転職は人生の夏休み」。大チャンスですよね。転職を機に旅行や、3週間ぐらいで免許を取ることもできる。また、語学留学に行くこともできるし、ぼーっと過ごすこともできる。せっかくまとまった休みが取れるのであれば、その時間を利用し起業のタネを植えてみるのもいいかもしれません。

転職するまでの短い期間で起業する方法

起業」と言っても大それたことをする必要はありません。別に会社法人を立ち上げる必要もありません。究極的にいうと例えばFacebookのようなサービスを作ったとしても、広告収入や会員費を取らなければ「副業」ですらないということです。

けれども今の世の中、FacebookやTwitterのように、ユーザー数の多いウェブサービスには評価額がつきますよね? 事業として売却するときに、初めてマネタイズ化されるわけです。

他にも最近の流行りでいうと、「オウンドメディア」という手法があります。「アフィリエイト」と同じような発想ですが、自分が作ったHPのページ閲覧数を増やし、そこに商品を並べることでマネタイズ化するというものです。

両方とも、「マネタイズ化を自分のタイミングで意図的に遅らせることができる」というのが特徴です。こんな特徴のサービスを起業として考えてもいいかもですね。

コミュニティを作って将来起業する方法

これも起業のタネを作るカテゴリーになるのかもしれません。ちょっと話が逸れますが、今後の世の中、AIビジネスか、コミュニティビジネスが生き残っていくのではないかと個人的に思っています。生活をどんどん効率化していくサービスが出ている中で、「生活を効率化するAI」か「生活を楽しくするコミュニティ」が重要になるからです。

例えばカフェで英会話を楽しむようなコミュニティや、早朝に集まって読書会のようなコミュニティを運営している方もいらっしゃいますね。そのようなものでもいいかもしれません。

私たちも最初はカフェで英会話を楽しむサークル活動から、今のスパルタ英会話の起業へとつながっています。転職するまでの3週間ぐらいの間に、そのようなサークルを立ち上げて、転職してからも活動を続けてみたらいかがでしょうか。思っているより面白いことが起きると思います。

わかっちゃいるけど誰もやらない

最後に少し、この前、学生さんたちの前でセミナーをしたときのお話を混ぜたいと思います。結局みんな「やったら面白そう」だとか、「やったらうまくいきそう」だと思っていても、実際に行動に移さない。だからこそうまくいかないんだと思っています。

とある学生に、「安倍総理に会いたいんですけど、どうしたらいいですか?」と聞かれました。「365日、毎日安倍総理に手紙を送ったら、さすがに会ってくれそうじゃない?」と言ったところ、それは確かに会ってくれそうだ、面白そうだとなりました。

実際はもっと細かく話して2人で納得したのですが、詳細を省略してしまうと結論は、365日手紙を送るということになりました。

この学生さんは、実際に30日間は毎日手紙を送ったんです。こういう無茶振りの回答をすると、85%ぐらいの人は「確かにそうですね!」と言いながらも実行に移しません。10%ぐらいが、1~3日ぐらい手紙を送って諦めます。ほんの一握りの人だけ、彼みたいに30日間ぐらいがんばります。

でも、30日間で「小茂鳥さん、やっぱり安倍総理は会ってくれそうにないです」っていう状態で諦めました。これはトライとしてはすごいですが、本当にやりきったといえるのでしょうか?

一生懸命考えて、「365日」って設定したのであれば、365日やっていないのに会ってはくれないですよね? 365日やってみて、会ってくれないのであればしょうがないですし、最初の戦略が間違っていたということになるのですが……。

何が言いたいかというと、みんな頭では「それは良さそうだ!!」となるのですが、実行に移す人は残念ながらとても少ないのです。

せっかく転職まで3週間あるのであれば、今まで「やろうと思ってできていなかったアイディア」を形にする努力をしてみたらどうでしょうか。

執筆者プロフィール: 小茂鳥 雅史(こもとり まさふみ)

株式会社スパルタ英会話 代表取締役

慶應義塾大学院卒業後、外資系証券会社モルガン・スタンレーMUFG証券に入社。退職後、NPO法人JAVO(ボランティア証明書発行機関)を発足。2年後、《語学で「夢はかなう」の実現》を理念とし、3カ月短期集中型の英会話教室を創業。わずか3年で4本のテレビ出演、 年商を3億円企業へ。会社規模を拡大させ、世界をひとつのビックファミリー にという想いのもと、語学、IT、金融、人材などの6つの会社を束ねる株式会社We&を設立し、代表取締役に就任。

■株式会社スパルタ英会話