge 20とPixel 6はAndroid 12の設定項目から「さらに輝度を下げる」をオンにするともっと画面を暗くできて便利です(注:筆者のedge 20は12にアップデート済み)。目により優しくなっているハズで、「(Android 10の)Rakuten Handでもこの機能が使えればなぁ」と思っていますが、OSアップデートで12までジャンプアップする可能性はかなり低いでしょうね……。
「ナイトモード」と「おやすみ時間モード」を組み合わせる
Android 10以降では、画面を黄味がかった色に変えて、薄明かりの下でも見やすくする「ナイトモード」と、画面をモノクロ表示に変えるグレースケール機能を含む「おやすみ時間モード」が利用できます。
これを両方オンにして画面の明るさを最低値まで下げると、Rakuten Handで不満に感じていた2つの問題がかなり改善されてイイ感じ。画面の上から下に向かってスワイプすると出てくるクイック設定パネルにショートカットボタンを登録できるので、設定画面にわざわざ飛ばなくてもササッとオン/オフを切り替えられて良きです。
ナイトモード+おやすみ時間モード(グレースケール)をオンにすると、今度は黄色っぽさが気になることもありますが、「そもそも自分のニーズに合った完ぺきなスマホなど存在しない」と割り切れば我慢できるレベル。筆者の不満はこれでほぼ解決できました。まぁ欲を言えば、Xperiaシリーズのように最初から画面表示のホワイトバランスをいじれる設定項目をデフォルトで付けてほしいですが。
アプリで画面の色味を手動調節する
ブラウザに限って言えば、設定などのアプリメニュー画面だけでなく、ウェブページの白背景までダーク表示にできる、アプリ独自のナイトモードを備えた「Opera」が便利です。スマホ側の画面設定とは関係なく、色温度や調光レベルをほぼ無段階で自在に調整でき、好みの色味に変えられます。
Operaのナイトモードは数年前から導入されている機能なので目新しい話題でもないのですが、夜中にちょっとネットを見たいときにはChromeなどの他のブラウザよりオススメです。筆者の場合、スマホのストレージが圧迫されるのがイヤなので、電書データをダウンロードせずブラウザビューアで読むことがあり、そういう用途ではOperaが重宝しています。
なお、Google Play ストアにはそのものズバリ「画面の色を調整する」というアプリがあります。RGBの数値やアルファ値を調整して作ったフィルターを画面にかぶせて表示する仕組みのようで、当初筆者はこれをRakuten Handにインストールし、数値をちまちまいじって画面の色味を補正していました。
が、このアプリの説明を良く読むと、有機ELスマホユーザーに対して「カラーフィルターを長時間使うと画面の色が濃くなる場合がある(有機ELの特性によるもの)」という注意書きがあり、使うのを止めてしまいました。筆者のRakuten Handでは今のところ異常は起きてなさそうですが、2015年以降更新されていないアプリで、挙動やセキュリティ面で若干不安があったのも確か。継続利用はしない方が良さそうと判断しました。
そんなわけで、筆者の“Rakuten Handで快適な読書ライフ”はこれでいちおう完成。安心して寝落ちできるようになりましたが、もしかしてまだ自分が知らない、あるいは気付いていないTipsがあるかも? と感じています。「実はこんな便利な使いこなし方がある」という情報をお持ちの方がいたら、ぜひこっそり教えてください。