「ご当地モノ」と「期間限定モノ」の合わせ技
いわゆる土産物や食品には、「ご当地モノ」というジャンルがある。その土地へ足を運ばなければ買えないモノ。その土地でなければ食べられないモノ。観光の目玉とまでは行かないながら、旅情を誘うグッズとして、観光の目玉として、いまやご当地モノは旅行において欠かせぬ要素だ。
「限定モノ」という括りもある。1カ月の期間限定で販売とか、限定200個で売り切れ次第販売終了といった「人手のかかった限定モノ」は、その期間 / 数量を過ぎると永久に入手不可となりプレミアが付く可能性もあるだけに、消費者の焦りを誘う。食品の場合、「旬」とか漁期間といった期間限定モノが存在するが、1年ほど待てば口にできる可能性が高いだけに、それほどの焦りはない。概して割高で営業戦略に乗せられた感も伴うが、レアアイテムを逃したときの悔しさを思えば、限定モノを入手するコストは案外納得できてしまうもの。
Apple Storeもやってくれた。しかも、ご当地モノと期間限定モノの合わせ技で。その名も「アップルストア限定iPodケース」、国内7店舗限定、しかも数量限定で販売されるという。横浜在住の筆者だが、ちょうど大阪・京都へ出かける用事があったため、Apple Store心斎橋店へと「捕獲」に赴いた次第。
御堂筋は雨でした
実は筆者、これまで大阪を訪れたことがない。一時期九州で暮らしていたとき、新幹線で通過したことはあるのだが、友人・知人は多いがどういうわけか土地には縁薄く、滞在の機会に恵まれなかった。
当地出身の友人・知人から事前に収集した話は、大阪の中心地は「キタ」と「ミナミ」に分かれている、御堂筋がオフィスを構えるうえでステイタスな通りである、心斎橋には高級店が多い、といったところ。ネガティブ要素の話としては、車線を譲ってくれないドライバーが多く、二重駐車も珍しくないため、車で来阪するのはいかがなものかというものがあった。しかし、先日車を買い換えた (Audi A4 Avant 1.8T、モデル末期のB7) ばかり、遠出したくて仕方ないという事情もあり、思い切って車で向かうことにした。
しかし心配は杞憂に終わった。途中立ち寄った豊中の知人宅からヨドバシ梅田へ向かったとき、道路はかなり渋滞していたが、車線変更は至ってスムーズ。こちらが道を譲った際も、ほとんどの車がハザードを焚き感謝してくれた。3年半過ごした福○より、よほどマナーがいいやん! その後、阪神デパートB1F「くくる」でたこ焼きを食べたときも、注意書きがなくとも食後布巾で当たり前のようにテーブルを拭く地元客に感心、たこ焼きが一層おいしく感じられた。なんだか好きになったぞ、大阪!!
車はとりあえずヨドバシ梅田に置き、地下鉄御堂筋線でいざ心斎橋へ。エスカレーターで立ち止まる人は右側に並ぶ (首都圏では左側) というカルチャーギャップに目を剥きつつ、地上へ出るとそこは御堂筋。生憎の雨天もあの懐メロと同じシチュエーションということで逆に納得、フイフイ、もといフンフンと鼻歌なぞ歌いつつ、Apple Store心斎橋店へ向かったのだった。
やはり満足度高し、ご当地・期間限定モノ
Apple Store心斎橋店は、1FがMacやiPodなどのApple製品、2FがGenius Barや周辺機器といった品揃え。詳細については、オープン時の記事を参照いただきたい。
肝心の心斎橋店限定iPodケースだが、捕獲は無事に成功。ヒゲの店員さんに話を訊いたところ、23日あたりから売れ行きが加速し始め、筆者が訪れた24日昼時点でもう残り少ないとのこと。この記事が掲載されるのは早くて数日後、その時点で売り切れは必至だろう。欲しかった人には、お役に立てず申し訳ない。
このケースはパワーサポート製、パッケージ裏面には「クリスタルジャケットセット for iPod touch」とある。型番には独自のTR739J/AおよびPTC-94が割り当てられ、同社オンラインストアおよびApple Storeにはまったく同じセットは見当たらない。ただし、2種類のリアカバーが同梱されたクリスタルジャケットセットは販売中なので、買い逃したがなんとかしたいという場合には、金色の油性ペンで手書きする手もある……わけはないか。情報を入手次第即行動という大原則をよく噛みしめ、次回のご当地モノ・期間限定モノ放出に備えてほしい。
今回は、グラフはお休みです