とにかく採用はリファラル採用(知り合いの知り合いを採用する)が一番多いです。外側から一緒に仕事してくれるのも友達だったり、友達の友達ぐらいが多かったりと、私は今そんな環境で起業しています。
起業で感じた「ワークinライフ」の重要性
私は親友から言われた言葉がとても心に残っています。それは、「小学校からの友達といっても、年に1回会えば良い方。でも仕事を一緒にできたら、乗り越えなきゃいけないこともあるかもしれないけど、年に何回も会えるじゃん」というものでした。その親友は起業して間もない私たちに、大企業の仕事をくれていました。とても感謝していますし、一緒に仕事する上で、これだけ気合いの入る関係も他にはないかと思います。
正直、昔は「人脈」という言葉が大嫌いで、「なんだそれは。友達は仕事じゃないぞ!」と思っていました。しかし、起業をしてみて、これだけいろんな方々に公私ともに助けていただいていると、「仕事」と「プライベート」を分けて人と付き合うということ自体が不可能なのではないかと思い始めています。
私は、最近よく言われる「ワークライフバランス」は不可能で、「ワークinライフ」が本質だと考えています。そこで今回は、仕事を通して人生を充実させる方法もあるというお話をできればと思います。副題として、「実現化したい起業アイディアは、いろんな人に話した方がいい」というお話も混ぜていきます。
中学時代の友達と偶然の再会
スパルタ英会話で海外の語学学校を視察しようと、ベトナムの日本語学校に行こうとした時、大学の友人のLINEグループに「ベトナムの友達を紹介してほしい!!」と連絡をしました。早速、紹介してくれたベトナム人から連絡が来ました。
「こも! 久しぶり!」
LINEの名前を見ても「LETAN(仮名)」となっていて、もちろん知った名前ではありません。「あぁ、ベトナムの方なので、日本語がわからなくて、『初めまして』を『久しぶり』と間違えてしまっているのかな」と思い連絡を返したところ、なんと中学校の時の同じ部活の同期でした(笑)。名前が省略形だったので気づかなかったのです。
大手の人事系でバリバリ仕事をしていらっしゃったのですが、こんなご縁もあり、「ぜひ人事系のコンサルとして入ってください」とお願いをして、今はホールディングス全体の人事を見ていただいています。
友達の友達は友達
人が足りなくて困っていた時、とある友人が紹介してくれた方とすぐにオンラインで電話しました。その方は大阪在住、ご自分で起業していらっしゃいました。電話で10分ぐらい話していると、その人柄の良さとエネルギーが伝わってきて、「すぐにでもお会いしたいのですが」と言うと、なんとその日たまたま東京に来ているということで、15分だけだったら会えるとのことでした。
すぐにお会いして、私たちの考え方ととても似ていたので、「ぜひ入社してください! 来週から!!」と言うと、本当にわずか6日後には、大阪から東京に引っ越すという離れ業をしてくださいました。
これも「友人の紹介」ということが大きくあったのではないかと思っています。
もはや全員友達
起業した当時は本当にいろいろな方にお手伝いいただいておりました。英語ができる人を採用したくて、たまたま電車の中で洋書を読んでる方に話しかけたこともあります。それで実際にお手伝いいただくことになりました。
ゴールデン街のバーで、早稲田出身の元俳優のものすごく優秀な方が隣で飲んでいて仲良くなり、入社していただいたこともあります。こうやって出会って入社していただくと、本当に一期一会でご縁を感じますし、いろんな目標や夢があって結果的に辞めてしまったとしても、一生仲間だという想いを持ち続けることができます。
起業アイディアはいろんな人に話してみよう
起業する際に時々あるのは、「アイディアを取られるんじゃないか」と考えることだと思います。今まで書いてきたようなせっかくの一期一会も、ただ飲むだけで終わってしまったらお互いの未来は開かれません。
正直、アイディアになんて価値はほとんどありません。そのアイディアを具現化する力にこそ価値があるわけです。
同じようなアイディアを考えている人は世の中にたくさんいます。大学時代に私が考えたビジネスアイディアも、私とはまったく関係ない人たちの手によって、どんどん実際のサービスになって世の中に出てきています。
ですから、バーでもいいですし、友達との飲み会でもいいので、起業アイディアを積極的に話すようにしてみると、ひょんなことから盛り上がって手伝ってくれる人も現れますし、ビジネスを作るために必要な人をご紹介いただけるかもしれません。
ぜひ、いろんな方々と出会いながら、起業アイディアをしっかりとしたタネに変えて、花を開かせられるようにしましょう。
執筆者プロフィール: 小茂鳥 雅史(こもとり まさふみ)
株式会社スパルタ英会話 代表取締役
慶應義塾大学院卒業後、外資系証券会社モルガン・スタンレーMUFG証券に入社。退職後、NPO法人JAVO(ボランティア証明書発行機関)を発足。2年後、《語学で「夢はかなう」の実現》を理念とし、3カ月短期集中型の英会話教室を創業。わずか3年で4本のテレビ出演、 年商を3億円企業へ。会社規模を拡大させ、世界をひとつのビックファミリー にという想いのもと、語学、IT、金融、人材などの6つの会社を束ねる株式会社We&を設立し、代表取締役に就任。
■株式会社スパルタ英会話