ズタボロの体で帰宅し「何か食べなきゃ」と思っても自炊どころじゃないこと……ありますよね。そんな状態でもこれならできる! という料理が「極限めし」。今回は、手間も意識もさらに大幅ダウン。でも、管理栄養士さんのコメント付きなので栄養面も合格ラインです!
何がなくてもごはんだけは炊く!
連載1回目では、「ツナマヨ丼」「ハムマヨ丼」をご紹介しました。でも、働く若い男女はさらに底辺を攻める「極限めし」、作っているようですね!
マイナビニュースの読者に「定番の極限めし」を聞いてみました。※調査期間:4月19~24日 マイナビニュース読者男女3,000人対象
「ごはんに天かす」(50代男性)
「ごはんに天かすとめんつゆをかける」(40代男性)
「天かす卵とじ丼」(50代女性)
アンケートの結果、天かすが大人気と判明。ちなみに天かすという呼び名は西日本が主流で、東日本では揚げ玉と呼ぶ傾向があるとか。
筆者も作ってみたよ
何度でも言います。ごはん(米)やパン、めんは、比較的安価で手っ取り早くエネルギー源になる「人生の行動食」。中でもごはんは自炊の基本。最近は性能のよい炊飯器が安く買えるので、ミニサイズ(3合炊きぐらい)からスタートするとよいです。無洗米なら水と米を入れてスイッチポンで終了!
炊きあがったホカホカの白いごはんは食欲をそそるものですが、みんなが大好きな天かすをのせれば何ものにも代え難いごちそうに。
天かす丼
板垣さん「揚げ玉は味がよく、サクサクとした食感が魅力です。青のりを添えたのがいいですね。磯の香りが食欲をそそります。また、青のりには、ベータカロテン、ビタミンB2、C、葉酸やミネラルなどの栄養が豊富に含まれています。
板垣さん「しらす干しにはビタミンやカルシウムが含まれるし、味も良くなります。とはいえ、いくらおいしいからといって食べ過ぎは厳禁。酸化した油や脂肪の摂り過ぎにも注意しましょうね!」
おまけ:天かす雷豆腐丼
雷豆腐をご存じですか? 江戸時代の豆腐料理本『豆腐百珍(ひゃくちん)』に登場するレシピで、鍋に油を熱し、くずした豆腐を入れ、しょうゆで味付けするだけという、粋な江戸の極限めしです。
筆者は、この料理のアレンジで、豆腐に揚げ玉+めんつゆを加え、ごはんにのせる「天かす雷豆腐丼」をお勧めします!
揚げ玉がめんつゆを吸ってふわふわに。天丼のコロモのような味わいになるから驚き。天かすには感謝しかない。
豆腐の水分のため、油がバチバチはねます。この威勢のいい音から「雷豆腐」の名前が付いたのだとか。
彩りに刻みねぎをかけましたが、実はコレ、市販の刻みねぎ。
買ってきた刻みねぎをパックごと冷凍し、凍ったままのせただけなんですよ。
こんな感じのゼロ手間クッキングでも「1食自分をまかなった!」という小さな自己満足が、挫折せずに自炊を続けるモチベーションになります。
監修者プロフィール :板垣裕(いたがき・ゆたか)
武蔵野栄養専門学校講師・管理栄養士。武蔵野栄養専門学校は、栄養士として活躍する人材を育てる専門学校。給食管理、栄養学、臨床栄養学などの実習を通じて栄養学を学びます。板垣氏は講師として教えるほか、高齢者施設の栄養管理、地域の子ども料理教室やスポーツ栄養、介護予防教室なども担当。