大学4年生の一人娘は、今、卒論の発表準備で忙しい毎日を過ごしていますが、4月からはいよいよ社会人。就職先には自宅から通勤する予定ですので、娘が巣立つイメージはあまりないのですが、それでも子育ては一区切りです。
前々から決めていたのが、私から娘への就職祝い。20年以上、私が契約者として保険料を負担してきた生命保険(終身保険)を、近々、娘に譲ろうと思っています。どんな内容の保険なのか、ご紹介しましょう。
■生命保険(終身保険)の保障内容
・契約者:父(私)→長女(娘)へ変更予定
・被保険者:長女(娘)
・契約年齢:0歳
・受取人:父(私)
・保険種類:変額保険(終身型)
・保険金額:500万円
・保険期間:終身
・払込期間:60歳
・払込方法:月払い
・保険料:2,825円
簡単に言えば、娘が0歳のときに契約した終身保険です。娘が亡くなったときに備えて、という話しではありません。契約当初から、娘が社会人になったら契約者、つまり、保険料の負担者を私から娘に変更しようと思っていたのです。 原則、生命保険は契約年齢が若いほど、保険料は安くなります。ですから、一生涯で保険料が一番安くなるのは0歳のとき。この0歳で契約した保険について、私から娘に契約者を変更すると(※1)、社会人になった娘であっても、これからも0歳の保険料のまま契約を続けることができるのです。
生命保険の保険料は、保険金を支払う財源となる「純保険料」と保険会社の運営経費である「付加保険料」の合計になります。理屈上、「純保険料」は、娘が生まれた頃と今を比べて平均寿命や金利環境が変わらなければ、0歳からでも社会人になってからでも、60歳までに払い込む総額は変わらないことになります。でも、社会人になってから娘自身が60歳までに払い込む「純保険料」の総額は、私がこれまで負担した分だけ確実に、0歳時契約の方が少なくて済みます。これが私から娘への就職祝いのカラクリです。
もし今、娘が同じ保障の保険を契約したら保険料(付加保険料を含む)がいくらになるのか? 保険会社のライフプランナーに試算してもらったところ、月払いで6,530円、60歳までの払込総額で約300万円(※2)でした。一方、現契約の60歳までの払込総額は約200万円(※3)、そのうち娘自身の負担は約130万円(※4)になります。保険料が上がった理由は、娘が生まれた頃と比べて、大幅に金利が低下しているからでしょう。結果的に私は、保険料が半分以下で契約できる「お宝保険」を娘にプレゼントできることになりました。あとはこのお宝度合いを娘に理解してもらえるかどうか、ですね。私がいつになく緊張しているのは気のせいでしょうか……? (苦笑)
※1:なお、契約者変更時には贈与税は課されません。保険金や解約返戻金受取時に課税関係が発生します。
※2:6,530円×12ヶ月×38年≒297万円、※3:2,825円×12ヶ月×60年≒203万円、※4:2,825円×12ヶ月×38年≒128万円