京都がテーマのおにぎり連載も今回が最終回。ここでは、天かすを使ったおにぎりを紹介する。天かすと京都……。あまり関連性がないような気がするが……!?
皆さんは「ハイカラうどん」なるものをご存知だろうか。京都など関西地域で親しまれている名前で、うどんに天かすが具材として加えられたものだ。東京でいうところの「たぬき」である(ちなみに京都で「たぬき」といえば、きざみ揚げやおろし生姜が入ったうどんが一般的で、あんかけにする場合も)。京都出身の担当編集Hも「小さい頃からハイカラうどん食べてたし、冬はたぬきやったよ」と懐かしそう。
さらには、「ピリッとした辛さがアクセントのちりめん山椒も使い、京都ムードを高めている。今回も、メニュー考案は、京都をコンセプトにしたお店「京都 まろまろ」(東京・恵比寿)をはじめ、東京・広尾にある「金のおでん 羽重本店」など3店の飲食店を展開するARSON DINING GROUP・グループ統括料理長である羽重憲一さんだ。
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「ちりめん山椒のネギ天おにぎり」
材料(2個分)
長ネギ 1/4本 / ちりめん山椒 10g / 天かす 10g / カツオ節 10g / 濃口醤油 適量 / ご飯 200g / 仕上げ用のカツオ節(花鰹もしくは削り節) 適量
つくり方
1.長ネギは、小口切りにしてサッと水にさらす。ボウルに天かす、ちりめん山椒、長ネギ、カツオ節をボウルに入れ、濃口醤油で和える。2.ご飯を加え、軽く混ぜ合わせる。
3.2を握り、丸形のおにぎりをつくる。
4.おにぎりの外側に仕上げ用のカツオ節をまぶす。おにぎりが温かいうちにまぶすと、カツオ節がくっつきやすい。まぶした後、軽く握ってカツオ節を表面にしっかりと密着させる。
天かすのカリカリッとした食感が損なわれないよう、できたてをいただくのがオススメ。長ネギのシャキシャキ食感も楽しい。色々と具材が入っているが、山椒の風味のおかげで食べ飽きずに最後まで楽しめる。調理の際のポイントとしては、ちりめん山椒の味があるので、和える際に加える醤油は、味をみながら控えめに。外側にまぶしたカツオ節は、今回のように花鰹を使うとより華やかに仕上がる。
この連載では"京都"をテーマにしたおにぎりを紹介してきたが、皆さんのゆかりのご当地食材でいろいろなおにぎりをつくってみても楽しいだろう。
"京おにぎり"を考えていただいた料理人撮影: 中村浩二
ARSON DINING GROUP・グループ統括料理長 羽重憲一さん
東京都出身。23歳で和食の道にすすみ、30歳でバーテンダーだった現オーナーと独立し、ARSON DINING GROUPを立ち上げ。1号店である「金のおでん 羽重本店」(東京・広尾)を2003年に開店。2号店の「おでんダイニング 羽重」(東京・恵比寿)は、テレビ番組『VVV6 東京Vシュラン2』における「30代OLが選ぶおでんランキング」(2006年)で第1位を獲得する人気店に。3店舗目の「京都 まろまろ」(東京・恵比寿)は、京野菜を使ったおでんや創作料理が好評。
京都がコンセプトのお店はこちら
東京・恵比寿「京都 まろまろ」
京野菜を使ったおでんや創作料理が好評というダイニング。昆布や丸鶏、うるめ、宗田、鯖節とグジの焼きアラからとっただしに、岩塩や白醤油で味付けしたおでんつゆが自慢。鞍馬の実山椒を使った佃煮を練りこんだバターや、丹後の岩のりにしそ風味を付けた佃煮など5種類の薬味を用意するなど、オリジナル性の高いおでんを提供している。